今回作ったカリン酒/グラスはアンティーク・シャンパングラス(大正期)
Contents
春になりカリン酒ができました!
カリンは直接食べると強烈に渋いのですが、ジャムや羊羹、そしてカリン酒にすると独特の香りが出て美味しいです。今回はカリン酒の作り方をご紹介したいと思います。2020年、11月にカリンの実をいただき、カリン酒を作りました。飲み頃になるのは春です。
カリン羊羹の作り方はリンク先をご覧ください。
今回使った近所のカリン(近所のおじさんに分けてもらいました)
なんでうまくいかないの!?
カリンの入手方法がわからない
インターネットで売っています。探してみてください。3キロ3500円くらいみたいですね。(10月から2月までくらいの出荷みたいですよ)
または、カリンの実のなっているお宅と仲良くなって、カリンの実をもらいましょう。たいがいは、カリンはたくさんなるので、一軒のお宅では処理に困っていると思います。
カリン酒にどんな種類のお酒を使ったらいいかわからない
これは大事なポイントなんですが、焼酎を使う場合、甲種の焼酎(またはウオッカ)を使いましょう。間違っても、乙種の芋焼酎など使わないように。焼酎の匂いが強くてカリンの香りを消してしまい美味しく感じません。
カリン酒が悪くなったり、カビが生えたりする(大事!)
甲種でも35度以上の強いもの(果実酒用と書いてあります)、またはウオッカなどの度数の高い蒸留酒を使ってください。よくある酎ハイなどを作るための弱い焼酎だと、アルコール度数が低くてカリンをつけている間にカリン酒にカビが生えたり悪くなってしまいます。そしてアルコール度数の高いものほどカリンの香りがよく出ます。
ポイント! 出来上がるカリン酒は使うお酒の度数よりも弱くなります。
今回のカリン酒のレシピでいうと
・ウオッカ:1リットル
・カリン:500g
・氷砂糖:100g
カリンの水分量は80%くらいです。氷砂糖が溶けると、液量は氷砂糖の重さ(kg)×0.6リットルくらい。つまり、出来上がりのカリン酒の液量は
ウオッカ:1リットル
カリンの水分量:0.4リットル
氷砂糖が溶けた液量:0.06リットル
上記の合計は約1.46リットルです。液量が約1.46倍になるので、度数はウオッカ50度の1/1.46、約34.2度になると考えられます(結構これでもアルコール度数高いですね)。
この場合、ウイスキーやジンと同じくらいの度数になるので、カリンをきちんと洗うことや、容器の煮沸消毒をしっかりとしたら、そう簡単にカビが生えたりすることはありません。
カリン酒作りの材料
- カリンの実1個:500g
- 氷砂糖:100g
- ウオッカ(50度)または焼酎(35度以上):1リットル
準備
1)カリンに青味が残っている場合、1週間くらい窓際に置いて日光にさらす
皮がベタベタしてきますが、それくらいがちょうどいいです。
2)カリンは結構固いです。手を切るといけないので、以下をお勧めします。
- サランラップを巻いて1分弱、電子レンジで加熱する(カリンの皮が柔らかくなります)
- 包丁をよく研ぐ(研いでいない包丁ほど危険です/よく研ぎましょう)
3)包丁を煮沸消毒する
4)容器を煮沸消毒する
5)サランラップを巻いて1分弱、電子レンジで加熱する
カリン酒の作り方
1)カリンのヘタの部分だけ取り除く
2)カリン縦に半分に切る
3)半分に切ったカリンを半月切りにする(カリンは皮ごと使います)
4)容器にカリンを入れる
5)容器に氷砂糖を入れる
6)ウオッカを入れ蓋をする
光が散乱分散してキレイですね。
7)4月になったら呑み頃です。
完成です!このカリン酒を飲んだら、カリンの香りがとてもいい感じでした。
カリン酒を炭酸で割っても美味しいですよ!
アドバイス
飲み頃
カリンは秋に収穫できます。カリン酒を作ったら飲めるようになるのは、翌年4月くらいです。
4月はカリンの花が咲く頃ですね。
今年(2021)は、近所のカリンの木にたくさん花が咲きました。今年の秋にはたくさんのカリンの実がなることでしょう。
もしおうちでカリンを植えるには、、、
隔年結果性の影響が出て、写真だと今年の秋はかなりの量のカリンの実がなりますが、来年は少ないと想像します。これはカリンの木に何も手入れをしないで放っておくという状態の場合です。隔年結果性は、1年おきに豊作不作を繰り返す現象で、ミカンやリンゴ、カキなどで顕著に見られます。 豊作年を「表年」、不作年を「裏年」ともいうんですよ。この隔年結果性を防ぐ方法はインターネットで検索できますので、調べてみてください。
アップで見るとカリンの花はきれいですね。
カリン酒は日光を避け冷暗所に置いておきましょう。
今回のカリン酒は度数が高い(34.2度)ので、ストレート以外にも、炭酸で割ったりしても美味しいです!
あまり甘すぎるのは苦手なので、今回のレシピは甘さひかえめに作ってあります。氷砂糖の量は個人の好みで調整してください。
カリンの実がなる秋にカリン酒を作って、カリンの花が咲いたら「あ~カリン酒の飲み頃だな」と思う、風情がありますね!