みなさん、「鶏刺し」を食べたことはありますか?
「鶏刺し」は南九州の伝統食です。鹿児島、宮崎のスーパーでは「鶏刺し」がずらっと並んでいます。僕は鹿児島出身で、小さい時から「鶏刺し」を食べていました。大好きな食べ物の一つです。「鶏刺し」を食べて育った、と言っても過言ではありません。(宮崎では鶏刺しは「鶏のタタキ」と呼ばれています)
\あの魔王を作り上げた天才杜氏の逸品・僕も飲んでます/
\とりさし協会・小林養鶏の鶏刺しです・これだけ入って3900円!僕も食べてます!/
\少量でも注文できます/
毎夏鹿児島に行っています。鹿児島に行った時には懐かしい味、大好きな「鶏刺し」を思う存分食べてますよ!
城山公園展望台から錦江湾と桜島を望む
「鶏刺し」の情報、鹿児島観光の参考にもしてくださいね。
鹿児島市で鶏刺し店を展開する「地鶏の元」社長へのインタビュー記事も書いています。これもどうぞご覧ください。
(鶏と鳥、の表記については、鶏を主に使っています。固有名詞(会社名・法律)などで、鳥、と表示されている場合にはそれを尊重してそのまま使っています。)
Contents
- 1 鶏肉は嫌いだと思われていた
- 2 南九州の鶏刺し、その文化
- 3 注意して!!恐ろしいカンピロバクターによる食中毒!
- 4 実は僕もカンピロバクターにあたった!!!!
- 5 法律的にはどうなのか!?
- 6 「とりさし協会」
- 7 鳥刺しマイスター
- 8 鹿児島人の鶏刺しへの情熱が独自の基準を生み出した
- 9 要注意!危険な九州という大きなくくり
- 10 鶏刺しは新鮮だからといって安全ではない!
- 11 各都道府県の勧告(興味のある地域をご覧ください)
- 12 各都道府県の肉生食への取り組みから興味深いことが浮き上がってきた
- 13 それでは実食です!(もちろんすべて鹿児島で食べました)
- 14 鹿児島・宮崎の企業努力に感謝!
- 15 とりさし協会会員・小林養鶏の鳥刺し
鶏肉は嫌いだと思われていた
妻は僕のことを「鶏肉嫌い」だと思っていたのですよ。
現在私たちが住んでいる神戸では、僕は鶏肉をほとんど買わないからです。
その理由は、僕は出身地の鹿児島で地鶏を食べ付けているせいか、他のところの鶏肉(一部を除く)には独特の臭みを感じることいが多く、苦手だと感じていたからです。
南九州の鶏刺し、その文化
ショケ?
鶏肉を「生」の刺身で食べる風習は、日本の中でも、鹿児島県内と宮崎県の一部でしかみられない独特な食文化である。
いつごろから食べられるようになったかという確かなものは分からないが、鹿児島県養鶏史によると、江戸時代の鶏卵肉料理の項目の中で、開聞郷土誌に、「一般家庭料理として、郷士や百姓は、行事には、鶏がつぶされ、ササミは刺身となり、いも焼酎の料理(ショケ)として賞味されていたらしい」と紹介されている。
なるほど、歴史的にも古くから食べられていたものなのですね。「ショケ」という言葉は知りませんでした。焼酎の肴を「ショケ」と呼ぶらしいですね。
闘鶏/そして薩摩地鶏
鹿児島県では、江戸時代から薩摩武士たちが士風高揚のため、盛んに闘鶏をおこなっていた記録があり、その際に負けた鶏をその場でしめて食べていたという。闘鶏が禁止された後も、各家庭で鶏が飼われ、来客がある時や祝いの席のために鶏をしめて調理し食べていたという。このように鹿児島県においては、古くから鶏肉を使った料理が身近であった。この流れの中で、鶏肉を刺身で食べる「鶏刺し」が根づいたと考えられる。
鹿児島県は、現在も鶏の飼育は盛んで、秋田県の比内地鶏、愛知県の名古屋コーチンとともに、日本三大地鶏の一つとして薩摩地鶏が名を連ねている。薩摩地鶏は、江戸時代に闘鶏用に飼育され、現在は観賞用としてのみ飼育されている薩摩鶏が原種であり、肉の弾力、甘み、色合いが非常に良く、ブランド鶏として人気がある。また、薩摩地鶏のほかにも、さつま若しゃも、黒さつま鶏という薩摩鶏を原種にしたブランド鶏が存在する。鹿児島県では、「鶏刺し」のほかに、「さつま汁」や「鶏飯」、「煮こみ料理」、「やきとり」など、さまざまな鶏料理が親しまれている。
鶏刺しは最高のおもてなし
(鹿児島女子短期大学 福司山エツ子名誉教授)「鶏を飼っている家がいっぱい。みなさんそうだったから。お客様が見えると、おそばとぼた餅と、鳥刺しと、鶏の煮物と、鶏のお吸い物と、そういうものがあったら、最高のおもてなしだったわけです。」
これを読むと、鶏は様々に料理されてきたのですね。
注意して!!恐ろしいカンピロバクターによる食中毒!
鶏刺しはカンピロバクターによる食中毒の原因になることがあります。
以下はカンピロバクターによる食中毒の症状です。知れば知るほど、恐ろしいです!
- 細菌と接触した2〜5日後に症状が出始め、約1週間続く
- 下痢、腹痛のほか吐き気や嘔吐、発熱、頭痛、悪寒、倦怠感が起こる場合がある
- 下痢はほぼ100%の患者に見られ、血便が見られることもある
- 重症化すると脱水症状に陥る
- 発熱は90%の患者に見られ、38〜40度程度
- 腹痛は90%に認められる
多くの場合は数日で症状が治るようです。しかし、子供や高齢者、そして抵抗力が低下している人は要注意!重症化する可能性が高いのです。
そして、まれに敗血症や骨髄炎などの合併症を起こすこともあります。
敗血症とは、生命を脅かす感染に対する生体反応です。組織障害や臓器障害をきたすため、集中治療室での全身管理及び治療が必要になります。ショックや著しい臓器障害をきたす場合は死に至る場合もあります。
詳しくは 敗血症.com をご覧ください。
骨髄炎は、通常は細菌、抗酸菌、または真菌によって起こる、骨の感染症です。詳しくはこちらのリンク先をご覧ください。
ギラン・バレー症候群
近年、感染後約10日を経てギラン・バレー症候群が発症するケースがあることが知られてきました。
ギラン・バレー症候群は両手足に力が入らなくなり、急速にまひが全身に広がります。重症になると呼吸困難に陥ることもある神経疾患なのです。詳しくは日本神経学会のサイトをご覧ください。
実際に起こった2016年の大量食中毒事例
2016年、ゴールデンウイーク中に、東京都や福岡市で行われたイベント「肉フェス」で、約600人以上が、カンピロバクターによる食中毒となりました。軽く湯通ししたり、表面をあぶったりした半生の鶏肉を食べた人たちです。その記事はこちら。
これは恐ろしいです。大勢の方が食中毒に苦しんだと思われます。
食中毒発生件数ワースト1位!(令和3年の統計)
全国では,細菌性食中毒の年間発生件数の約6割を占め(令和3年)、ワースト1位です。
実は僕もカンピロバクターにあたった!!!!
関西の薩摩地鶏専門店で、鶏刺しを食べたことがあります。「鹿児島直送」というのと、「高級店だから大丈夫だろう」という気持ちも重なり「鹿児島県以外で初めて」鶏刺しを食べました。
その結果は、、、
2日後に、上記、カンピロバクター食中毒の症状がほとんどすべて出ました。そして、1週間近く寝込みました。
//////本当にキツかったです!!!//////
数日後、近所の内科に行きました。まず医師が言ったことは、、、。
「鶏刺し食べましたか?」
やっぱり、これはカンピロバクター食中毒でした。
「鹿児島・宮崎以外では絶対に鶏刺しは食べない!!!」という初心を貫こうと思いました。
な〜んだ大丈夫じゃないか?!
不思議だったのは、その鶏刺しを食べた直後には症状が出なくて、ピンピンしていたのです。潜伏期間だったんですね。だから、食べた直後は、「な〜んだ大丈夫じゃないか!」と、甘くみていました。
その後、恐ろしい症状が出たのです。
菌を摂取してから発症までの期間(潜伏期間)が、2日から7日(平均2日から3日)と他の食中毒菌に比較して長いのが特徴です。
それでは、なぜ、鹿児島と宮崎では僕は鶏刺しを食べるか、その理由を書きましょう。
https://shinryourimonogatari.com/i-ate-chicken-sashimi-from-kagoshima/
法律的にはどうなのか!?
生食用の牛肉と馬肉
1998年に国は生食用の牛肉と馬肉について処理方法や殺菌などの衛生基準を定めました。(鶏肉については基準はないのですね)
生食用の鶏肉は?
「生食用食鶏肉の衛生基準」は全国でも鹿児島と宮崎にしかなく、それぞれ県の定めたガイドラインで法的拘束力はないものの、生食用の鶏を扱う業者が守るべき手順を示しています。
南九州独自の鶏肉の生食には基準が設けられなかったため、鹿児島県は2000年に独自に基準「生食用鶏肉の衛生基準」を作りました。食鶏処理場から加工業者、飲食店に至るまで、成分・処理・加工・保存・表示と、基準目標を細かく設定し、安全確保を徹底しているのです。
具体的には、包丁やまな板は83°C以上のお湯で殺菌し専用のものを使うことや、食中毒を防止するため、解体方法や肉表面の殺菌、温度管理などのことです。
鹿児島市議会より「健康福祉局長」の答弁
食品衛生法では食鳥の肝臓や筋胃を生食用として提供・販売することについて規制はありませんが、食中毒が発生した場合、回収命令や営業停止などの行政処分を受けることになります。
つまり、法的には規制はされていないが、県の指導は入るということです。
県によりますと、生食用の筋胃、肝臓の販売・提供は厳しい基準を設けても安全性が担保できないことから、今後、販売・提供を自粛するよう営業者への指導を強化していくとのことでございます。
以上、鹿児島市議会より「健康福祉局長」の答弁です。
あくまでも自粛要請なのですね。(宮崎県は自粛要請はないとのこと、平成30年時点)
詳しくは鹿児島県のHPをご覧ください。鶏刺し製造の基準が詳しく書いてありますよ。
宮崎県の生食用食鳥肉の衛生対策/かなり厳しい!
宮崎県も独自の基準を作っています。これを読むと、かなり厳しく指導が徹底していることがわかります。
大事な部分は赤字で太く書いてありますね。
鹿児島県のカンピロバクターによる食中毒の発生件数(平成29年)
平成29年は飲食店等でのカンピロバクターによる食中毒の発生件数は鹿児島県は「ゼロ」。それ以前の年も全国と比べて低い数値を維持しています。
鹿児島県のカンピロバクターによる食中毒の発生件数(令和3年)
全国では,細菌性食中毒の年間発生件数の約6割を占め(令和3年),ワースト1位です!
鹿児島県では3件のカンピロバクターによる食中毒の発生が確認されています。
「とりさし協会」
私たち「とりさし協会」は平成24年5月に「鶏の生食加工業者協議会」として発足しました。平成23年に起きた牛肉ユッケでの食中毒事件は、我々生食業界を大きく揺さぶりました。それ以降、厚生労働省では、食肉の生食の今後を鑑み、審議会を通して法整備を進めてきました。牛肉、馬肉、豚肉、ジビエと進み、ようやく鶏肉での生食の法整備が大詰めにきていると思われます。 このような環境の中、南九州にある”鳥刺し”などの鶏肉の生食文化の存続に危機を感じて、業界の数人で協議会の発足の機運が高まり、”鳥刺し”の加工に携わる鹿児島県、宮崎県の17社でスタートしました。 目的は、南九州の食文化である”鳥刺し”の存続・維持・発展であり、協会の活動を通じて更なる安全性の向上、及び会員の拡大を目指すものであります。 発足当時より、鹿児島県、宮崎県の行政からは定例会での衛生講習などで指導教育を実施してきました。協会に参加して多くの情報や学びを得ることができ、食中毒の防止に対する向上ができたとの声が多数ありました。 これからも関係する業者、飲食店の参加加入を推進し、品質の向上を実践することで、安全な”鳥刺し”の提供に寄与するものと考えております。
これは頼もしいです。南九州の食文化を守るために、安全基準の厳しい鹿児島、宮崎の中でさらに協会を作り努力なさっているのが分かります。
協会の歴史を見ると、2011年の牛肉ユッケ食中毒事件が大きなきっかけになったと思われます。
他業種ですが、同じ食肉業界として激震が走ったのではないでしょうか。
2012年に17社からなるこの「とりさし協会」が設立されています。詳しくはリンク先をご覧ください。
僕が毎年のように鹿児島で鶏刺しを美味しく食べられるのも「とりさし協会」はじめ各企業の方々の努力のおかげなのですね。
\数々の名店で料理長を務めた料理人が創り出す博多水炊き・もう一つの九州の逸品/
鳥刺しマイスター
「鳥刺しマイスター」は、より安全に鶏刺しを提供しようと、専門知識の講習を受けて試験に合格した人を「鳥刺しマイスター」として独自に認証するものです。
MBC のHPより
「鳥刺しマイスター」は「とりさし協会」が認定しています。
公式HPの中では、加盟店もわかりますよ。
「これは、鶏刺し購入時の参考にもなるな!」と思いました。
鹿児島人の鶏刺しへの情熱が独自の基準を生み出した
平成29年に発生したカンピロバクター食中毒を発生させた飲食店を国が集計したところ、約半数の飲食店が加熱用表示があるものを、生または加熱不十分な状態で客に提供していたことが判明したので、こうした悪質な業者に対して警察と連携して告発するようにという通知です。
要注意!危険な九州という大きなくくり
「九州では鶏刺しを食べる文化があるから、九州では鶏刺しは大丈夫」と、思わないでください。九州という大きなくくりで考えていると痛い目(カンピロバクター食中毒)にあいますよ。
鶏刺しに関しては、たとえ、九州であっても、鹿児島県と宮崎県だけが、加工、流通に「本気で」厳格な基準(食品衛生法施行条例の一部を改正)を作って生産しているのです。
なぜなら、この伝統食を絶やしたくないからですね。
どんなに新鮮な鶏を使っていても、厳格な基準に沿った手順の鹿児島・宮崎以外の加工、及び流通路ではどこかでカンピロバクター汚染が起きる可能性があることを強調しておきます。
鶏刺しは新鮮だからといって安全ではない!
僕がよく泊まる東京のホテルの近くに居酒屋があります。そこには「鶏刺し/新鮮で美味しい!」と書いてある看板があるではないですか。この居酒屋わかってません。
新鮮かどうかはまた別な問題で、カンピロバクター食中毒になるかどうかとは関係ありません!
これは恐ろしいことです。人々は「新鮮だったら安全だろう」、と安易に考えてしまいます。食中毒を防ぐには厳格な手順に従って衛生管理の元、加工、流通しなければいけないのです。南九州であっても、居酒屋で出した「鶏さし」にあたったケースが見られます。これは、この加工の問題だと思います。居酒屋が加工の専門家とは限りません。(とりさし協会などの講習を受けていたらまた話は別ですね)
各都道府県の勧告(興味のある地域をご覧ください)
「都道府県名、生食、肉」という言葉で検索しました。興味のある地域をご覧ください。
僕の各サイトへの感想は緑で書いています。
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北海道
食肉の生食、加熱不足に注意しましょう!公式HP 箇条書きで、ちゃんと書かれていますが、イラストなどないです。
2022年5月27日(金曜日)に更新されています。情報としては十分だと感じます。
東北地方
青森県
2017年2月1日の情報は2023年6月13日に新しく更新されていて、内容は大変よくなりました。特に新鮮だからといって安全ではないという注意勧告が素晴らしいと感じました。
全国において、鶏レバーやささみなどの刺身、鶏肉のタタキなどの半生または加熱不足の鶏肉料理に よるカンピロバクター食中毒が多発しています。
本県でも毎年発生しています。
新鮮だから安全ではありません!
岩手県
牛レバーは生で食べずに、中心部まで十分に加熱をして食べましょう。公式HP 岩手県は生食用食肉について、食品衛生法に基づく規格基準公式について記述しています。特に牛について書いてあります。
カンピロバクター中毒については平成30年5月14日から情報が新しくなっていません。牛肉の情報が新しく、鶏肉の情報が古いのは土地柄でしょうか。鶏の刺身はあまり食べないのかもしれませんね。
更新日 令和5年6月2日の岩手県内における食中毒発生状況のHPはあります。
宮城県
この県は食肉関係事業者に対する勧告が全体的に厳しいです。公式HP
この記事は、2023年8月28日に情報は新しくなっています。消費者へのカンピロバクター菌については特に注意勧告なされていないと感じます。
秋田県
平成24年7月1日から、牛肝臓の生食の安全性を確保する知見が得られるまでの間は、生食用牛肝臓の販売と提供が禁止されています。公式HP 注意喚起はしっかりなされている感があります。
「危ない!!お肉の生食」というPDFがあり、イラストと共によく書かれています。「新鮮だからといって安全ではない」という記述がとてもいいです。とてもわかりやすいです。
山形県
重症化する食中毒の危険性があるため、牛・豚の肝臓(レバー)や豚肉(内臓も含む)を生食として販売・提供することは禁止されています。公式HP 比較的、淡々と注意している感じがします。
「カンピロバクターによる食中毒の発生について」、というサイトが2023年10月2日(月曜日)に発表されています。
山形県防災くらし安全部からPDFが書かれています。イラストと共にとてもわかりやすいと思います。「食肉、特に鶏肉を原因とする発生が多い。」と警告されています。食肉の処理の方法など具体的に書かれていてとてもいいと思いました。
福島県
牛レバーを生食するのは、やめましょう 公式HP 管轄官庁へのリンクだらけで、独自のサイト作れないのでしょうか。生食文化がないせいもあるとは思いますが、県民の食の安全を守る意識が低い気がします。掲載日:2023年5月1日です。
カンピロバクターで福島県のサイト内を検索してみました。「カンピロバクター食中毒にご注意」というページが出てきて、その中にPDFでリーフレットが探せました。飲食店向けのものも、消費者向けのものも1ページで、あまり注目を引かない感じです。グラフ、イラストもありますが、読みやすくありません。
関東地方
茨城県
2023年3月9日に公式HPは更新されています。
食肉の生食にご用心 牛の生食用食肉については、平成23年10月1日から、食品衛生法に基づく規格基準および表示基準が定められました。牛の生食用食肉を取り扱う事業者の方は、これらの基準に適合しない場合、生食用食肉の加工・調理、店舗などでの提供、販売ができませんので、ご注意ください。鶏肉の生食(とりさしetc)については、国レベルで衛生基準目標は設定されておらず、鶏肉の生食を原因としたカンピロバクター食中毒が、毎年発生しています。公式HP 法的にもしっかりした記述で、論理的に説明できています。
生肉については、牛、馬、鶏、豚、と記述が分かれてわかりやすくなっています。馬肉については、わかりやすいです。「馬の食肉及びレバーについては、厚生労働省から生食用食肉の衛生基準目標が示され、この目標に適合した生食用の馬肉及びレバーが一部流通しています。」
栃木県
生食用の牛肉については、基準が定められましたが、100%の安全を担保するものではありません。公式HP 大事なところは、赤字で消費者に勧告が徹底しています。しかし、2018年8月13日から更新されていないので、新しいものが期待されます。
「カンピロバクターを原因とする食中毒にご注意ください」
このサイトは新しく書かれていますが、情報が少なく、官公庁のサイトにリンクするようになっているので独自の工夫が必要かと思います。
群馬県
お肉による食中毒に注意!(この県はジビエについても勧告しています。ジビエが多いのかもしれません)公式HP
バーベキューによる食中毒も警告しています。
更新日も新しいです。2023年8月16日です。
埼玉県
牛レバーの生食はやめましょう!公式HP あっさりしてます。県民の安全を守ろうという意識が低い印象を受けます。2021年3月23日より更新されていません。
千葉県
令和5(2023)年1月5日に更新されている以下の情報は素晴らしいです。
「一般的に食肉の生食は食中毒のリスクがあります。新鮮かどうかは関係ありません。特に、子どもや高齢者など抵抗力の弱い方は注意が必要です。(本文でも赤字で警告されています)」
しかし、鶏刺しに特化した記載はないのが残念と感じます。
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第29回千葉県食品等安全・安心協議会のレポートが興味深いです。令和5年2月2日に行われた会議の内容を記載しています。
○事務局 皆様に率直にお聞きしたいのですが、お店から生の鶏刺しであるとか、タタキであるとかが出された場合に食べますか。
○髙橋委員 私は食べない。
○尾内会長 私は食べるかもしれません。特にそこの地元の名物などであった場合、特に地鶏などと言われると注文してしまうかもしれません。
○事務局 やはりそういったところ、宮崎であったりとかはそういった文化がありますので、なかなか禁止とかは難しいと思います。 お店などで注文していないのに出されること、例えばお通しで出されることがあります。
そういった場合は頼んでいなくても食べる機会が増えてしまいますし、私の場合はそうい ったときに同席者に食べない方がいいよといったアナウンスをしますので、皆様におかれ ましてもそういった機会には危険があるんだよと広めていただきたいという風に思います。そういうリスクがあるということを知っている人がどんどん広めていただくことも周知の一つになるのかなと考えております。
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これは鶏刺しの安全性を話しているのでしょうが、むやみに、危険、禁止という方向性に持ってきているのが疑問です。
鶏刺しに関しては、宮崎などで「文化があるから」放置しているのでなく、「文化があって」その上に//「独自の規制をつくり安全性を保っている」//という認識が全くないと感じます。言葉は悪いですが「無知」からくる偏見だと感じました。
千葉県は県のホームページ上で鶏刺しについての危険性(正しく調理したら安全)がないにもかかわらず、「千葉県 鶏刺し」と検索するとたくさんの居酒屋、飲食店のサイトが出てきます。この点はどうなのかなと問題意識を問いたくなります。
東京都
ちょっと待って!お肉の生食 (「生食用」の牛レバー、鶏肉、豚肉は流通していません。鶏肉には生食用の衛生基準がありませんが、流通しているものはすべて加熱用です。これらの肉を生で食べると食中毒になる可能性があります。)公式HP 鶏肉の記載で担当者が苦心してる様子がわかります。法律では規制できないので、現状として「全て」加熱用しか出回ってないと記述しているのでしょうか。
新しい情報として以下が記載されていました。
【注意喚起】社会通念上ユッケと呼称される生の食肉を食べたことによる腸管出血性大腸菌食中毒で、死者が出ています!(令和4年9月)
名前が示す通り、生肉を使った韓国式のタルタルステーキ風料理である。生の牛肉(主にランプなどのモモ肉)を細切りにし、ゴマやネギ、松の実などの薬味と、醤油やごま油、砂糖、コチュジャン、ナシの果汁などの調味料で和える。中央に卵黄を乗せて供することも多いが、伝統的なレシピでは卵は用いない。ユッケをビビンバに乗せたものは、ユッケビビンバ(육회 비빔밥)と称される。晋州市の郷土料理は特によく知られており、ご飯やナムルの上に乗った赤い牛肉を花に見立ててファバン(화반、花飯)とも呼ばれている。
神奈川県
お肉の生食はやめよう (牛、豚や鶏などは、食肉として処理する過程で腸内にいる腸管出血性大腸菌やカンピロバクター、サルモネラのような病原性のある細菌がお肉や内臓に付着していたり、E型肝炎ウイルスなどの人に害を与えるウイルスや有鉤条虫などの寄生虫に感染している場合があります。)公式HP まるで、鶏刺しが違法のごとく書いています。中毒者を出したくないのはわかります。しかし、誤解を招きますね。担当者の法律勉強不足か、または意図的かわかりません。宮崎、鹿児島のように「独自の安全規定」がないという現状を考えると仕方がないのかもしれません。
「「新鮮だから安全」という認識は間違いです。鶏肉、レバーなどを生で食べないようにしてください。新鮮であっても、食中毒は起こります。」
この視点は素晴らしいと感じます。
中部地方
新潟県
十分な加熱が最も安全な食べ方です!!(食品衛生法に触れ、鶏肉は対象となっていないが、引き続き加熱するように、と勧告)公式HP 食中毒事例を挙げ、そしてわかりやすい説明で好感度あります。
以下、HPでの生食に関しの記述です。
「鶏肉は対象となっていませんが、食中毒の原因となる可能性が高いことから、引き続き十分加熱して食べるようにしましょう。」
県内各市の情報が出てきますが、三条市のHPが印象的です。
新潟県のHPの情報は素晴らしいです。
「新潟県では4月から6月までを、カンピロバクター食中毒が多発する時期として「カンピロバクター食中毒予防強化期間」を設け、注意を呼びかけています。」
これは素晴らしいです!しかし、同じページ内で「カンピロバクター食中毒は、春に多発するため、県では平成19年より、3月から5月を「カンピロバクター食中毒予防強化期間」と位置づけ、この期間に重点的に予防事業を行っています!」との記述と矛盾があり、どうなっているのかなと疑問に思いました。
新潟県は情報量も多く、県内各市の情報にもリンクできるようになっており、県、市ともに情報を共有していることに好感を覚えました。
富山県
生食用牛レバーが禁止されました!(鶏肉に関しては、グラフつきで危険性を勧告しています。)公式HP
カンピロバクターに関して警告していますが、内容は少ないです。
石川県
一般的に食肉の生食は食中毒のリスクがあります。特にお子様やお年寄りなど、食中毒に対する抵抗力の弱い方は、生で牛肉を食べないでください。公式HP 食肉業者には厳しく、消費者にはあっさりしています。
福井県
注意!!危ないのは牛レバーだけではありません。公式HP 興味深いことに主に豚肉に着目しています。
カンピロバクター食中毒に関しては情報が少ないです。福井県は肉の生食の問題は少ないのでしょうか。
山梨県
一般的に食肉の生食は食中毒のリスクがあります。公式HP 肉の生食文化がないのか、対策が非常に甘い感じです。
内容はあまり変わらず、2023年3月30日に情報は更新されています。
長野県
長野保健所管内の旅館でカンピロバクターによる食中毒が発生しました
2023年10月18日の事件です。長野県は実際の食中毒発生問題を取り上げて具体的に警告しています。NHKのニュースでも取り上げられた事件のようです。
今月、千曲市の旅館で食事をした中学生など44人が発熱や下痢などの症状を訴え、長野保健所は、「カンピロバクター」が原因の食中毒と断定し、旅館の調理部門を3日間の業務停止にしました。
岐阜県
肉の生食は、食中毒のリスクがあります。たとえ生食用牛肉であっても、子ども、高齢者や抵抗力の弱い方は、生食を控えてください。また、牛肉、牛レバー、豚の食肉以外の鶏、イノシシ、シカなどの肉、これらの獣畜等の内臓も、生で食べると食中毒になる可能性があります。公式HP まるで鶏がジビエの一部のように書かれています。法的なことには触れていません。
リーフレットはイラストもありよく書かれていると思います。
静岡県
このHPの中で以下の警告はとても良いと感じました。
「新鮮だから安全」ではありません!重症化すると命に関わることがあります。
このHPでは最後にイラストもついている情報を貼り付けていますが、ちょっと読みづらいです。
愛知県
生食用の牛肉に規格基準が設定されたことは、生食用の食肉の安全性を完全に保証するもので はありません。特に、子ども、高齢者、その他食中毒に対する抵抗力の弱い人は、規格基準に合う生食用食肉 であっても、生で食べることは避けましょう。公式HP いまだに古い情報平成23年(2011)のものが検索で出てきます。「牛レバー自粛」などと記載され、公的機関のサイトとしては極めて危険!!!
厚生労働省のHP 平成24年(2012)7月から、国は食品衛生法に基づいて、牛のレバーを生食用として販売・提供することを禁止しました。
その上、このサイトには「なお、厚生労働省は生食用牛レバーや鶏肉についても、食品衛生法に基づく規制も含めた検討 を行うこととしています。」と書かれています。なんですか、これ? 「鶏肉」に関しては、このサイト投稿時から10年経った2021年現在の時点でも規制はないんですが、まだ、検討中ですか?
2023年年末の時点で以上の情報は変わりません。
愛知県の作ったカンピロバクター食中毒に関するリーフレットはよくできていると感じます。
「新鮮だから安全」ではありません!という記述がいいです。イラストもついていて読みやすいと感じました。
近畿地方
三重県
カンピロバクター食中毒に注意しましょう!公式HP
リーフレットで「カンピロバクター食中毒を予防しよう!」はよく書かれています。イラスト付きでわかりやすくいいと感じました。
新鮮だから安心ではない、という啓発はとてもいいと感じます。
「ちょっと待った!お肉の生食!」
これもよくできていると感じます。三重県はカンピロバクター中毒が比較的少ない中で、よく啓発されています。
滋賀県
滋賀県では、「生食用食肉の衛生基準」の不適合率が全国平均より高い結果となりました。」公式HP あえてデータ上で、県の悪い状況をさらけ、啓発している点が興味深いし、好感度あります。
しかし、多くの情報をもう少し整理して書いたらよりよくなるのではと感じました。
カンピロバクターで検索するとこのサイトが出てきます。上記のサイトもそうですが、情報が古いです。(2017年)
滋賀県では食中毒の速報を出しているようです。第2号はカンピロバクターによる食中毒であるようです。
京都府
肉の生食はやめましょう 公式HP イラスト付きでかなり面白く喚起している点が好きです。だんだん、関西文化圏に近づいているなと感じました。
カンピロバクター菌の説明では、、
「下痢、腹痛のほか、手足や呼吸筋が麻痺する恐ろしい後遺症(ギラン・バ レー症候群)を起こすこともあります。 日本で起こる細菌性食中毒の中で発生件数が最も多く60%以上を占めます。 京都府でも飲食店で提供された鳥刺しやタタキを原因と疑われる事例が確認 されています。」
京都府では、鶏刺しを作るにあたり、適切な処理方法を施さないで提供している店舗があるのですね。
このサイトは淡々と情報を書いています。京都府の情報はとてもいいと思いますが、知りたい情報が探しにくいと感じました。
大阪府
食肉の生食にご用心 公式HP とにかく面白い!ザ・関西ですね。面白くなきゃ見てくれません!「わん太博士」と「みーにゃん」の対話形式 一見の価値あります!!!
↑
どうもこのHPは削除されているようですね。残念です。
以下の啓発資料はイラスト付きで読みやすく興味深いです。
兵庫県
県民に対し食中毒防止のための注意喚起を行います 公式HP 外部リンクばかりで独自のリーフレットなど見当たらないです。
イラスト付きでわかりやすく書かれていて好感度あります。
この情報もわかりやすいです。イラストがいいです。
神戸市もリーフレットなど作り注意していていいです。HP
奈良県
食肉による食中毒の予防について 公式HP 遊び心があるリーフレットが多いです。関西ですね! そしてパンフレットも充実しています。 イラストも面白くて好きです。
しかし、営業者向けと消費者向けの情報が混同していて読みづらいところもあります。整理して欲しいところです。肉の生食に関するリーフレットはもう少し情報が欲しいです。
和歌山県
(事業者向けHP) ちょっと待って生食肉の提供 事業者向けの情報です。 公式HP 鶏肉については、たとえ新鮮なものであっても食中毒の危険性があるため、生食用としての提供は避けてください。
公式HP 生食用馬肉について多く書いています。これは、消費が多いからなのでしょうか。 鶏肉については記述は少ないです。
- 鶏肉については、たとえ新鮮なものであっても食中毒の危険性があるため、生食用としての提供は避けてください。実際に生食として提供された鶏肉を原因とするカンピロバクターによる食中毒が多発しています。
和歌山県についてカンピロバクター検索するとこういうサイトが出てきますが、情報を羅列しているだけに感じ、もっと創意工夫か欲しいと感じました。
中国地方
鳥取県
牛レバーの生食用としての販売・提供は禁止されています 公式HP ちゃんと書かれていますが、注意喚起が全然足りていないです。
カンピロバクターに関して「とりネット」というサイトにありましたが、、情報が少なすぎます。もう少し、イラストを入れたり注目される形だったらいいのにな、と思いました。
島根県
平成24年7月1日から牛の肝臓を生食用として販売・提供することが禁止されます 公式HP 馬の生食用食肉については、従前の「衛生基準目標」(後述)が継続して適用されることとなります 公式HP イラストなどつけて欲しい 創意工夫が必要。 馬肉の消費が多いのでしょうか、馬肉について書いてあるのが興味深いです。
これは全体に情報が少ないです。
岡山県
食肉の生食・生焼けによる食中毒を防ごう 公式HP インパクトのあるHPで目を引きます。
カンピロバクターに関する情報、でも岡山県の情報は創意工夫が感じられます。イラスト付きでわかりやすいです。
広島県
広島県は生食については「牡蠣」の情報が多く、土地柄の影響だな、と感じます。その中で、肉の生食に関する情報がありましたが淡々とかかれている感があります。
カンピロバクターに関する情報は、とてもよく書かれていますがデータなど情報が古いです。2023年夏に関しての注意喚起の情報があります。もう少し読みやすいといいと思いました。
山口県
食肉による食中毒に注意しましょう 食中毒菌は、健康な牛や豚、鳥の体内にも生息していて、新鮮な肉でも「刺身」や「たたき」など生や半生で食べることは大変危険です 公式HP 文字が小さいです。 検索もしにくくサイトに工夫必要ですね。
イラストもあり、わかりやすく説明しようとしていることはわかります。
読みづらく、情報も古いです。平成20年、つまり、2008年の情報で終わっています。グルメサイトなどでも、山口県で鶏刺しを提供する店は出てきます。この辺りの注意勧告が必要と感じます。
四国地方
徳島県
食肉の生食には危険がいっぱい!!(一般消費者・事業者の皆様へ)近年、生または加熱不十分な鶏肉類を原因とするカンピロバクター食中毒が多発しているので要注意! 公式HP 生食をよくするのでしょうか、注意が非常に厳しい!です。
カンピロバクターに関する情報はもう少し工夫が欲しいです。
香川県
提供者側のサイトはあります。消費者向けに独自に記事を作ったらどうでしょうか。事業者には警告が厳しいようです。
肉・生食で検索すると「食中毒の原因と予防」というサイトが出てきました。しかし、ほとんど、外部リンクの情報を貼り付けているだけです。
愛媛県
えひめ食の安全・安心情報 公式HP 注意勧告なされてないに等しいです。 サイトも見づらく、食中毒情報も探しにくいです。 これでは、県民として安心できないのではと思います。
カンピロバクターで検索すると、このサイトが出てきますが、外部リンクがあまりにも多く、人手不足なのかなと感じました。
高知県
「生食用食肉の規格基準」が設定されました 規格基準に適合する生食用食肉であっても、子供、高齢者その他食中毒に対する抵抗力の弱い方は、食べないよう、また、食べさせないようにしてください 公式HP 赤字で勧告しているところは肯定的にとらえられるけれども、サイトに創意工夫が欲しいです。
カンピロバクターで検索しても情報が乏しいです。
九州地方
福岡県
福岡市のサイトより 牛レバ刺し、鳥刺し、鶏タタキなど、牛レバーや鶏肉を生や半生で食べることは危険です。福岡「県」のサイトがなかなか見つかりません。やる気ないのでしょうか。九州は肉の生食が多いのだから、県民の安全を考えてほしいところです。
カンピロバクターで検索しても福岡県の情報がなかなか出ません。
佐賀県
牛の肝臓(レバー)の内部で、腸管出血性大腸菌といった重篤な症状を引き起こす食中毒菌が検出されたこと、現時点では、生で安全に食べるための有効な予防対策が見い出されておらず、鮮度や衛生管理等に関わらず、食中毒が発生するおそれがあることが判明したため、食品衛生法に基づく規格基準が設定され、平成24年7月1日より牛肝臓の生食用としての販売(提供)は禁止されています。公式HPより
佐賀県・カンピロバクターで検索してもこのサイトが出てきますが、情報が乏しいです。この辺りは「鶏刺し」を食べるとは思いますが、いかがなものでしょうか。
長崎県
食肉の生食(レバ刺し)にご注意ください 公式HPより トップページに鶏肉問題は出てきません。
この県も鶏刺しを提供する店は少なくないと思いますが、カンピロバクターに関する情報が少ないと感じます。
熊本県
生食、肉、でヒットしません。ヒラメと馬刺しに関する注意が厚生労働省からあったようです。公式HP
カンピロバクター菌に関する情報はかなり少ないです。消費者向けのわかりやすいものは探せませんでした。
大分県
牛の生食用食肉の規格基準が設定されました 公式HP 鶏刺しに関するものがトップページに見られません。
カンピロバクター菌についての警告は、非常に情報が乏しいです。厚生労働省のHPをリンク先にするなど、独自の情報があまりないと感じました。
宮崎
このサイトを参考にしてください。
千葉県のサイトに宮崎の「伝統食」として「鶏刺し」が出てきますが、宮崎県の鶏刺しに対する安全性の取り組みなど知らないようです。非常に残念です。
鹿児島
このサイトを参考にしてください。
沖縄県
食品衛生に関すること 公式HP だいじょうぶ?そのお肉生食で? 公式HP わかりやすいパンフレットでとてもいいと感じます。
各都道府県の肉生食への取り組みから興味深いことが浮き上がってきた
南九州(鹿児島・宮崎)の現状
鹿児島、宮崎は「鶏刺し」文化の地ですから、カンピロバクター対策など、注意勧告が充実しています。そして法的なことも県のホームページに記載されています。つまり、「鶏刺し」は違法ではないが、危険性が高いので、安全対策を厳しくしようということです。その上で、独自の安全基準を作って製造、流通を管理しています。
九州というひとくくりの危険さ!九州だからといって安心するな!
しかし、九州近県(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分)のホームページ上では、注意勧告、安全対策の記載がまったく「及び腰」です。つまり、「鶏刺し」の安全対策が県を含め、生産者側もしっかりなされていないのに、「すでに市場に出てしまっている現状」を考慮してのことかなと個人的には感じます。
福岡市の現状でも、「鶏肉の生食を禁じる法律はなく、厚生労働省や市は飲食店に提供自粛を指導しているが、市の担当者は「禁止でなければ出していいという風潮もある」と困惑顔だ。」と西日本新聞に報道されています。
だから「九州というひとくくり」で、「鶏刺し」を考えることは、非常に危険なのです!!!
北から南まで、各都道府県の肉の生食に対する姿勢が感じられてとても興味深いと思いました。生食文化のない地でもちゃんと注意勧告している県もあります。そして、まるで「鶏刺し」が違法であるような錯覚を起こさせるホームページもありました。それぞれ、県民の安全を考える上で、現状と鑑み、対策を練っていることなのだろうと思います。
https://shinryourimonogatari.com/i-ate-chicken-sashimi-from-kagoshima/
それでは実食です!(もちろんすべて鹿児島で食べました)
国産親どり(種鶏)もも肉タタキ(小)生食可
本体価格:275円
税込価格:297円
内容量:70g
本製品は、卵タンパクを含む工程にて製造している鶏肉を使用しています。
食鳥食肉処理場及び加工者 株式会社エヌチキン 鹿児島県南九州市知覧町郡3669
エネルギー:145kcal
たんぱく質:13.8g
脂質:8.6g
炭水化物:3.1g
食塩相当量:1.3g
原材料名:鶏肉(国産)
感想
鶏独特のいやな臭みがなく、とても食べやすく感じました。味はどちらかというとあっさりしています。甘口の九州の醤油をかけて食べましたが、そうするとさらに美味しく感じました。
エヌチキンの鳥刺しは以下でも買えます
国産種鶏手羽刺し
本体価格:198円
税込価格:213.84円
内容量:100g
保存方法:要冷蔵4°C以下で保存
加工者:(株)鳥幸 鹿児島市錦江町10-37
食鳥処理場/食肉処理場:(有)二幸食鳥 鹿児島県鹿児島市福山町4
感想
鶏の手羽の部分です。これは僕はかなり好きです。鶏の味が濃く、噛めば噛むほど風味が口に広がります。だいたい、鶏の手羽の部分は焼いても好きな部位ですが、この「鶏刺し」はそれ以上に美味しく感じました。
国産種鶏むねタタキ厚切(生食用)
本体価格:267円
税込:288.36円
100g当り(円)198円
正味量:135g
管理番号:なし
保存方法:要冷蔵4°C以下で保存
加工者:(株)鳥幸 鹿児島市錦江町10-37
食鳥処理場/食肉処理場:(有)二幸食鳥 鹿児島県鹿児島市福山町4
栄養成分標示:100g 当たり(推定値)
熱量:134g
たんぱく質:20.5g
脂質:4.7g
炭水化物:2.2g
食塩相当量:1.1g
原料原産地名:国産品(鶏肉)
感想
厚みがある分、味わいがまた違います。皮付きで歯応えがあります。かなりしっかりした皮です。臭みは全くありません。この美味しさにするには、飼料の種類や育て方、捌き方の工夫がたくさんあるのかな、と感じました。
国産親鶏かわ(おつまみにピッタリ!!)
(親鶏かわならではの食感と、噛めば噛むほど味わい深い一品です。是非ご賞味ください。)
名称:国産親鶏かわ(味付)(そのままお召し上がり頂けます)
内容量:80g
本体価格:178円
税込価格:192.24円
保存方法:要冷蔵4°C以下で保存
加工者:(株)鳥幸 鹿児島市錦江町10-37
食鳥処理場/食肉処理場:(有)二幸食鳥 鹿児島県鹿児島市福山町4
原料原産地名:国産品
管理番号 00000005
栄養成分標示:100g当たり(推定値)
熱量:237kcal
たんぱく質:13.7g
脂質:18.2g
炭水化物:4.5g
食塩相当量:1.9g
鶏皮、還元水あめ、食塩、にんにく 、醸造酢、ごま油、乾燥にんにく 、すりごま、調味料(アミノ酸等)、酒精、酸化防止剤(ビタミンC)、カラメル色素、増粘剤(キタンサン)、(一部にごまを含む)
感想
これは十分に味が入っています。なにもかけなくても美味しかったです。逆にかけない方がいいかもしれません。ドレッシングがついていましたが、最後までかけませんでした。しかし、「噛めば噛むほど」というのは、その通りです。皮の美味しさがすごく生かされています。皮独特の脂っこさがあるので、これは好き好きだと思います。しかし、なぜこんなに臭みがないのか、不思議です。企業努力が大きいのかもしれません。
崎山の朝びき鶏さしみ(鶏刺身:詰合せ)
国産
368円(398円/税込)
加工者:(株)城山ストアー アミュプラザ店
鹿児島市中央町1-1 099-812-6657
栄養成分表示(100gあたり)
エネルギー:200kcal
たんぱく質:27g
脂質:14g
炭水化物:0.1g
食塩相当量:0.2g
代表者:崎山昭宏 鹿児島市南林寺町2-1 099-224-7842
感想
砂肝はコリコリして美味しいです。
ささみの味はあっさりした独特の感じです。
胸肉は味があります。しっかりした皮の味と身の味のバランスが好きでした。
もも肉も臭みが全くなく、美味しいです。もも肉の場合、筋肉の固さに歯応えを感じ、味わい深いものでした。
地鶏の元
僕の大好きな地鶏の店です。鹿児島市坂の上に本店があります。これは小松原店の写真。
数年前、「鶏刺しの美味しいところを知りたい」と従兄弟に伝えると即時に「地鶏の元!」と回答があり、この店を知りました。
https://shinryourimonogatari.com/interviewed-the-president-of-jidori-no-gen/
さしみ(小)300円
これだけ入って300円は安いです。
鶏肉の味が深く、とても美味しいです。炙ってある肉の表面の香ばしさと、肉の甘味がとてもバランスよく口の中に広がります。肉はモモ肉とムネ肉です。鶏独特の臭みが全くありません。甘いタレでいただく鶏刺しは辛い焼酎によ〜くあいます。
鶏レバ(200円)
これは正直言って食べるのに勇気が入ります。一応、「加熱用」と書いてあります。それなのに、刺身用の醤油が付いています(笑)。
あくまでも、「自己責任」で食べろという意味ですね。過去にもこの店の「鶏レバ」は食べたこともあり、信頼しています。今回も生で食べました!
しかし、一般的に鶏レバを生で食べることは、決して安易にマネしないでください!。
「鹿児島の人は鶏刺しに免疫がある」、とか、「焼酎を一緒に飲んでいたら消毒できるのだ(いかにも鹿児島の人が言いそう!)」、とか、まことしやかにデタラメな情報を流す人がいます。注意してください。そして、このように「信頼おける店」だけで購入してくださいね。
これは美味です。
みなさん、加熱したレバは食べたことはあるとは思います。しかし、生レバの美味しさは全く別物と言ってもいいものなのです。好き嫌いは分かれるとは思いますが、この店ではこの「生レバ」が一番好きなものです。フグを食べるような一抹の不安はありますが、それを払拭する素晴らしい味わいです。
以下、鹿児島県の生食用食鳥肉の衛生基準「生食用食鳥肉の衛生基準」のHPより
Q3食鳥の内臓は生食として販売することができなくなったのですか?
生食用食鳥肉の衛生基準は,あくまで成分規格目標等を示したものであり,食品衛生法に基づく強制力はありませんが,食鳥の内臓に限らず,一般的には生食用の食肉は加熱したものより細菌汚染のリスクが高いと考えられ,生食用の食肉を提供する場合には,十分な衛生管理が必要と考えております。
また,たとえ生食用食肉・食鳥肉であっても,子どもや高齢者など食中毒に対する抵抗力が弱い方については,生食を控えていただきたいと考えています。
法律は変わるので、随時チェックしてくださいね。
ズリ刺し(200円)
ズリ、つまり砂ズリです。コリコリとして美味しく感じました。
「砂ズリ」は「砂肝」の別の呼び方です。部位としてはまったく同じ場所なんですね。「砂ズリ」は主に、九州地方や東海地方などで呼ばれていた名称で、それが広く伝わり、この呼び名が定着したのです。
鹿児島・宮崎の企業努力に感謝!
この取材をするにあたり、1週間連続で毎日「鶏刺し」を食べました。当時もその後も、全く健康状態に異常なしです。鹿児島の鶏刺し業者の安全管理に対する企業努力に感謝します!
以上、「行った!見た!食べた!」鹿児島の「鶏刺し」の話題でした。
鶏刺しについて、「地鶏の元」峯元社長に色々と伺いました。リンク先に記事はあります。ぜひお読みください。
\鳥刺しといえば焼酎・魔王を作ったあの天才杜氏の焼酎です/
とりさし協会会員・小林養鶏の鳥刺し
\とりさし協会・小林養鶏の鳥刺しです・これだけ入って3900円!僕も食べてます!/
\少量でも注文できます/