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めはりずし|熊野地方で出会った日本古来のファーストフード

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今回食べた「めはりずし」

南紀をドライブした

2022年春、私たちは紀伊半島をドライブ旅行しました。美しい景色の連続で、和歌山県の海岸はとても印象深いものがありました。

見老津(みろづ)です。

展望される沖の黒島・陸(おか)の黒島等、付近の景色は自然公園内でも特に圧観でした。
激しい海流が陸の黒島に当り、真二つに裂けた波が再びぶつかり合う様は枯木灘を代表する奇観です。

今回の旅は、こういう絶景の連続でした!

めはりずしという和歌山の郷土料理

郷土料理でお寿司といえばハレの日の特別なご馳走が多いのですが、このめはりずしについてはハレの日のご馳走ではなく日常の簡単な軽食、現在で言うところのファストフードのようなものです。
簡単に作ることができて、どこででも簡単に食べることができる、そういう身近な食べ物なのですね。

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めはりずしの作り方動画を見つけました

めはりずしの歴史

漁業や林業が盛んな県南部地域で、忙しい漁や山仕事の合間に簡単に食べられるお弁当として広まった。塩で漬けた高菜で大きなおにぎりをくるんだもので、「めはりずし」という名前の由来には、「目を張るように口を開ける」「目を見張るほどに美味しい」という説や、「おにぎりに目張りをするように完全に包みこむから」などさまざまな説がある。

農林水産省のHPより

めはりずしの食習の機会や時季

高菜は、冬から春先にかけて収穫される。高菜は日当たりの悪い場所でもつくりやすいため、平地の少ない県南部地域の山間部でも盛んに栽培されていた。新宮市では、葉が大きく柔らかい高菜がとれる。家庭で漬けこんで高菜漬けにする以外にも、あえものや煮物にするほか、高菜漬けの芯を細かく刻んで「茶がゆ」にふりかけても美味しい。

農林水産省のHPより

紀伊半島の南側をドライブしているとあちこちで「めはりずし」の看板を見かけます。
お料理屋さんでも、スーパーでも、道の駅でも、ありとあらゆる場所で「めはりずし」を買うことができますよ。

「めはりずし」を買った

私もドライブ中少しお腹がすいたので、立ち寄った物産店で「めはりずし」を買ってみる事にしました。

熊野川沿いにある地元の食材販売と郷土料理のおみせです。ご飯処では、さんま寿司、めはり寿司など熊野地域の家庭料理を食べることができます。この地域では有名なヨモギ餅である「忠度(ただのり)もち」や、地元のお野菜なども販売しています。道の駅瀞峡街道・熊野川となり。

かあちゃんの店 のHPより

 

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「めはり寿司」400円 税込でした。

作ってらっしゃるのは地元のかあちゃんです!

「めはりずし」はお寿司?

「めはりずし」は、寿司という名前が付いていますが、お寿司ではありません。
高菜のおつけもので包んだおにぎりなんです。

名前の由来は諸説ありますが、その中でも面白いのが、昔はとても大きなおにぎりだったので、食べるときに目を張るように口を開けることから来ているというのがあります。

今ではおにぎりのサイズが小さくなっているので、目を張る事は無く食べやすいですね。
昔の人たちが、忙しい漁や山仕事の合間に、大きなおにぎりを大きな目を開けて食べていた姿を思い浮かべると楽しくなりますね。

おにぎりを包むには大きな葉っぱが必要なので、農家の方々が外側の大きく成長した葉っぱだけを収穫していらっしゃるそうです。葉っぱが大きくなるたびに一枚一枚収穫するのですから手間がかかっているのですね。

ランチタイム

高菜の中心の太い軸はおにぎりを包むのには適していないので、取り除いて細かく刻み、おにぎりの中心に詰めることが多いようです。

お醤油ベースで味付けされた高菜はご飯によく合い、いくつでも食べられそうです。
おつけものとご飯なので、これだけで完結してしまい、軽食なら他におかずがなくても充分ですね。

いにしえの人々の生活に思いを巡らせながら、熊野古道を散策する時などぴったりではないでしょうか。

熊野古道

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