エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|58「引越し」 2024年5月10日 blancamarron 新料理物語 また引っ越した。僕は国内・海外を問わず移動が多い生活をしている。移動しているということは、お座敷がかかってるということだ。仕事がある、ギャラがもらえる、生活ができる、と連鎖していく …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|55「緊張感」 2023年12月1日 blancamarron 新料理物語 薄暗い客席のライトがさらに暗くなり、明るく照らし出される舞台。今にも始まろうとするドラマに期待する聴衆の目が自然と舞台に引き寄せられる。会場の期待感と比例するように、舞台袖 …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|52「セザールの結婚式」 2023年9月22日 blancamarron 新料理物語 (プロモーションです) 「ウエルカム トゥ ルーマニア!」。空港の到着口に、いつものようにセザールが待っていた。僕のお気に入りの専属運転手で、常に時間通りに来て待って …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|51「イマジン」 2023年9月1日 blancamarron 新料理物語 一九八九年は僕にとっては特別な年となった。その年、大学時代の親友、Yが他界した。 大学時代は正月も東京で練習していたこともあった。実家に帰らず練習なんかしている生徒はめったに …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|49「イスタンブール 1 」 2023年7月28日 blancamarron 新料理物語 香ばしい焼きたてのケバブロールを開き、真っ赤なホットペッパーをかける。どんなに材料が良くても、料理法を熟知する者の料理にはかなわない …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|48「ブダペストのホテル」 2023年7月7日 blancamarron 新料理物語 仕事道具と生活用品を二つのスーツケースに詰め、知らない土地を渡り歩く。仕事柄そういう生活が日常的になった。どこにいても、それらを広げ …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|45「聴衆の反応」 2023年5月26日 blancamarron 新料理物語 日本も含め、いろんな国で演奏していると、各国の拍手の仕方の違いを感じる。日本のお客さんは大変紳士的だ。しかし、どのような演奏の場合でもあまり拍手の感じは変わらない。手をたた …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|43「星の児」 2023年2月28日 blancamarron 新料理物語 煌々(こうこう)たり。星が輝いている。摩天楼のようなホテルの五十四階の部屋からの眺めは、地上の喧噪(けんそう)がうそであるかのように、星も、街の灯も、静かさをもって自分の心を癒やし …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|33「リズム感」 2022年9月28日 blancamarron 新料理物語 もっとリズム感がよかったらいいのに。これは洋楽を演奏する多くの日本人音楽家の共通の願望だろう。いくら勉強しても感覚的なものなので、リズム感を磨くのは容易ではない。 そ …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ28|「先生」 2022年7月5日 blancamarron 新料理物語 「先生」と呼ばれるのは苦手だ。指揮者をやっていると日本では大抵、先生と呼ばれる。まぁ弟子も何人かいることはいるのだが、僕はフルタイムの指揮者なので教育者ではない。 先生と言わ …