りんごは、バラ科リンゴ属の落葉高木樹です。
りんごにはビタミンCがあるので、皮ごと食べれば、皮膚の色が白くなり、きめも細かくなるとよく言われていました。
それゆえに「りんごを食べると美人になる」と言われたのだと思います。
\これ食べてびっくりしました!美味しい!/
そして、外国のことわざにも、An apple a day keeps the doctor away (1日1個のりんごは医者を遠ざける)といわれるくらい、りんごには栄養があります。
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りんごのペクチン
りんごには食物繊維のペクチンも多いので、胃腸の働きをよくし、便通を整えるということです。ペクチンとは食物繊維の一種で、レモン、オレンジなどの柑橘類やりんご、バナナに多く含まれています。
植物細胞をつなぎ合わせる働きをしている天然の多糖類で、あらゆる果物や野菜に含まれているのですよ。
ゼリー化(ゲル化)作用をもつ成分であることから、1825年にアンリ・ブラコノーによってギリシア語の「pektos:硬い」にちなみ「pectin:ペクチン」と名付けられました。
アンリ・ブラコノー(Henri Braconnot、1780年5月29日 – 1855年1月15日)は、フランス出身の化学者・薬剤師。キチンやグリシンをはじめて単離した。
他の科学者によってニトロセルロースが開発される以前に、木綿や木材に硝酸を反応させxyloidineという爆発性物質を開発した。
ジャムがとろんとした特有の状態に固まるのは、果物に含まれるこの「ペクチン」が関係しています。
ペクチンには悪玉コレステロール値を減少させ、善玉コレステロール値を上昇させる効果があるといいます。悪玉コレステロール値が高いと動脈が詰まり、心筋梗塞や脳梗塞などの疾患のリスクを上げることになりますね。ペクチンが増えすぎたコレステロールを吸収し、排泄を促進します。
りんご栽培は寒冷地に向いている
りんごは寒地の湿気の少ない土地に向く果樹で、日本ではおもに青森県をはじめ、長野県などで栽培されています。
特に青森が生産地としては大きいですね。
都道府県別りんご消費量
2014年~2018年の平均値。
消費量が最も多いのは岩手県で28,964g(偏差値84.2)。2位は青森県で26,451g。3位以下は長野県(25,855g)、福島県(23,938g)、秋田県(21,544g)の順。一方、最も消費量が少ないのは沖縄県で7,096g(偏差値38.2)。これに熊本県(8,165g)、岡山県(8,758g)、大阪府(9,543g)、三重県(9,772g)と続いている。
上位はりんご生産量が多い地域だ。
りんごの歴史
りんご栽培は有史以前に始まったとされています。
ほとんどの食用リンゴ (Malux x domestica) はカザフスタンの山岳地帯が原産とみられ、アジア種(Malus sieversii) と近縁種との交雑により生まれました。そして、ヨーロッパ、さらにアメリカへと伝わりました。
リンゴ栽培はかなり早い時期に中東に広まりました。8000年ぐらい前の炭化したりんごがトルコで発掘されています。
地中海地域ではギリシャ時代に知られるようになりました。この時代にはりんごの野生種と栽培種を区別し、接ぎ木で繁殖させる方法が書かれています。
そして、ローマ帝国の拡大とともにヨーロッパ全域に広まっています。この時代になると、りんごの品種が載った本が出版されています。
アメリカでは
近代、アングロサクソン民族はりんごの栽培に熱心に取り組みました。アメリカでのりんご栽培のもとになった品種は、ヨーロッパからの移民によってもたらされています。
フランス、オランダ、ドイツ、そしてイギリス人たちが、自分たちの祖国から様々なりんごの種を持ち込んで、アメリカの地に蒔いたのです。
大ヒットしたドラマ「大草原の小さな家」もりんご農家の話です。
この西部開拓時代を経て、りんごを使った「アップルパイ」はアメリカ人に欠かせない食べ物になりました。今では、アメリカでアップルパイは伝統的な家庭料理であると同時に、感謝祭やクリスマスなどの宗教的行事がある日のメニューとしても欠かせないものとして定着しています。
昔のアメリカのアップルパイレシピ
19世紀~20世紀ともなると「アップルパイ=アメリカの繁栄と国家の誇りの象徴」として語られるようになりました。
日本のりんご
日本でりんごの名が記録されたのは平安時代の中頃(918年)です。それは中国から渡来した「和りんご」とか「地りんご」と呼ばれる粒の小さな野生種でした。
そして、1871年(明治4年)、開拓次官 黒田清隆がアメリカから苗木を購入し、東京の青山官園に75種のりんごを植えたのが、現代のりんご栽培の始まりとされています。初めは「西洋りんご」とか「苹果」(へいか / ひょうか)と呼んでいたのですよ。
黒田清隆
これらの輸入りんごは、品質、果実の大きさが優れていました。それゆえに、和りんごに代わって栽培が広がり、やがて単に「りんご」と呼ぶようになったのです。
和風の名前なのに全て輸入種
王林、ふじ、つがる、紅玉などのりんごは上記の輸入したりんごの種類ですね。
和風な名前だから、日本在来の種類かと思ってしまいますよね。
特に「ふじ」は、有名です。この「ふじ」は様々な他家受粉や品種改良の取り組みによって、1962年、開発されました。「ふじ」は、アメリカの2品種を交配してできたものなのですよ。そして、今日、アメリカでも広く栽培されています。りんごの里帰りですね。
津軽地方のりんご
りんごの一大生産地、青森県の津軽地方には、津軽富士とも呼ばれる秀峰岩木山があります。比較的雪が多く、産業面は、肥沃な津軽平野におけるりんごと米を中心とした農業が主体となっています。
私たちも訪れましたが、本当にりんご農家が多かったです。
津軽地方と言えば、アップルパイが有名な弘前にも行きました。弘前では、アップルパイガイドブックが作られるほど、たくさんお店が自慢のアップルパイを競っています。
弘前で買ったりんごやアップルパイ
このお店に行きました。
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\これ食べてびっくりしました!美味しい!/
一説には、この津軽地方では、古くから在来種の「和りんご」が作られ、りんごの産地に美人の多いとされたところから、「りんごを食べると美人になる」という風説も生まれたようです。