私たちは2023年1月にイスタンブールを訪れました。イスタンブールは何度も来ています。東洋と西洋が交わる世界唯一の街・イスタンブールは食の都でもありますね。
(プロモーションです)

トルコ料理/ケバブ
今や日本中で食べることができるトルコ料理、ケバブ。
高級レストランからカジュアルなキッチンカーまで、私たちの手の届く所にある身近な存在ですね。ケバブ、と聞くと長い串に肉を重ねて刺した大きな肉の塊を薄く削いでサンドイッチにしたケバブサンドを思い浮かべる方が多いと思います。
確かにこれもケバブなのですが、そもそもケバブとは、肉や魚、野菜などを焼いた料理の総称なのです。
だから色々な種類のケバブがあるのですね。
イスケンデルケバブ
今回ご紹介するケバブは、その中でもひときわ人気が高く、トルコの人々に愛されているケバブ、イスケンデルケバブです。
肉好きにはたまらない、一度食べたら忘れられないインパクトのある逸品ですよ。
イスケンデルケバブはトルコの北西部の都市、ブルサが発祥の郷土料理です。
イスケンデルケバブの歴史
ブルサはかつてオスマン帝国の首都であった華やかな歴史のある都市です。このブルサで、イスケンデルエフェンディという料理人が新たなケバブ料理を考案しました。当時のケバブは、羊肉を炭火の上で水平に焼くスタイルが一般的でした。
しかしイスケンデルは、肉を縦に積み上げて回転させながら焼く方法(ドネルケバブ)を考案し、脂が自然に下へ落ちる構造を作り出しました。
この発想によって、肉はより柔らかく、香ばしく、余分な脂を落とした上質な仕上がりになりました。そして、彼の名前にちなんで、この料理がイスケンデルケバブと名付けられたというわけです。
イスケンデルケバブの構成
まず、四角くカットしたピデ(トルコのパンの一種)を皿の上に敷き詰めます
その上に焼いた薄切りのラム肉を広げます。そして温かいトマトソースをたっぷりとかけます。肉の脇にヨーグルトを添えます。
熱々の溶かしバターを上からたっぷりかけます。
イスケンデルケバブを実食
本場ブルサ市内には「İskender Efendi Konağı」という元祖イシュケンデルケバブの店があります。
代々受け継がれた秘伝のトマトソースと自家製ピデが有名で、トルコ人にとっても憧れの味だそうです。
しかし今回、私たちはイスタンブールに滞在しているので、イスタンブールにあるHD iskender でイスケンデルケバブを頂くことにしました。お店はカジュアルな感じで、家族連れが多く、お値段も手頃です。トルコの有名なカジュアルなレストランチェーン店です。
まず、パンとソースが運ばれて来ました。
赤いソースはかなり辛いです。
白いソースはヨーグルトの中に、ハーブや野菜が入っています。
どちらもパンに良く合います。
イスケンデルケバブが来ました。
お皿いっぱいに肉が広げられています。その上にはトマトソース。そしてヨーグルトが脇に添えられています。
写真では見えませんが、肉の下にはピデが敷き詰められています。
そして、その上に、たっぷりと溶かしバターが、、、、、。
これは見るからにカロリーオーバーですね。でも、これがイスケンデルケバブの最大の特徴なのです。
食べる時には、肉だけでなく、肉汁、トマトソース、バターをたっぷり吸い込んだピデを一緒に食べると、とても美味しいです。
肉の旨み、こんがり焼けた肉の香り、トマトソースの爽やかな酸味、バターのコクがバランスよく口の中に広がります。
ヨーグルト添えると、さらに酸味が加わって、肉とバターの脂っこさを軽くしてくれます。
とは言え流石にピデを完食するのは私たちの胃には重すぎて食べきれませんでしたが、食材全ての味を無駄なくピデに吸収させるというのは素晴らしいアイデアだと思います。
そして、濃厚な味と思いきや、後味がトマトとヨーグルトの味でさっぱりしているという不思議な感じでした。
日本に帰ったら、バターの量を少なめにして作ってみようと思いました。
