エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|42「バルセロナ」 2023年2月9日 blancamarron 新料理物語 海風がさわやかに吹き、太陽が力づよくこたえる。それがバルセロナだ。この街で演奏旅行はクライマックスを迎えた。 昨年に続き、今年もトゥルグ・ムレシュ交響楽団とのスペイン …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|41「行きつけのレストラン」 2023年1月27日 blancamarron 新料理物語 ルーマニアに滞在しているときは、行きつけのレストランにしか行かない。知らないところで口に合わないものが出てきて失望、というパターンは避けたい …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|40「記念演奏会」 2023年1月3日 blancamarron 新料理物語 ある週の金曜日、ルーマニアのオーケストラの監督、ムレシャンがニコニコしながら近づいてきた。ちなみに僕は音楽監督。偉い人がいっぱいいる。先週のコンサートの評判が良かったのかな。ラフマ …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|39「視力」 2022年12月23日 blancamarron 新料理物語 朝起きて窓を開けると、晴天視界良好。東京のマンション十一階の部屋から葛西臨海公園の観覧車がよく見えた。実は昨日までは視力は〇・〇二だった。近視矯正の手術LASIKを受けたのだ。そう …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|38「コンサートホール」 2022年12月9日 blancamarron 新料理物語 コンサートホールでは、どこに座るといい音が聴けるのだろうか。一般的な傾向としては大体真ん中か、ちょっと後ろあたりがよいのだが、ホールによっては一番後ろの方がよい場合もある。クラシッ …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|37「疲れるところ」 2022年11月29日 blancamarron 新料理物語 銀座のよくスーツを買う店で上着を着せてくれた若い店員に言われた。「指揮は大変でしょ。腕とかクタクタになりませんか?」。次に行った靴屋でも「指揮者は体力がいるでしょう。腕なんか痛くな …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|36「カツラ」 2022年11月11日 blancamarron 新料理物語 音楽室にはなんであんなにたくさん肖像画があるのだろうか。あの堅苦しい表情がただでさえ取っ付きにくいクラシック音楽をもっと難しくしている。子供が怖がる顔ばかりだし、バッハやヘンデルな …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|35「ボンジュール」 2022年10月27日 blancamarron 新料理物語 「ボンジュール!」 流麗なフランス語が聞こえた。練習終了後、舞台から客席に飛び降り、ロビーのカフェに行こうと思ったときだった。 「おお、ボンジュール! ジャン・ミッシェル!」。 …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|34「バルトークの恐怖」 2022年10月6日 blancamarron 新料理物語 心理学の本に、不安は未経験のものに接するときに大きくなる、と書いてあった。なるほど初めて演奏する曲の指揮は怖い。時に生では聞いたこともない曲を指揮することにもなるが、まるで見たこと …
エッセイ 尾崎晋也のエッセイ|33「リズム感」 2022年9月28日 blancamarron 新料理物語 もっとリズム感がよかったらいいのに。これは洋楽を演奏する多くの日本人音楽家の共通の願望だろう。いくら勉強しても感覚的なものなので、リズム感を磨くのは容易ではない。 そ …