レシピ

粕汁|鮭と根菜を使った温まる家庭料理・関西の定番料理 レシピ・作り方

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今回作った「粕汁」

粕汁は、料理屋さんのお椀物というより、どちらかと言えば家庭料理ですよね。

そのため誰でも作れるのですが、ひと手間かける事で仕上がりが断然違って来ます。

酒粕は栄養面でもとても優れています。

せっかく日本に住んでいて、こんなに良いものが安価で手に入るのに、これを使わないなんて勿体無いですよね。

寒い冬の食卓に身体の芯から温まる、美味しい粕汁をどうぞ。

今回は昆布出汁を使いましたが、カツオと昆布の出し汁で作っていただいても美味しいですよ。

なんでうまくいかないの!?

酒粕がダマダマになってしまう

酒粕にもよりますが、板状になった物やしっかり絞ってある物はなかなか溶けません。

今回は、酒粕を一晩湯にに付けてさらに裏漉して、クリームのような滑らかなペーストにしてから使っています。

酒粕の香りがあまりしない

酒粕は、長時間加熱すると香りが飛んでしまうのです。

酒粕をそのまま鍋に入れて鍋の中で煮溶かそうとすると、時間がかかってしまいます。ぐつぐつ炊いているうちにせっかくの良い香りが飛んで行ってしまいますよ。

まずは酒粕をペーストにして溶けやすい状態にしておきましょう。最後に鍋に入れてサッと煮溶かすようにするといいですね。

酒粕にはアルコール分が含まれていますので弱火で数分加熱してアルコール分を飛ばすようにしてください。

どんな魚を使えばいいの?

塩鮭や塩鯖など、塩をしてある魚がいいです。

塩が骨までしっかり染み込んでいるので、出汁で煮た時に塩が旨味を引き出してくれます。

浸透圧のせいで、魚から塩分が溶け出す時に、塩が魚の旨味を連れて出て来てくれると言うわけなのです。

これによって、旨味たっぷりの美味しい出汁になるのですね。

材料

塩鮭(中辛) 60g

大根 60g

人参 15g

薄揚げ 1/2枚

昆布出汁

  • 水 400cc
  • 昆布 12g

他の材料

酒粕 40g

熱湯 100cc

白味噌 20g

薄口醤油 適量

刻みネギ 適量

準備 (前日)

昆布出汁

水に昆布をつけて冷蔵庫で一晩置く

酒粕

熱湯と合わせ一晩浸けてふやかしておく

準備(当日)

酒粕

よく混ぜて裏漉し、ペースト状にしておく

大根・人参

皮をむいて厚めの銀杏切りにする

サッと下茹でしておく

熱湯にサッと通した後冷水に落として(霜降り)鱗や汚れを取り除く

ひとくち大に切る

作り方

昆布出汁を弱火にかけてゆっくり加熱し、鍋底に小さな泡が出来てきたら昆布を取り出す

昆布を水に一晩浸けているので、もう出汁は出ていますが、一晩浸ける時間がない時は60度前後でゆっくり加熱してください。

昆布は60度前後で最も旨みが出ます

昆布出汁が沸いたら鮭を入れる

10分程度たいたら大根、人参、薄揚げを加える

大根、人参が柔らかくなったら白味噌を加えて溶かす

酒粕ペーストを加えて混ぜ、弱火でアルコールを飛ばし火を止める

味を見て、薄口醤油で塩味を調節する

盛り付けてネギをのせる

アドバイス

酒粕をグラグラ煮ないので、ふわっと良い香りのする粕汁に仕上がります。

あらかじめ酒粕ペーストを作っておくと、サッと溶けるので香りが飛ばないのですね。

酒粕を浸けておく時間はかかりますが、放っておいたら勝手にふやけてくれるので手間はかかりません。

浸ける時間がない時は酒粕を少し電子レンジで加熱してから熱湯を加えると早くとけます。

塩鮭の塩分濃度は煮てみないとわからないので、必ず最後に味見をしてから薄口醤油で味を決めてくださいね。

大事なアドバイス!粕汁2杯で酒気帯び運転?

酒粕専門の会社「小林春吉商店」さんが興味深い実験をしています。粕汁で酔っ払うのか?というというものです。結果には驚きました。

弊社で扱っている酒粕でも極上の酒粕の1つである「月桂冠」の「大吟醸粕」を使って。
甘酒・粕汁を作ってみました。
それを「食品分析センター」に、アルコールの残留分析を依頼しました。
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①酒粕:月桂冠大吟醸粕

②粕汁:だし汁(720cc)野菜・鮭等を煮込んだ後、刻んだ酒粕を入れて。
弱火で4分程煮る…
というのがおおまかなレシピです。
今回は、野菜等を一切入れずに、だし汁720ccだけを沸騰させて後、
①の酒粕200gを入れて4分弱火で煮立てたものを分析。

③甘酒:水800ccに①の酒粕200gを加えて、弱火で13分煮立てました。
(軽く煮立つまで)
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結果…(分析方法は、重クロム酸カリウム酸化法)
(試験依頼先:財団法人日本食品分析センター,
検査書発行年月日:2007年4月10日, 試験成績書発行番号:207032177-001~3号)

①酒粕:100g中9.3g
(5.5%のビール212ml飲んだアルコール量と同じ。)

②粕汁:100g中1.8g
(粕汁お碗1杯200g食べると、5.5%のビール82ml飲んだアルコール量と同じ。)

③甘酒:100g中1.7g
(甘酒200g飲むと、5.5%のビール78ml飲んだアルコール量と同じ。)
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以上、分析結果から、
「酔っ払う可能性がある」ことが、ご理解いただけると思います。

実際に2007年3月28日の毎日新聞に以下のような記事が載ったそうです!

2006年、9月15日に神戸市の教諭は酒粕汁2杯を食べた。その2時間後に飲酒検問で、呼気1L中、0.15mlのアルコールが検出された。
酒気帯び運転容疑で書類送検された…

以下は、酒粕専門の会社「小林春吉商店」さんのアドバイスです。

市販の酒粕は、アルコール度数…約8%くらいです。
また、アルコールの沸点は約78.3℃、水は約100℃ですので、
よく煮立てるとアルコールはもっと無くなります。

お子様が召し上げられるときには、煮立てる時間を少し長めにされた方がよいでしょう。
粕汁の場合は、野菜・鮭・コンニャク等の具材が入るので、
お椀1杯200gに含まれる実際のアルコール分はかなり薄まり、
ほとんど影響無いものと考えられます。

完成です!

今回、薄揚げの代わりに松山あげを使いました。

お味噌汁や煮物などいろいろ使えて便利ですね。3ヶ月常温保存できます。

松山あげは常温保存で90日程度日持ちするので、すぐに期限が切れてしまうことがなく、いつでも美味しく食べられる油あげです。 松山あげは、お豆腐を3ミリほどにスライスし、ギリギリまで圧縮して水分を取り除き、菜種油で丁寧にあげて作ります。 他では味わうことの出来ない、独特のサクフワ感をお楽しみ頂けます。

程野商店のHPより

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