エッセイ 尾崎晋也のエッセイ27|「ニューイヤー・コンサート」 2022年6月3日 blancamarron 新料理物語 新年の初仕事はルーマニア国立交響楽団でのニューイヤー・コンサートだ。最初の一、二年はヨハン・シュトラウスのワルツやポルカを演奏していた。ウィ …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ26|「フォー」 2022年5月20日 blancamarron 新料理物語 「フォーを食べにホーチミンに行ってきます」 この携帯メールを受け取った弟子から返事が来た。「えっ、ホーチミンってどこでしたっけ?」。また送った。「今成田です。機体の不 …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|25「愛用の道具」 2022年5月6日 blancamarron 新料理物語 「指揮棒は重たいでしょうから、トレーニングに励んでください」というメールが来た。スポーツクラブで出会った年配の男性からだ。うーん、なんと返事したらいいのだろう。重い、軽いは主観の問 …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|24「若いな」 2022年4月25日 blancamarron 新料理物語 「おぬし、若いな」。これは高校の頃(ころ)、茶道部でよく使っていたセリフだ。勧誘につかまり、一時茶道部に入っていた。いつもお茶の勉強はほっぽり出して、時代劇みたいなことをお茶の席で …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|23「テクノロジー」 2022年4月5日 blancamarron 新料理物語 国が変われば、事情も変わる。音楽然(しか)り、テクノロジー然り。 ルーマニアではファクスがあまり普及しなかった。一九八九年の民主化の後、急速に国が変わったのだ。国が解放された …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|22「突撃レッスン」 2022年3月22日 blancamarron 新料理物語 上手(うま)くなりたかった。 母からピアノの手解(てほど)きを受けたのが、音楽に関(かか)わっていくきっかけとなったのだが、中学に入りオーケストラや吹奏楽でトロンボーンを始めた僕 …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|21「ステージマネージャー」 2022年3月7日 blancamarron 新料理物語 華やかな舞台の陰には必ず、それを支える頼もしい裏方がいる。オーケストラの場合、それはステージマネジャーだ。 僕の指揮するルーマニアのオ …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|20「アフリカンドラム」 2022年2月23日 blancamarron 新料理物語 アフリカンドラムが鳴り響く。 スペイン演奏旅行中、楽団員のフェリックスが大きなアフリカンドラムを購入した。メンバーの中でただ一人の音楽大学生だ。才能のある彼は契約団員 …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|19 「小さな街の思い出」 2022年2月7日 blancamarron 新料理物語 輝く太陽、乾いた大地。スペインの高速道路をバスはひた走る。窓の外の景色は広い。 僕は、自分のオーケストラと二週間の演奏旅行に出た。二週 …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|18 「ベラスケス」 2022年1月24日 blancamarron 新料理物語 空港に着くと、輝く太陽と青い空、そして笑顔の人々が待っていた。オラ(こんにちは)! スペインはいつも明るく僕を迎えてくれる。 今回は僕のオーケストラとの演奏旅行。僕た …