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タイと名がつく魚を釣った|釣りのお話

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タイと名がつく魚はなんと日本に300種類以上いると言われているのです。

そのうち「マダイ」と同じタイ科の魚は「キダイ」。「チダイ」などわずか13種類なんですよ。
皆さんもよく目にする「アマダイ」、「キンメダイ」、「イシダイ」などはタイと名がつくものの、別の仲間に分類される魚なのです。

黒鯛

顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目タイ科ヘダイ亜科クロダイ属

まずは「黒鯛」。僕は釣りが趣味ですが、主に「紀州釣り」という釣法で「黒鯛」をいつもねらっています。

「黒鯛」とは、タイ科なのですが、珍しく水深50m以浅(いせん)のところにも生息します。つまり「真鯛」などと比べて浅いところにいるので、「黒鯛釣り」は陸の磯や堤防からねらう釣り方が多いのです。僕のやっている「紀州釣り」もよく堤防から行います。

プロフィールにも書いてありますが、僕は三重県に釣りに行ったときに「紀州釣り」の名人・烏田(からすだ)さんと偶然知り合い、色々と伝授してもらいました。これは僕の釣り人生においては衝撃の出来事でした。後日、烏田さんから長年培って編み出した貴重な秘法とも言えるものを書いた「極意書」まで受け継ぎました。

内容は、、、秘法なので、お伝えできません(笑)。

「黒鯛」釣りの楽しさはその魚の引きにあります。ぐぐ〜っと引く「黒鯛」とのファイトには興奮します。

地域によって、「黒鯛」は呼び名が変わります。関西では「チヌ」と呼びます。

味は

真鯛に比べて旨味は少なく、あっさりした白身でクセはありません。「黒鯛釣り」は「食べて美味しいから狙う」というより、釣りの醍醐味、魚とのやりとりが楽しいのです。

「黒鯛」は、関西ではスーパーでも置いてあります。真鯛に比べると安いですよ。そういえば、東日本のスーパーなどで見たことがありません。食用としては、西日本の方が重要みたいです。特に瀬戸内海沿岸の方はよく食べます。

周防大島で釣った「黒鯛」(いつもはこういう格好で釣ってます。出会っても顔隠しているから誰かわかりませんね。)

南あわじ市のメガフロートにて

この「黒鯛」は大きかったので、管理室のおっちゃんが記録に来ました。51cm ですね。周りの釣り師から「チヌもこんなに大きいと気持ち悪いな〜」と言われ複雑な気持ちでした(笑)。

これはいわゆる「年なし」です。50㎝を超える大型の「黒鯛」は、何年生きているのか分からないほど大きいという意味で、釣り師の間では昔から「年(ねん・とし)なしのチヌ」と呼ばれているのです。このくらいのサイズだとおおよそ17歳のチヌだと思います。

このチヌは、2012年(平成24年7月)の「メガフロート」の釣果記録に載りました。

違う日でも、淡路島五色町でたくさん「黒鯛」を釣りましたよ。

右上は「アイゴ」、そして左上の黒い2匹は「メジナ」(関西の呼び名はグレ)です。

キチヌ

顎口上綱硬骨魚類綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目タイ科ヘダイ亜科クロダイ属

この「キチヌ」は、高知県で釣りました。クロダイ属ですね。見た目は黒鯛と似ています。

関西では、黒鯛を釣っていると、よく「キチヌ」が釣れることがあります。黒鯛よりも色が白っぽいですね。

味は

黒鯛よりも美味しいといわれ、透明感のあるクセのない白身で、血合いの赤みが強いです。黒鯛や真鯛と同じ料理に使える魚です。刺し身で食べると、身に甘みがあって春から夏にかけては脂ののりもよくコクがあり美味ですよ。僕は黒鯛釣りにいって、「キチヌ」が釣れると嬉しいです。どちらかというとこちらの方の味が好きかも。

皮は熱を通すと柔らかくなるので、霜皮造り(皮の上に熱湯をかけて氷水で冷やす)や、焼霜造り(皮の表面を焼いて氷水で冷やす)にして食べるといいです。

石鯛

硬骨魚類条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目イシダイ科イシダイ属

この魚はイシダイ科ですね。

石鯛で書きたいことは

美味しい。この一言。脂が乗っていて白身で美味。「石鯛」はスズキ目の魚で、真鯛の親戚とも言えます。しかし、味は真鯛と違います。小さいものは関西では「三番叟」(さんばそう)と呼ぶことが多いです。僕は「三番叟」はリリースします。

大きなものは「クチグロ」と呼ばれます。「石鯛」は身は白身です。皮目の部分は少し磯の香りを感じます。鮮度の良いものは香りが高く、程よい旨みと後味に甘みを感じる味わいです。

「石鯛」はほとんどスーパーなどでは見かけない高級魚です。値段も高値安定。高級割烹などにいかなければ食べられないかも。

釣るには

「石鯛」は磯の王者と言われています。比較的浅い岩場にいます。数も少なく、希少価値ありますよ。「石鯛」釣りの人は専用の釣竿と仕掛けてその引きの醍醐味がたまらないみたいです。強烈な引きです。

エサは、ウニ、甲殻類、など高価です。「蝦(エビ)で鯛を釣る」ということわざがあり、少ない元手で大きな利益を得ることのたとえですが、、、、「石鯛」の場合は違います。

「ウニで石鯛を釣る」

う〜ん、元手がかかりますね。

僕も石鯛を釣った

郷里鹿児島、錦江湾で従兄弟と一緒に船に乗り釣りに行きました。その時に釣った「石鯛」です。これは「石鯛」独特の縞模様が消えていて「クチグロ」ですね。

実はこれは思いがけなく、サビキ (それも結構深いところに落とすサビキ仕掛け)で釣れたもので予想外でした(はっきり言ってマグレに近いです)。あまりの引きと竿のしなりに周りが「こりゃ〜ブリかな」と沸きましたが、引きの感じがどうもブリではないのです。真下にグイグイ引いてくるので、オオモンハタかなと思いましたが、どうも引きの強さが強烈すぎます。あげてみたら「石鯛だ!それもクチグロ!」と意外な展開に船上の人たちは驚きました。魚群探知機で下には岩場が見えたのですが、まさか「石鯛」が釣れるとは思いませんでした。サビキの仕掛けが深い水深用で強度が強かったために、「石鯛」の引きに耐えれたのだと思います。

実際に食べたら

脂が乗っていて食感もよく、そして磯の香がちょっとしました。

チダイ

顎口上綱硬骨魚類綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目タイ科マダイ亜科チダイ属

高知県洲崎市で釣った「チダイ」

大漁でした

エラぶたの後ろが筋状に赤く血がにじんだように見えますよね。それだから、「血鯛」(チダイ)です。

夕陽のガンマンならぬ夕陽のアングラー(この日の仕掛けは投げサビキで、棚は15メートル/高知県須崎市です/棚とは水中において魚がエサを捕食している層のこと)

釣ったチダイで尾頭付き

2011年の正月は「チダイ」の尾頭付きを焼きました。正月気分が盛り上がりました。


ちょっと焦げちゃいましたが、、、。

鹿児島錦江湾でも「チダイ」を釣りましたよ。

エラぶたの後ろの色で「チダイ」だと分かりますね。

コロダイ

顎口上綱硬骨魚類条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目イサキ科コロダイ属

ご覧のように「コロダイ」は、残念ながらタイ科の魚ではありません。イサキ科ですね。でも、このようにタイの種類でなくても、タイと名付けている魚は多いのです。

「コロダイ」ですが、大きいので紋様は変わってます。

鹿児島/枕崎港で紀州釣りにかかってきました。この漁港は水深があり、時折、大きい魚に糸を切られて不気味に感じることがあります。この「コロダイ」は初動の引きは強烈でしたが、時間をかけて引き上げたので体力がなくなったのか最後の方は少し引きが弱くなりました。ちょっと経験した引きではなかったので、真鯛や知っている魚が上がってくる感じじゃないとは予感しました。かなり慎重に糸を巻きました。道糸が1.7号なので、冷や冷やしました。(ハッキリ言って、この手の魚のための仕掛けではありません)

このときにはこの魚を捌く大きな包丁を持っていませんでした。谷山小学校の同級生、「小倉鮮魚店」の小倉君に急遽お願いして捌いてもらいました。

真鯛

顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目タイ科マダイ亜科マダイ属

「真鯛」は地域によっては「本鯛」と呼ぶところもあります。

「真鯛」はタイの中のタイで古くから高級魚ですね。タイは「目出度い」として祝儀にも使われます。お祝いの席での鯛の話題はリンク先に書いてあります。ご覧ください。

錦江湾で船に乗って「入り鯛」を釣りました。春に見られる錦江湾の「入り鯛」は、本来は湾口から入って来る回遊型を意味するようです。しかし、湾内で春に深場から浅場に出てきた「真鯛」も「入り鯛」と呼ばれることがあるそうです。

「真鯛」を船からフカセ釣りで釣りました。フカセ釣りとは

「フカセ釣り」とは、仕掛けにウキを使用せずにエサやハリ、糸の重さだけで仕掛けを海中に漂わせて(フカセて)魚を誘う釣り方で、自然の理にかなった釣り方です。

ヒロキューのHPから

錦江湾は「真鯛」がよく釣れます。また挑戦したいと思います。

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