今回は鹿児島県日置市伊集院大田から送られてきた鳥刺しを食べました。2023年10月末食べたもののレポートです。
今回食べた「庄助」さんの鳥刺し、通販でも入手できます!
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今回食べた鳥刺しを作った有限会社「庄助」さん
有限会社「庄助」は1985年(昭和60年)創業の企業です。この会社の看板商品は3つ。鳥刺し、唐揚げ、焼鳥なのだそうです。
鳥刺しは処理された丸鶏を解体から行い、脂、筋などを丁寧に取り除きお刺身にしているとのこと。
唐揚げは大分県の「唐揚げ店庄助」より屋号まで名乗る許可を得て、そこの唐揚げレシピを忠実に守りながら販売しているということです。これは美味しそうですね。
焼鳥は手差しにこだわり店内で1本ずつ製造しているそうですよ。
有限会社「庄助」さんの鳥刺し
今回の鳥刺しのパッケージには、「まぜ(モモ/ハネ)」と書かれています。
私たちが通常鶏肉を購入するのは、胸肉ともも肉です。
その2種類の肉の栄養素を見てみましょう。
鶏胸肉と鶏もも肉の栄養(可食部100gあたり)
鶏胸肉 皮付き 生 | 鶏もも肉 皮付き 生 | |
エネルギー | 133㎉ | 190㎉ |
たんぱく質 | 21.3g | 16.6g |
脂質 | 5.9g | 14.2g |
カリウム | 340㎎ | 290㎎ |
カルシウム | 4㎎ | 5㎎ |
マグネシウム | 27㎎ | 21㎎ |
リン | 200㎎ | 170㎎ |
鉄 | 0.3㎎ | 0.6㎎ |
亜鉛 | 0.6㎎ | 1.6㎎ |
ビタミンA | 18㎍ | 40㎍ |
ビタミンK | 23㎍ | 29㎍ |
ビタミンB1 | 0.09㎎ | 0.10㎎ |
ビタミンB2 | 0.10㎎ | 0.15㎎ |
ナイアシン | 11.0㎎ | 4.8㎎ |
ビタミンB6 | 0.57㎎ | 0.25㎎ |
パントテン酸 | 1.74㎎ | 0.81㎎ |
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
モモ
もも肉は、筋肉質でややかたいのですが、旨味とコクのある味です。もも肉の骨付きは煮込みで利用されます。味にコクがあるので、からあげに最もよく使われる部位でもありますね。程よく脂肪分があり、タンパク質に加え鉄分、ビタミンB2も多い部位です。色は赤みがかっています。
ハネ(胸肉)
有限会社「庄助」の鳥刺しを食べた
(モモ/ハネ)一緒に入っています。これから解凍します。楽しみですね。
後述するパンフレットを参考に解凍します。
有限会社「庄助」の鳥刺しを焼酎と一緒に食べた
「鳥刺し」(今回食べた鹿児島/日置市伊集院大田からのもの)/器は日置南洲窯(西郷隆盛の曽孫・西郷隆文氏制作)
もも肉はジューシーで味が濃く、とても美味しく感じました。
そして、ハネ肉(胸肉)は淡白です。
鹿児島の甘いお醤油に生姜を添えて食べると最高のマッチングだと感じました。
有限会社「庄助」から同封されたパンフレット
有限会社「庄助」さんから送られてきた商品にはパンフレットが付いています。
商品の種類によって味わい方が書いてあってわかりやすいですね。
これは大事な情報です。体力が弱っている時、高齢者、子供など抵抗力が強くない人は生肉を避けた方がいいですね。
冷凍された鳥刺しの解凍方法がイラスト付きでわかりやすく書いてあります。これは大変親切だと感じます。
有限会社「庄助」の「からあげ」はすごそうだ!
有限会社「庄助」のパンフレットにあった「からあげ」美味しそうです!
次回、この「からあげ」も食べたいと思います。
今では全国的にはやっている「からあげ専門店」。ファミレスチェーン店でもからあげメニューは多く見ることができます。
からあげ専門店発祥の起源は、宇佐市四日市の中華料理店「来々軒」にあるようです。戦後間もない頃に店主が、養鶏場から処分していた規格外の鶏を安く譲ってもらい、「多くの人に安くお腹いっぱいになって欲しい。」と、からあげにして売り出したところ、大人気になったということ。
そのからあげの美味しさを聞きつけた居酒屋「庄助」が揚げ方を習い、後に居酒屋から、からあげ専門店に衣替えしたことが、からあげ専門店の始まりと言われているのです。
その後、庄助が、その味を教え、からあげ専門店が宇佐市だけでなく、お隣の中津市にまで徐々に広がっていきました。現在は、宇佐市がからあげ専門店発祥の地として、中津市がからあげの聖地としてご当地「からあげ」をPRしています。 宇佐市に初めてからあげ専門店が誕生するまでの知られざるストーリーや大人気の宇佐からあげ公式キャラクター「うさからくん」までできてしまいました。
有限会社「庄助」の情報
2店舗あるようです。
大田店
営業時間開店 10:00 ~ 閉店 (18:00から18:30の間)
※閉店時間は製造・仕込みの都合により変動いたします
定休日:毎週月曜日、水曜日
所在地:鹿児島県日置市大田894-2電話番号099-273-0599
郡店
営業時間開店 10:00 ~ 閉店 (18:00から18:30の間)
※閉店時間は製造・仕込みの都合により変動いたします
定休日:毎週月曜日、水曜日
所在地:鹿児島県日置市郡1797-1電話番号099-272-2141
「とりさし協会」
私たち「とりさし協会」は平成24年5月に「鶏の生食加工業者協議会」として発足しました。平成23年に起きた牛肉ユッケでの食中毒事件は、我々生食業界を大きく揺さぶりました。それ以降、厚生労働省では、食肉の生食の今後を鑑み、審議会を通して法整備を進めてきました。牛肉、馬肉、豚肉、ジビエと進み、ようやく鶏肉での生食の法整備が大詰めにきていると思われます。 このような環境の中、南九州にある”鳥刺し”などの鶏肉の生食文化の存続に危機を感じて、業界の数人で協議会の発足の機運が高まり、”鳥刺し”の加工に携わる鹿児島県、宮崎県の17社でスタートしました。 目的は、南九州の食文化である”鳥刺し”の存続・維持・発展であり、協会の活動を通じて更なる安全性の向上、及び会員の拡大を目指すものであります。 発足当時より、鹿児島県、宮崎県の行政からは定例会での衛生講習などで指導教育を実施してきました。協会に参加して多くの情報や学びを得ることができ、食中毒の防止に対する向上ができたとの声が多数ありました。 これからも関係する業者、飲食店の参加加入を推進し、品質の向上を実践することで、安全な”鳥刺し”の提供に寄与するものと考えております。
これは頼もしいです。南九州の食文化を守るために、安全基準の厳しい鹿児島、宮崎の中でさらに協会を作り努力なさっているのが分かります。
協会の歴史を見ると、2011年の牛肉ユッケ食中毒事件が大きなきっかけになったと思われます。
他業種ですが、同じ食肉業界として激震が走ったのではないでしょうか。
2012年に17社からなるこの「とりさし協会」が設立されています。詳しくはリンク先をご覧ください。
僕が毎年のように鹿児島で鶏刺しを美味しく食べられるのも「とりさし協会」はじめ各企業の方々の努力のおかげなのですね。
「とりさし協会」だから安心・安全
上記のような安全性に対しての努力もあって、鹿児島・宮崎では「鳥刺し」がかなり普及しているのにも関わらず、食中毒がほとんどありません。
詳しくは以下の投稿をご覧ください。
有限会社「庄助」さんのある伊集院大田とは
伊集院町大田(いじゅういんちょうおおた)は、鹿児島県日置市の大字。旧薩摩国日置郡伊集院郷大田村、日置郡中伊集院村大字大田、日置郡伊集院町大字大田。
日置市と聞いてピンと来なかったのです。僕は、1977年(昭和52年)に鹿児島から東京の大学に行き、それ以来鹿児島に住んだことがなかったので、「日置市」と聞いてもどの辺りでどのような範囲かイメージできませんでした。
日本では、1999年から2010年にかけて、全国的に大規模な市町村合併(以下、「平成の大合併」)が 実施されました。地方分権の推進や財政状況の悪化といった背景のなか、国は、行財政基盤の強化や行政の 効率化などを目的に掲げ、各種施策を繰り出し市町村合併を積極的に推進したのですね。結果として、市町村の 数は3,200から1,700まで減少しました。
その中のムーヴメントの一つが、平成の大合併です。日置市は平成17年5月1日にできています。
平成の大合併は国会議員の意見を起点としたものでしたが、国としての目的は、市町村の行財政基 盤の強化と行政の効率化の二つに集約できます。
上記、以外にも明治の大合併、昭和の大合併とありますが、日置市はその後の平成の大合併によってできたのですね。
郷土の歴史から逸脱した新地名!?
上記のような、新地名には僕はいつも困惑させられていますが、特に慣れ親しんだ鹿児島の地名が改名されているのでこれにはイメージさえも追いつかない状況です。歴史好きの僕には大変残念だと思います。地名から歴史を想像、それにまつわるイメージができないのです。
ちなみに、鹿児島の地名、加治木、市来、肝付、根占、そして僕の故郷「谷山」も豪族の名前です。このように過去、薩摩半島、大隅半島などの中では豪族が大変力を持っていて、それが地名にもなっています。歴史を感じますね。(島津の薩摩統一は16世紀後半ですよ(島津氏の三州統一))
以上、有限会社「庄助」さんの鳥刺しの話題でした!