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お米はどうやって研ぐ?たかが米研ぎ、されど米研ぎ!
お米の研ぎ方は、本当に色々あります。こんなシンプルな下準備なのに色んな考え方があるんですね。
今回炊いた「ご飯」/器は丹羽立杭焼
この、お米の研ぎ方については、あまり研がない方が良い派と、しっかり研いだ方が良い派がありますので、それぞれの根拠を見ていきたいと思います。
ではまず、余り研がない派の根拠。私は、しっかり研ぐ派なので、一つ一つ考えを述べたいと思います。
あまり研がない派の意見1
お米を研ぎすぎると表面の栄養分が落ちてしまう。
私の考え
これは、お米を精米する時点で、既に落ちてしまっているので、研いでも研がなくても殆ど変わりません。
もし、玄米の栄養分が取りたいのであれば玄米ご飯を食べる方がいいですね。
あまり研がない派の意見2
お米に水分を加えるともろくなり、あまり研ぎすぎると割れてしまう。
私の考え
これに関しては、その通りなのですが、解決策があります。
お米は乾物なので、たっぷりの水を加えてしまうと当然水を吸収して割れやすくなってしまうのです。
ですから、お米に最小限の水分を加え、吸収しないうちに研いでしまうことが大切です。
あまり研がない派の意見3
最近の精米技術は進んでいて、米に糠が殆ど残っていないので、研ぐ必要がない。
私の考え
精米された米には、肌糠という糠がのこっいます。
これはお米を乾燥から守り鮮度を保ってくれる物なので、落としてしまうとお米の鮮度が落ちやすくなってしまいます。
肌糠は粘着力があり、お米にしっかり引っ付いていますが、水分と摩擦によって落とすことが出来ます。
そしてお米から剥がれた肌糠は粘着力があるので、これに他の肌糠もひっつこうとしてどんどんお米から離れていきます。
ただ、水が多いと粘着力が薄くなるので肌糠も剥がれにくくなります。
その結果、肌糠を落とす為にはお米を研ぐ必要があり、研ぐ際の水分は出来るだけ少ない方が良いという事になります。
次にしっかり研ぐ派の根拠を書きますね。
しっかり研ぐ派の意見1
精米されていても、肌糠が残っているので、研いだ方が良い。
実際にしっかり研ぐと、糠臭い研ぎ汁が出ますよね。しっかり糠を落として炊いたご飯は甘くて良い香りがします。
しっかり研ぐ派の意見2
しっかり研いでいないと時間が経つにつれて臭いが出る。
確かにご飯って放っておくと糠臭くなったり、黄ばんでくることがありますよね。
しっかり研ぐ派の意見3
米の1番美味しい所は米の中心です。
だから吟醸酒は周りを削って中心の美味しい所だけを使うんですね。
いかがでしょうか?
先程もお伝えしましたが、私はしっかり研ぐ派です。
それでは私のお米の研ぎ方をご紹介します
1)大きめのボウルにお米をきちんと測って入れる
2)1合あたり10-15cc程度の水を加え、手早く全体に行き渡らせる
3)お米の肌糠を落とすようにしっかり研ぐ
ボウルのまわりにねっとりした肌糠がついています(大事!) 糠くさい匂いがしています
4)たっぷりの水を加え、ひと混ぜしたらすぐに流す
5)ザルにお米をあげて水をきる
6)再びたっぷりの水を加え、ひと混ぜしたらすぐに流す/これを数回繰り返す
ポイント
要するに、しっかり研ぐのは第一回目の少量の水を加えた時だけです。第一回目で肌糠をしっかり落としておいて、2回目、3回目は、その肌糠を水で落とすだけです。
2回目、3回目は水ですすぐだけで、もう研いだりしません。米が水を吸って割れやすくなっていますからね。
また、このすすぎの段階では米が糠の混ざった水を吸ってしまうので、出来るだけ手早く水を捨てて下さいね。
後は、炊飯器にお任せです。
最近の炊飯器の技術はとても優れていて、プロ並みの炊き上がりです。もし、土鍋で炊く場合は、十分に浸水させてくださいね。
お米は乾物なのでしっかり戻しておかないとふっくら炊けないのです。
炊き立ての真っ白なご飯。
銀シャリと呼ばれる程、日本人にとっては無くてはならない貴重な存在です。
さあ、今日も熱々の美味しいご飯を召し上がれ!