エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|30「友情」 2022年8月1日 blancamarron 新料理物語 このエッセイは鹿児島の南日本新聞に2004年に掲載したものです。 /////////////////////////////// 今から九年も前、ルーマニア国立オーケス …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ29|「騎士」 2022年7月22日 blancamarron 新料理物語 「シンヤ、ちょっと待って!なんか様子が変なの」 僕は何事なのかわからなかった。ルーマニアのニューイヤーコンサートの二日目。今まさに重い扉が開き、舞台へ踏み出さんというところを …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ27|「ニューイヤー・コンサート」 2022年6月3日 blancamarron 新料理物語 新年の初仕事はルーマニア国立交響楽団でのニューイヤー・コンサートだ。最初の一、二年はヨハン・シュトラウスのワルツやポルカを演奏していた。ウィ …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|24「若いな」 2022年4月25日 blancamarron 新料理物語 「おぬし、若いな」。これは高校の頃(ころ)、茶道部でよく使っていたセリフだ。勧誘につかまり、一時茶道部に入っていた。いつもお茶の勉強はほっぽり出して、時代劇みたいなことをお茶の席で …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|23「テクノロジー」 2022年4月5日 blancamarron 新料理物語 国が変われば、事情も変わる。音楽然(しか)り、テクノロジー然り。 ルーマニアではファクスがあまり普及しなかった。一九八九年の民主化の後、急速に国が変わったのだ。国が解放された …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|21「ステージマネージャー」 2022年3月7日 blancamarron 新料理物語 華やかな舞台の陰には必ず、それを支える頼もしい裏方がいる。オーケストラの場合、それはステージマネジャーだ。 僕の指揮するルーマニアのオ …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|20「アフリカンドラム」 2022年2月23日 blancamarron 新料理物語 アフリカンドラムが鳴り響く。 スペイン演奏旅行中、楽団員のフェリックスが大きなアフリカンドラムを購入した。メンバーの中でただ一人の音楽大学生だ。才能のある彼は契約団員 …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|15「近くて遠い場所」 2021年12月6日 blancamarron 新料理物語 「近くて遠い場所」という言葉がある。今僕はそこにいる。ルーマニア北部トランシルバニア地方の中心的都市クルージュ。僕の街からは車でわずか二時間。僕はルーマニアのほとんどのオーケストラ …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|14「貴人」 2021年11月22日 blancamarron 新料理物語 人生には転機となるときに現れ、導いてくれる人がいる。中国では古来その人を「貴人」と呼んでいる。僕にもまた貴人がいる。ルーマニアのオーケストラの指揮者になった当時の音楽監督、チーキー …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|13「中華料理」 2021年11月3日 blancamarron 新料理物語 ついに私の住むルーマニア、トゥルグ・ムレシュの街に中華料理店が開店した! 知り合いに聞いたら、街のど真ん中にあるという。実はもうできてから一年もたっていた。もっと早く知りたかったな …