今回食べた「こけら寿司」
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紀伊半島をドライブした
2022年春、私たちは紀伊半島をドライブ旅行しました。
春の到来とともに各地は桜でいっぱいでした。
愛犬「白鳥麗子さん」とともに旅行
三重県で「こけら寿司」に出会った
日本全国に伝わる様々な種類のお寿司がありますね。
その多くはお正月や結婚式、お祭りなどのハレの日に親戚や友人達が集まる祝いの席で供された物です。
ハレとケ
ハレとケとは、柳田國男によって見出された、時間論をともなう日本人の伝統的な世界観のひとつです。
民俗学や文化人類学において「ハレとケ」という場合、ハレ(晴れ、霽れ)は儀礼や祭、年中行事などの「非日常」、ケ(褻)は普段の生活である「日常」を表しているのですよ。
貴重な郷土料理
時間や手間ひまがかかったり、伝える人が少なくなったりして忘れられつつあるお料理も多く、勿体無いですよね。
今回は紀伊半島に伝わるお寿司「こけら寿司」をご紹介しますね。
こけらずしの歴史
東紀州地域では人寄せ事やおめでたい時に、型に入れて押し固める「押しずし」がよくつくられる。これを「こけらずし」というが、この名前の由来は、こけら落としの席に出されていたことや、こけらぶきの屋根のように1枚1枚ずらし重ねて具材を盛り付けたことからと言われている。材料の具材は5種類の奇数にし、彩り豊かな仕上がりとする。5種類の中に1種は必ず魚を使い、主に酢の物にしたものである。魚にはしめサバ、サンマ、アジなど、その時の旬の魚が使用される。このように押しずしが発達したのは東紀州の豊かな木材(主にひのき)を利用したすし型が発達したことによると思われる。押し型には、米一升型、五合型、三合型などといろいろなサイズがある。また最近は伝統的な型に加えて、少人数に適用するように扱いやすい小型のものや一人用、一段用など多くの型がつくられている。また尾鷲市須賀利地区で、二升半用の大きな押し型も使われている。間に敷く植物の葉は、山いちごの葉、花みょうがの葉などで仕切ると、葉のにおいや成分が染み渡り、なんともいえない香りや味がすしの味を引き立たせる。また防腐効果もあるといわれている。なお、都会でこれらの葉が入手できない場合はからし菜、レタスなどで代用すればよい。またすし型の代用は弁当箱を使用する。蓋をひっくり返してその中に盛り込み、弁当箱の身を外向けて押し蓋代わりに上から押さえる。
農林水産省のHPより
こけらずしの食習の機会と時季
祭りや、結婚式などの祝い事や、60歳の還暦や厄祝いの時などにはたくさんつくって、切り分けて親戚、近所に配り、共に祝い合う風習がある。1年中どこかで誰かがつくっているほどなじみ深い料理である。
農林水産省のHPより
還暦の時に、こけら寿司で祝うのですね。これは知りませんでした。色も鮮やかですし、お祝いにぴったりでしょうね。
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こけらずしの動画を見つけました
「こけら寿司」を探す
紀伊半島を旅行中、「こけら寿司」の看板は見かけませんでした。
スーパーでも探しましたが見当たりません。
道の駅「紀伊長島マンボウ」でやっと見つけたので買ってみました。
道の駅「紀伊長島マンボウ」のある紀北町
紀北町は三重県南部海沿いの町です。
紀北町は観光でも楽しいところです。世界遺産・熊野古道もありますよ。
私たちは釣りでよく行くところです。メジナ(グレ)や黒鯛(チヌ)をよく釣ります。
マンボウの像もありました!
「こけら寿司」ありました!
「こけら寿司」は、複数の具材をすし飯にのせ、その上に葉を敷き、さらにすし飯、具材、葉を3段あるいは5段ほど重ねて押したすしのことです。食べるときは外枠を抜き取って重なったまま食べやすい大きさに切ります。横側から見ると3~5段に積み重なった様子が美しいですね。1ブロックごと取り分け、上から葉を外しながら1段ずつ食べるのだそうです。
「こけら寿司」実食!
カラフルできれいですね。
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お祝いの際にはテーブルが華やかになるでしょうね。
こけら寿司には彩の良い五色の材料を乗せるのが特徴だそうです。
このこけら寿司には、ごぼう、人参、しめ鯖、卵焼き、椎茸が乗せてありました。
押し寿司なのでずっしりとした感じです。
それぞれの具材にしっかり味が入っていて色々な味が楽しめます。
こういうところで食べました
傷みやすい具材は乗っていないので、お弁当や行楽のお供にぴったりですね。
こけら寿司は紀伊半島だけでなく高知県や岡山県など様々な地方でも作られているようなので、またご紹介したいと思います。
それぞれの地方の特徴を生かしたお料理があって面白いですね。
以上、「こけら寿司」の話題でした。