今回作った「牛肉の時雨煮」/高台皿・酒器は「丹波立杭焼」/お盆は京都漆匠「象彦」
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いいお肉が手に入ったら
脂のサシの入った霜降りのお肉が手に入ったら是非作ってみてください。簡単にできますよ。
晩秋から初冬にかけて、突然、空がかげったかと思うとハラハラと降りだし、短時間でサッとあがり、また降り出すといった雨にみまわれることがよくあります。これが「時雨」(しぐれ)です。万葉集でもよく歌われた「季節の言葉」ですね。
さっと煮て仕上げるので、その時雨に例えたと言う説があるんですよ。
また寒くなる季節に、草木の枯れていく色に似ているからと言う説もあります。
他にも時雨煮によく使われる、はまぐりの1番美味しくなる時期が時雨の時期であることから名前がついたとも言われています。
甘辛い煮汁をしっかり煮詰めて、素材を加熱し過ぎないようにさっと仕上げていくことがコツです。
どうしてうまくいかないの!?
肉が硬くなってしまった
脂身のサシの入った柔らかい肉(すき焼き用やしゃぶしゃぶ用)を選びましょう。
加熱しすぎると縮んで硬くなるので煮汁をしっかり煮詰めてから最後に牛肉を入れ「さっと」からめる程度で仕上げてくださいね。
肉の脂身が熱によってトロリと溶けて柔らかくなった時がベストです。
このベストの時を越してしまうと脂は肉から流れ出て、赤身が縮み、硬くパサパサになってしまいますよ。
肉の匂いが気になった
肉を水洗いするか、霜降りをすることで少し匂いを和らげることができます。また生姜を多めに入れることで肉の臭みを感じにくくすることもできますよ。
ごぼうのささがきが難しかった
ささがきが難しければ、繊維を断ち切る方向に斜めに切ることでささがきの代わりになりますよ。
なんだかあんまりおいしくない
牛脂を使うと牛肉の脂の旨味がしっかり入って美味しくなります。お肉を買うときにお肉屋さんで牛脂をもらってくるのがポイントです。
材料
ごぼう:50g
牛肉薄切り:100g
生姜:10g
木の芽、または針ゆずなど(天盛り用)
しぐれ地
酒:30cc
みりん:15cc
濃い口醤油:15cc
砂糖:10g
準備
作り方
2)脂が十分出たら牛脂は取り出しておく
4)脂がしっかり回ったら、時雨煮の調味料と生姜を加えて煮詰める
5)しっかり煮詰まって煮汁が30cc位になったら牛肉を加えてさっと絡める
6)牛肉の色が変わって煮汁がほとんどなくなったら火を止める。
アドバイス
牛肉以外でも豚肉やはまぐりなどの貝類、牡蠣などで作ってもおいしいですよ。
ごぼうの代わりにしらたきを使ってもいいですね。
しらたきを使うと肉が硬くなると言われることもありますが肉は最後にさっと加熱するだけなのでほとんど影響はないでしょう。
完成です!