エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|25「愛用の道具」 2022年5月6日 blancamarron 新料理物語 「指揮棒は重たいでしょうから、トレーニングに励んでください」というメールが来た。スポーツクラブで出会った年配の男性からだ。うーん、なんと返事したらいいのだろう。重い、軽いは主観の問 …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|24「若いな」 2022年4月25日 blancamarron 新料理物語 「おぬし、若いな」。これは高校の頃(ころ)、茶道部でよく使っていたセリフだ。勧誘につかまり、一時茶道部に入っていた。いつもお茶の勉強はほっぽり出して、時代劇みたいなことをお茶の席で …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|23「テクノロジー」 2022年4月5日 blancamarron 新料理物語 国が変われば、事情も変わる。音楽然(しか)り、テクノロジー然り。 ルーマニアではファクスがあまり普及しなかった。一九八九年の民主化の後、急速に国が変わったのだ。国が解放された …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|22「突撃レッスン」 2022年3月22日 blancamarron 新料理物語 上手(うま)くなりたかった。 母からピアノの手解(てほど)きを受けたのが、音楽に関(かか)わっていくきっかけとなったのだが、中学に入りオーケストラや吹奏楽でトロンボーンを始めた僕 …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|21「ステージマネージャー」 2022年3月7日 blancamarron 新料理物語 華やかな舞台の陰には必ず、それを支える頼もしい裏方がいる。オーケストラの場合、それはステージマネジャーだ。 僕の指揮するルーマニアのオ …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|20「アフリカンドラム」 2022年2月23日 blancamarron 新料理物語 アフリカンドラムが鳴り響く。 スペイン演奏旅行中、楽団員のフェリックスが大きなアフリカンドラムを購入した。メンバーの中でただ一人の音楽大学生だ。才能のある彼は契約団員 …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|19 「小さな街の思い出」 2022年2月7日 blancamarron 新料理物語 輝く太陽、乾いた大地。スペインの高速道路をバスはひた走る。窓の外の景色は広い。 僕は、自分のオーケストラと二週間の演奏旅行に出た。二週 …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|18 「ベラスケス」 2022年1月24日 blancamarron 新料理物語 空港に着くと、輝く太陽と青い空、そして笑顔の人々が待っていた。オラ(こんにちは)! スペインはいつも明るく僕を迎えてくれる。 今回は僕のオーケストラとの演奏旅行。僕た …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|17「リスボン」 2022年1月5日 blancamarron 新料理物語 魚が食べたい! ポルトガルへ飛んだのは、そんな衝動からだった。濃厚なヨーロッパ内陸部の料理ばかり食べていると、海の近くで育ったせいか僕は、無性に魚が恋しくなる。ポルトガルと …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|16「温泉」 2021年12月27日 blancamarron 新料理物語 温泉はいい。先日、建築デザイナーの友達と温泉の話をした。彼は日本各地の温泉を入り歩く、今風にいう「オンセナー」なんだそうだ。僕も今まで入った温泉の話をして情報交換。温泉で気持ちがい …