今回作ったかぶらのカニ餡かけ/器は作者不明/徳利は清水焼「瑞昭窯」/盃は京都円山・いもぼう平野家の名前入り・大正時代または昭和初期の浅見与し三の作と思われます。(昔、お店で使っていたか、または祝い事で配ったものかもしれません)
甘くておいしいかぶらを出し汁で柔らかく炊いてカニの餡をかけました。
煮崩れやすいかぶらもひと工夫で崩れずに味が染みやすくなりますよ。
ほっこり優しい味の煮物です。
Contents
なんでうまくいかないの!?
かぶらの筋が固い
かぶらは皮の肉質は固く、内側の肉質は柔らかくキメが細かいのです。
筋のところを境に厚めに皮を剥いて、柔らかい内側だけを使いましょう。
かぶらが煮崩れる
下茹でも、煮汁で炊く時も冷たいうちから鍋に入れましょう。
熱湯から茹でると、かぶらの表面だけが先に柔らかくなってしまい、中心まで火が通る前に周りが煮崩れてしまいます。
かぶらを面取り(すべての角を削ぎとること)しておくことで煮崩れにくくなります。
たっぷりの煮汁で静かにことこと炊き、紙蓋をしたまま、混ぜないで炊くこともポイントです。
お鍋は大きすぎず小さすぎず、ピッタリのサイズを選んでくださいね。
かぶらに味が入らない
かぶらを下茹でをしておくことで味が入りやすくなります。
かぶらを煮汁で炊いた後、一度冷まして味を入れ、召し上がる前に温め直すとよりよく味が入ります。
とろみのつけ方が難しい
一旦火から下ろすか、または火を弱めて、絶えず煮汁を混ぜながら、少しずつ水溶き葛粉(片栗粉)を入れてください。
その都度必ず沸かして、とろみ加減見ながら水溶き葛粉を足していってください。
材料
かぶら:250g(皮をむいて200gくらい)
カニのむき身:40g
水溶き葛粉(片栗粉)
ゆず:少々
煮汁
だし汁:300cc
みりん:15cc
薄口醤油:10cc
塩:1g(小さじ1/4弱)
水溶き葛粉または片栗粉:適量
準備
1)かぶらは食べやすい大きさに切る。
2)かぶらの皮を厚く剥いて筋を落とす
3)かぶらの面取り(角を削ぎとること)をする
4)かぶらを水からゆでて、湯が沸いたら1、2分ほど固めに下茹(竹串がやっと通るくらい)する。
5)かぶらを水に落とす(そのままにすると煮崩れてしまいます)
6)煮汁の材料を合わせておく
7)ボイルガニの場合は身を取り出す
作り方
2)紙蓋をして7分から10分ぐらい、柔らかくなるまでかぶらを煮る
2)煮汁ごと一旦冷まし、かぶらにしっかり味を入れる
3)冷めたら再び火にかけ、かぶらが温まったら取り出して器に盛る
3)煮汁を適当な量に減らして(餡かけ用の量/約100cc)水溶き葛粉でとろみをつける。
5)餡をかぶらにかける
6)天盛りに針ゆずをのせる
アドバイス
カニ以外でも、海老、鶏のひき肉などでも美味しく作れます。
餡かけの餡にはかぶらの煮汁を使います。かぶらはたっぷりの煮汁で煮ますが、その煮汁のうちの100cc程度を餡かけに使います。
余った煮汁はもったいないので、我が家では他の煮物や雑炊などに再利用していますよ。
完成です!