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秋はカリンの実がなる季節です
実は近所にカリンの木があるのです。広い駐車場にポツリと生えているそのカリンの木は、隣接する家のおじさんが植えたものです。
たまたま、そのおじさんは同じ鹿児島出身ということで、仲良くさせてもらっています。
そして、毎年「カリンの実が成ったから、取りにこない?」と声をかけてもらっています。
けっこう、たくさんのカリンの実がなるんですよ。そこで、カリン酒を作ってみました。カリン酒に限らず、果実酒にブランデーを使うのはおすすめです。
カリンという果実
カリンとは、バラ科カリン属(ボケ属とすることもある)に属する落葉小高木植物なんです。樹高は6~10m、です。
僕が実を採ったカリンの木は、ちょうど6メーターくらいの高さだと思います。
木肌は黄褐色で成長するにつれて樹皮が鱗のようにはがれ、きれいな模様が現れます。葉は互生し、若い葉の裏面には綿のように柔らかい毛が生えていますが、だんだんと抜け落ち無毛の硬い葉に変わるのですよ。
そういえば、落ちた葉は硬いです。
カリンは、4月~5月に直径3cmほどの5枚の花弁からなる白色やピンク色の花を咲かせます。カリンの花はきれいですよ。
カリンの果実はつるつるとした鮮やかな黄色で洋梨のような楕円形、または卵形をしています。とても甘酸っぱい香りが特徴です。
カリンの原産地は、中国の湖北、浙江省といわれています。
カリンは弘法大師が持ち帰った
日本には、約1100年前の平安時代に弘法大師が唐から苗を持ち帰ったことから、カリンが伝わったといわれています。
カリンの栽培は江戸時代になってから盛んに行われるようになったのですよ。新緑や紅葉も大変きれいなことから、全国各地の家庭の庭に植えられ親しまれていました。江戸時代は園芸が盛んだったのです。
カリンって実が固い
そうなんです。カリンは実が固く、ちょっとやそっとの包丁捌きでは実を切ることができません。
そのために、よく近くを通る顔見知りの人々に、「カリン、いらないですか?」と声かけても、そうありがたがらない様子なのです。よく断られます。
カリンの実を切るのに、実は裏技がある
カリンの実は、サランラップに包んで電子レンジで約2分ほど温めると実が柔らかくなります。そして、簡単に切れるようになるのです。
カリンの木は隔年で実の数が違う
カリンは隔年結果の植物なので、一年おきに、実がたくさんなったり、少なかったりします。今年は、実が少ないはずの年なのに、たくさんなっていました。
隔年結果(かくねんけっか)とは、着花あるいは着果の量が年次により大きく変動し、花や果実の量の多い成り年(表年)と量の少ない不成り年(裏年)を繰り返す現象です。成り年(表年)は表作、不成り年(裏年)は裏作(不作年)ともいいます。
去年はたくさんカリンが採れたので、今年は「不成り年」のはずなのですが、、、。不思議です。
今年は、15個くらい知り合いにカリンを送ったりあげたりしました。それでも、カリンの木1本分、大量のカリンの実が手に入りました。(植えた当のおじさんは「いらない」のだそうです)
いつもカリンがたくさんあるお家
2、3週間、常に家にカリンが大量にあるので、我が家はカリンの香りが常に漂っていい感じでした。
カリン酒を作ろうと思い、色々と実験しました
まず、昨年に続いてカリンをウオッカに漬けました。
これは一番オーソドックスなやり方だと思います。
カリンの香りがストレートに出てスッキリした感じのお酒になります。
カリンをブランディーに漬けたらどうだろうか
ブランディーは以前、干し葡萄をつけて食べたらとても美味しかったので、このアイデアが出ました。
つまり、「美味しいもの」+「美味しいもの」=「さらに美味しいもの」
という単純な発想です。
結果、、、24リットルもカリン酒を作ってしまった
ブランデー漬けのカリン酒、かなり美味しかったです。保存容器に入れるカリンの分量など色々と変えて作ろうと試しました。しかし、まだまだカリンはあります。
作っても作ってもカリンは残っています。大きなカリンの木、1本分ですからね。ジャムにしたりするのは、フードプロセッサーを使わないと筋が固いので大変。
やっぱりお酒につけるのが簡単だと、色々試して、作っては漬け、作っては漬け、とやっていくうちに合計24リットルも作ってしまいました。
美味しいカリン酒・ポイントは安いV.O.でも作れる
そうなんです。つまり、安いブランディーでも十分美味しく作れるということが判明。
それなら、と、調子にのって4リッターのボトルを買っては漬けて実験していました。
カリン酒、知り合い、友達にあげればいいよね!と思ってたら、、、
24リットルもカリン酒を作ってしまい、「これは、友達や、近所に配るか、知人に送るかしたらいいかな」、と思っていたら、それはしてはいけないことが判明!
酒税法に違反することになるのだそうです!
鹿児島にいる弟に、今度会う時に持っていったらいいかな、と思いましたが、それもダメ。
大勢と飲むわけにもいかないのです。
ということで、我が家には24リットルの「カリン酒」があるのです。それも、来年、4月くらいまで置いてから飲めるので、「カリン酒」が場所とってます。
以上、やたらとたくさんカリン酒を作った話でした。
今回使ったブランデー
ブランデーに果実を着けると、ブランデーの香りとともに果実の香りがして独特のお酒に変身します。これはなかなか美味しいなと思いました。サントリーのサイトに、一日だけ果実をブランデーに着けるお酒というのもあって、今度試してみようと思います。