今回作った「メバルの煮付け」/器は作者不明/酒器は丹羽立杭焼
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姿煮
普段切り身を買うことが多いと、尾頭付きの魚が売られていても敬遠しがちですよね。魚を姿のまま煮付けにするのは少しハードルが高いかもしれません。でも姿煮は見た目も豪華ですし、魚を丸ごと煮るので魚の旨味が煮汁にしっかり活きてきます。
面倒な下処理も、今回は「ツボ抜き」と言う方法をお伝えしますのでとても簡単です。口の大きな魚なので口から内臓と、エラを全て引き抜く方法で、簡単に準備ができます。尾頭付きで煮付けるなら魚をおろす手間も入りませんね。
煮魚は時間をかければかけるほど身がパサパサになるので短時間で(大事!)仕上げることがポイントです。
また魚に対する煮汁の量が多いと魚の旨味が薄まってしまうので、少ない煮汁(大事!)で仕上げるのも大切です。
どうしてうまくいかないの!?
鱗がうまく取れない
メバルの鱗は細かくてとても取りにくいです。霜降りをすることで鱗が取りやすくなりますので、お湯にさっと漬けた後、冷水に取り丁寧に鱗を取って下さい。詳しくはリンク先をご覧ください。
皮がはじけて破れやすいので、切り込みを入れたり、冷水の中でしっかり魚が冷めてから鱗を取るようにしてください。
魚が温かいまま処理をすると皮が破れてしまうことがあります(注意!)。
魚が生臭い
魚の生臭みは「トリメチルアミン」と言う水溶性の成分なので水で洗い流せます。
さらに魚に軽く塩を振ると魚の表面近くの臭みも引き出して洗い流す事ができます。
魚がパサパサになる
短時間で仕上げるのがポイントです。
落とし蓋をし、強火で煮汁を対流させながら全体にまんべんなく回して煮詰めていきます。
魚が煮崩れる
魚を並べてピッタリのサイズの鍋を使ってください。
又、今回はツボ抜きをするので、腹身の薄いところに傷がないため、腹身がめくれて煮崩れる心配もありません。
魚は「50°c前後」がいちばん柔らかく煮崩れ易いです。この温度帯を出来るだけ短時間で通り過ぎてしまう為にも、強火で一気に温度を上げてしまうことがポイントです。
魚に味が入らない
魚の表面に切り込みを入れておきましょう。
少ない煮汁を強火で魚全体に行き渡らせながら、しっかり煮詰めて旨味たっぷりの濃厚なソースを作っていく感じです。
このソースを魚に絡ませながら仕上げていくと照りも出てきます。
材料
メバル:2匹
塩:少々
煮汁
酒:150 cc
水:150 cc
みりん:60 cc
砂糖:10g
濃い口醤油:45 cc
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白ネギ:1本
青ネギ:1本
準備
メバル
鱗を引く
自分から遠い方のヒレの近くは包先を使う
自分から近い方のヒレの近くは刃元を使う
割り箸を口から入れ、エラを残さず挟み込む
お腹の底までしっかり割り箸を差し込む
反対側も同様に割り箸を差し込む
2本の割り箸をしっかり握り込んでねじる
内臓を掴んだまま口から引っ張り出す
水洗いする/流水とともに歯ブラシを使って中身を綺麗すると簡単です
魚に切り込みを入れておく。
臭いが気になるようであれば、魚の表面に塩少々をふり20分位置いて水で洗い流す
霜降りをして氷水に落とし、表面の残った鱗や汚れを落とす/霜降りの詳しい方法はリンク先をご覧ください
氷水に落とし完全に冷めてから鱗の取り残しを取る
皮が破れないように注意してください
白ネギ
3センチの長さのネギを4つ作っておく(魚と一緒に煮る)
白髪ネギを作っておく(天盛りにする)/詳しくはリンク先をご覧ください
青ネギ 斜めに細く切る(笹打ち)
さっと氷水に漬ける
漬けすぎると香りが抜けるので、注意してください
作り方
1)なべに煮汁の材料とメバルを入れて強火にかける/尾が鍋肌につく場合はアルミホイルを当てておく(大事!)
2)沸いたら落としぶたをし、落とし蓋が踊る位の火加減で10分煮る
3)白ネギを加えてさらに2分煮る
4)煮汁がトロリと煮詰まってきたら落としぶたを外し、煮汁を魚にかけながらさらに煮詰める
5)魚と一緒に煮たネギを一緒に器に盛り付ける
6)白髪ネギをのせる
ふんわり盛り付けてくださいね
アドバイス
メバルは磯で魚釣りをしていると時々釣れる魚です。漁港でも釣れます。大体海の底のほうにいて年中釣れる魚です。
もちろんお魚屋さんでもよく見かける魚です。
20センチ位の大きさだと尾頭付きの煮付けがちょうど1人前になるので立派なおかずになりますね。
ツボ抜きは、カサゴ系など、口の大きい魚に向いた下処理の仕方です。身が崩れにくいので姿煮にちょうど良いですね。簡単ですので試してみて下さい。
白ネギの代わりにウドや、ゴボウなど、色んな野菜を一緒に煮ると美味しいです。
煮魚は、茶色一色に仕上がるので、木の芽など緑の物を天盛りにするのも綺麗ですね。
完成です!