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産地で選ぶオススメ焼酎カップ10選/これで焼酎が何倍も美味しくなる!?

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僕は鹿児島出身で「お酒というと焼酎!」という世界で育ちました。

しかし、僕の大学時代、70年代後半は東京で焼酎を買おうと思っても銘柄が「薩摩白波」くらいで、なかなか酒屋さんに置いていなかったのを覚えています。その後、何度か「焼酎ブーム」がきて、今ではコンビニでも多くの焼酎の銘柄を見るようになって時代の変化を感じています。

そこで、今回は陶器が好きな僕の個人的意見(全くの私見)からいくつかいいなと思う焼き物の焼酎カップを取り上げてみました。

これを参考にご自分でお好みの焼酎カップを探してみてください。

よく使っている指宿長太郎焼の焼酎カップ

もちろん、焼酎だけでなく、日本酒にも使えますよ。このブログの中でよく読まれているイカ炙り酒でも焼酎カップは使われています。

イカ炙り酒|できれば教えたくなかった!秘伝のお酒(実は簡単)骨酒の話題はよくサイトで見つけられますが、今回は「イカ炙り酒」です。スルメで骨酒のようにお酒を燗できないかと考えてみました。美味しいです!...

リラックス重視の方へ/織部焼

織部焼は美濃焼の一種です。美濃焼とは美濃国(現在の岐阜県)の東部地域で生産されてきた陶磁器の総称です。なんと、岐阜県は日本での陶磁器のシェアの約5割を占めます。もちろん、全国一。

僕は織部焼が好きでいくつか織部焼のお皿など持っています。織部焼は、戦国時代後期から江戸時代まで生きた武人・古田織部の好みを反映してつくられました。

織部焼は濃くのある暗緑色をしていて、それが魅力ですね。色彩心理学でも、緑・グリーンは、安らぎ、落ち着き、平和、などの意味を持っているので、織部の焼酎カップを愛でながら焼酎を飲むと、リラックス効果があるかもしれませんね。ちなみに、観葉植物などを部屋に置くのは、緑の色の効果が大きいということがその理由です。

柔らかい色合いや口当たりを好む人向け/志野焼

志乃焼は僕は愛してやまない陶器の一つ。

昭和を代表する美濃焼の陶芸家・荒川豊蔵が1930年(昭和5年)に可児市大萱(おおがや)の牟田洞古窯跡で桃山時代の「筍絵筒川向付」の陶片を発見したことから、現代の志野焼に通じます。

つまり、古い美濃産の陶器を復活させたのですね。

志野焼はそれまで、瀬戸産だと考えられていたらしいです。志野焼の特徴は長石釉が厚く掛けられ、不透明な乳白色を呈し、文様の鉄絵の発色が不透明であり、長石釉の柔らかい釉肌と所々に見られる赤褐色の火色が味わいをつくりだしているところです。
技法の違いにより、灰志野・無地志野・絵志野・鼠志野・紅志野・練込志野などの種類があります。

好みの柄が探しやすい/瀬戸焼

陶器の総称、「せともの」はこの瀬戸焼からきています。数ある日本の焼物の産地の中で歴史の長い瀬戸焼は、愛知県瀬戸市で作られています。

以前、食器を選ぶのに瀬戸まで行ったことがあります。(現代は流通が発達しているのでそこまでしなくてもと思いますよね、、、)瀬戸地方では陶器の土と磁器の磁石が両方採取され陶器・磁器両方作成されることから江戸時代から日常使いの器が多く作られるようになりました。粘土中には鉄分がほぼ含まれないことから白いやきものをつくり出すことが可能なのです。中国の青磁や白磁を彷彿とさせる、白く美しい素地も特徴です。

【 瀬戸焼 一口カップ きなり】焼酎グラス

贅沢な焼酎にピッタリ/九谷焼

これは、カップにもゴージャスな装いを好む人向け。僕の印象としては外国人が好きな陶器というイメージがあります。欧米にも愛用者やコレクターが多く、美術的価値も高い焼き物ですね。

九谷焼は江戸時代初期の明暦年中(1655年~)に、藩の肝いりで後藤才次郎により九谷村に窯を築いたのが始まりと言われています。加賀百万石の華麗な装飾の文化に影響を強く受け、これまでにない独特な様式美を確立した磁器として、完成したのが「古九谷」です。多くは、九谷五彩(赤・青・黄・紫・紺青)と呼ばれる釉薬を基調とした、華やかな絵付けがうつわいっぱいに描かれています。絵画的なものがお好きな方にいいですね

僕は何点か九谷焼を持っていますが、「ここぞ!」という料理の投稿の時に使っていますよ。

無骨な手触りが好きな焼酎好きに/信楽焼

信楽焼は、奈良時代から始まり、近畿地方を代表する窯。

信楽のあちらこちらで見ることのできる狸の置物が作られたのは明治十年頃からで、昭和天皇の信楽行幸の際に天皇がこの狸を気に入られ、歌に詠まれたことがきっかけとなって全国へと広がったそうです。

信楽焼の特徴は、陶器に灰がふりかかってできる自然降灰釉(ビードロ釉という)と、土中の鉄分が焼成することによって表面にほのかに赤く、あるいは薄いかき色のような火色、それと薪の灰に埋まる部分が黒褐色になる「焦げ」の現象が、独特あじわいを醸し出すのが特徴だといわれています。土の力を感じますね。

土の味わいを楽しめる/備前焼

僕は備前焼は大好きです。

僕は備前焼の焼酎カップも使っています。

「釉薬(素焼きの陶磁器の表面に塗る薬品)」を一切使用せず、絵付けもしないという究極にシンプルなものに自然の力を感じます。

備前焼のルーツは、古いです。それは古墳時代に遡ります。須恵器(すえき)の製法が変化し、鎌倉時代~桃山時代にかけて、現在のような形に落ち着いたそうです。

備前焼の器は、内部が緻密な組織をしているので、比熱が大きくなります。そのため熱しにくく冷めにくいといった特徴があります。比熱とは1gあたりの物質の温度を1度あげるのに必要な熱量のことです。つまり、比熱とは、物質1gあたりの熱容量ということになります。 比熱は大きくなるほど、温まりにくく、さめにくい性質をもっています。

その比熱の関係で、 焼酎のロックなどは冷たさを保ち、お湯割りは暖かさを保つのですね。

ちなみに、備前焼のビアマグや備前焼のビールジョッキでビールを飲むと、ビールをおいしく飲むことができますよ。

備前焼は主原料に干寄(ひよせ)という粒子が細かく収縮力の高い粘土を使っており、「釉薬」を一切使いません。「釉薬」を作るとその表面はツルツルになります。「釉薬」を使わないために表面は凹凸のあるザラザラしたものになり、ビールの泡がよりきめ細かい繊細でクリーミーな泡になるということです。

渋い色合いを好む人に/丹波焼

神戸に住む僕には大変馴染み深い焼き物です。丹波篠山は亡き義父の出身地で、彼はたくさん丹波焼を集めていました。現在、その収集品はうちにあります。このブログでもその丹波焼が出てきますよ。

丹波焼の特徴は、茶褐色の土肌と素朴な風合いが魅力です。無骨ながらしっくりと手になじみ、自然な温かさを感じられる陶器です。

丹波焼に使われる赤土は、量に限りがあり一般には出回っていないのですよ。その赤土を練り込み蹴りろくろで形成し自然釉をかけて窯で焼きます。基本、彩色はしません。

柔らかで優しい風合いが楽しめる/萩焼

山口県萩市に行くと萩焼をたくさん見ます。萩焼は基本的に飾り気のないシンプルな作風なのが特徴ですね。絵付けなどはほとんどありません。土の配合や釉薬の微調整、ヘラで削った模様などによってさまざまな表情が楽しめます。

胎土の吸水性が高く、器を使い込んでいくと貫入(網目状の釉薬のヒビ)にお茶などの色素が染み込んで定着し、色合いが変化して味わい深い景色を生み出します。そこがいい!とおっしゃる人も多いですね。茶人たちの間で「一楽、二萩、三唐津」と愛でられてきた歴史もあります。

萩焼は茶器として有名ですが、実際には茶器だけでなくこのように焼酎カップも作られていますよ。

上品なカップで静かに飲みたい方にピッタリ/有田焼

有田焼は硬く透明感のある白磁(はくじ)に、藍色や赤・金などの鮮やかな色が施されているのが特徴の「磁器」です。つまり透き通るような白い磁肌に呉須による藍色の染付、ガラス質の上絵具(赤・緑・青・黄・紫)を使った鮮やかな赤絵などが上品な感じですね。

日本磁器発祥の地として360年の歴史を持つ有田町は世界的にも有名な産地です。

16世紀末、豊臣秀吉による朝鮮出兵の際に佐賀藩主が連れ帰った陶工の李参平が、有田泉山で白磁鉱を発見したのが有田焼の始まりとされています。

北欧風デザインも探せる/波佐見焼

長崎県東彼杵郡波佐見町で作られている陶磁器です。戦国時代の後期に誕生した伝統工芸品です。現在も日用食器として親しまれています。

波佐見焼は、いつの時代も人々の生活様式の変化や流行、時代の雰囲気などに合わせて自在にデザインを変化させ、人々の求める日用食器を常に生産してきました。伝統的な要素とモダンなデザインの融合が特徴なのですね。

和モダンというより、北欧風の装いを感じるものがあることも興味深いです。

番外編/本格的に焼酎を楽しむなら黒千代香

「黒千代香」は焼酎の本場・鹿児島で伝統的に使われてきた焼酎の燗酒用の酒器です。

漆黒の光沢を放つ「黒千代香」は、鉄分を多く含んだ火山性の土で作られる「黒薩摩」から生まれた酒器。焼酎を入れて温めると遠赤外線効果で角がとれて、まろやかな口当たりに変化するといわれているのですよ。

そして、この黒千代香は、僕の出身地、鹿児島県旧谷山市と大いに関係があります。

黒千代香は現鹿児島市谷山にある黒薩摩の名窯(めいよう)、「長太郎焼本窯」から始まりまっています。初代・有山長太郎氏は、錦江湾に桜島のシルエットが浮かぶ様子にヒントを得て、そろばん玉のような鋭角な胴体の酒器を考案したのです。これに「焼酎が千代に香る」という意味を込めて、「黒千代香」と名づけたといわれています。

焼酎好きのあなたへ|一度は使ってほしい「黒千代香」の話題薩摩焼の「黒千代香」は焼酎を飲むために考案された酒器です。この酒器の歴史や話題をお伝えします。...

実は、「長太郎焼本窯」は僕は小さい時の遊び場の一つでした。その大きな庭でよく遊んでいたのです。その理由は「長太郎焼本窯」の職人さんの息子さんと小学の頃仲がよかったからです。そして、父が美術の教師でもあったことから、「長太郎焼本窯」で焼き物も作らせてもらったこともあります。

注意すること

陶器は食器洗浄機には注意!

食器洗浄機に関しては、陶器は割れやすいため、あまり使用しない方が良いです。

陶器は電子レンジにかけないで!

陶器には吸水性があります。気泡が多い陶器の器には水分が入りやすいです。使用後に水洗いした時の水分も吸収されてしまいます。この状態で電子レンジにかけてしまうと中の水分が膨張し、最悪陶器が割れます!気泡の多さから吸水性が高い陶器は完全に乾燥させるのが難しく、電子レンジの使用には向いていないことを考慮してください。

特に、金彩、銀彩が入った陶器は注意しましょう。繊細で、しかも電子レンジなどでは金彩、銀彩が溶ける可能性があります。

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