今回作った「鯛めし」
お祝いの時や、大切なお客様のおもてなしに、これ以上の華やかなお料理はありません。
土鍋の蓋を開けると、ワー!と歓声が上がりますよ。
普段のごはんの時でも、切り身を使って作る事が出来るので、身近なお料理として楽しむ事も出来ます。もちろん、炊飯器でも出来ますよ。
\土鍋で作ると見た目もいいですね!/
Contents
なんでうまくいかないの!?
魚が生臭い
まずは鱗や内臓、エラといった臭みの元をしっかり取り除き、きれいに洗うことが大切です。
また、魚の臭み成分であるトリメチルアミンは水溶性ですので、水で洗い流すと臭みはかなり取れます。
塩をふって20〜30分おくと、表面に魚の臭みが浮き上がってくるので、ペーパーできれいに拭き取っておいてください。
鯛を焼いてから、ご飯と一緒に炊くので、香ばしさも加わり生臭さはあまり感じないと思います
ご飯がしょっぱい、または味が薄い
炊き込みごはんの美味しい塩分濃度は、0.6から0.8パーセントくらいです。
2合のご飯が炊き上がると約660グラムですから、塩分を4gから5gくらいで計算するとうまくいきます。
今回は、0.7パーセントで合わせています
鯛の骨を取り除くのが難しい
鯛一匹丸ごと使うと見た目は豪華ですが、身をほぐすのが大変ですね。
ご飯ものは、皆さんあまり骨に注意して召し上がらないので、特に念入りに取り除く必要があります。
でも、骨って身体中にあるわけでは無く、背骨(真ん中の太い骨)、血合骨(背骨に沿って、身体の中央にある、細い骨)、腹骨(腹身と内臓の間)、背ビレと腹ビレの内側)なので、魚を解体する時に、骨のある場所が解っているとやりやすいですね。
それでも面倒なら、切り身を使うと楽です。
塩焼き用の切り身を2切れ乗せて炊いてください。
ご飯に芯が残った
炊飯器で炊く時は、全てお任せで良いのですが、土鍋で炊く時はコツがいります。
まず、お米をしっかり浸水させてください。30分から1時間くらいが良いでしょう。
土鍋に入れて強火でしっかり沸騰させてから極弱火にして12分から15分くらいで炊き上げます。
蒸気が少なくなって香ばしい匂いがしてきたら火を止めます。
途中で焦げる匂いがしたら、火が強いという事なので、少し水分を足して、火を弱めて炊いてください。
炊き上がったら鯛を取り出し、再び蓋をして10分蒸らします。
土鍋で炊く場合の水分量がわからない
炊飯器とは違って、土鍋でご飯を炊く時は、自分で水分量を測らなくてはいけません。
水加減はお米の量の2割り増しなので、1合につき、約216ccとなります。
今回は2合なので430ccにしてあります。
材料
鯛:一尾(300gくらいのもの)/今回は明石の鯛を使いました
塩:小さじ1
米:2合
木の芽:適量
ごはん地
昆布出汁:400cc
酒:大さじ1
薄口醤油:大さじ1
塩:小さじ1/4
準備
ご飯地を合わせておく
鯛
鱗を引き、内臓とエラを取ってきれいに洗う
手前は包丁の刃元を使い、向こう側は刃先を使って鱗を落とします
頭は鱗が残りやすいので、特に念入りに鱗を落としてください
血合いの膜を破っておく
鱗や血を水で洗う
水気を拭き取っておく
皮が弾けないよう、針打ちをするか、飾り包丁を入れる/金串で針打ちする時には大根などに広げて刺しておくと便利です
鯛に塩をふって30分おき、表面の水気を拭き取る
焦げやすいヒレの部分にアルミホイルを巻いておく
米
米を研いで30分浸水させた後ザルに上げて水気を切る
作り方
鯛をグリルで両面がこんがりするまで焼く
土鍋に米とご飯地を入れ、平らにならす
その上に鯛をのせて蓋をする
強火にかける
しっかり沸騰して湯気が上がったら極弱火で12-15分くらい炊く
炊き上がったら、ここで必ず皆さんにお見せしてくださいね。1番盛り上がる瞬間ですよ
鯛を取り出し、再び蓋をして10秒ほど火にかけたあと、火から下ろして10分蒸らす(一度、蓋を開けて温度が下がってしまったからです)
骨から身をはずす
骨を取り除いて身をほぐす
ご飯に鯛の身を混ぜ込む
器に盛り付けて木の芽をのせる
アドバイス
身をほぐしてご飯に混ぜ込んでからでは見た目の華やかさがなくなってしまうので、鯛を鍋から取り出す前に炊き上がりを披露してくださいね。
絶対に歓声が上がりますよ。
土鍋で炊くと、見た目も豪華ですし、お焦げが美味しく出来ますが、普段のごはんなら炊飯器で十分です。
ご飯に魚の骨が入っていると喉に引っかかってしまうことがあるので丁寧に取り除いてくださいね。
鯛以外でも、どんなお魚でも作れますので、色々試してみてください。
骨から良い出汁が出るので骨付きの魚を使った方が美味しいです。
P.S.
関西地方では、お正月のお料理として尾頭つきの塩焼きの鯛が食卓に飾られます。これは「にらみ鯛」と呼ばれ、正月三ヶ日は箸を付けずに食卓に飾られているだけで、四日目になって初めて箸を付けます。
そして、お正月の3日間はひたすらこの鯛をにらみ続けるのです。
4日も経ってしまった鯛はどうしても美味しくありません。この鯛を美味しくよみがえらせる食べ方も今回の「鯛めし」でできます。
この場合、背鰭や尾鰭に化粧塩がついているので、取り除いてから使ってくださいね。