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鹿島すす/甑島列島の郷土料理を現地で作って食べた!

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2024年4月、私たちは甑島列島に行き滞在しました。今回は下甑島鹿島地区の郷土料理「鹿島すす」を民宿「きくや」で教えてもらいました。

\甑島のキビナゴ、大好きです!/

甑島列島(こしきしまれっとう)は、東シナ海にある列島鹿児島県薩摩川内市に属する。甑列島(こしきれっとう)ともいう。上甑島(かみこしきしま)、中甑島(なかこしきしま)、下甑島(しもこしきしま)の順で北東から南西に連なる有人島3島と多数の小規模な無人島からなる。中甑島北部にある「」(蒸籠)の形をした大岩を甑大明神として崇拝したことに由来し、かつては「古敷島」「小敷島」「子敷島」「古志岐島」などとも書いた[5][6][7][8]。列島全体では人口5,576人、面積117.56 km2、海岸線延長183.3 kmである

従来、「こしきま」という呼称であったが、薩摩川内市は国土地理院に変更を申請し、2014年8月に「こしきま」に呼称が変更された#名称参照)。


ウィキペディアより

景勝地「長目の浜」を望む展望所より

今回滞在した鹿島地区

鹿島は甑島列島でも、下甑島の北部に位置する地域です。鹿島地区には中甑島から甑大橋を経過して行きました。

甑大橋は、令和2(2020)年8月29日(土)に開通しました。この橋はなんと鹿児島県内で一番長い1,533mです!開通により、陸路での上甑島エリアと下甑島エリアの周遊が可能になりすごく便利になりました。

今回「鹿島すす」を教えていただいた民宿「きくや」さん

今回は鹿島の民宿「きくや」さんで郷土料理「鹿島すす」を教えていただきました。

名 称 民宿きくや / みんしゅくきくや
住 所 〒 896-1301 鹿児島県薩摩川内市鹿島町藺牟田6
アクセス 鹿島港0.5km(徒歩10分)
TEL 09969-4-2009

郷土料理体験は前もって予約

私たちは民宿を予約する際に、郷土料理作り体験ができるか否かを聞いて予約して行きました。準備もあると思いますので、事前に確認、予約することをお勧めします。

今回作った「鹿島すす」

「鹿島すす」とは

「すす」とは、「すし」がなまって「すす」と伝わったとのことです。

酢飯を使わないので、どちらかというと混ぜご飯に近いのかもしれません。また、「甑島の」と言っても、地域によってさまざまな「すす」があり、酢飯で作ったり、押し寿司のように型で押したり、トッピングもさまざまです。

共通なのは、魚と野菜を醤油で煮込んだ具をご飯に混ぜ込んだお料理という所ですね。

今回、私たちは鹿島という地域で教えて頂いたので、「鹿島すす」というお料理です。

「鹿島すす」の具

鹿島すすの具の材料

  • マンパの身
  • ゴボウ
  • ニンジン
  • 椎茸
  • 油揚げ
  • 薄口醤油
マンパの代わりに鰹の刺身、マグロ、さばなど他の魚の身を使って作っても美味しいです
野菜はお家にある身近な材料を使ってください

「鹿島すす」の作り方

  1. マンパの身に火を通し、細かくほぐしておく
  2. ゴボウ、ニンジン、椎茸、油揚げは細かく刻む
  3. 鍋に少量の油をしき、ゴボウ、ニンジン、椎茸、油揚げ、マンパの身の順に炒める
  4. 薄口醤油で濃いめに味付けし汁気がほとんど無くなるまで煮込む
作っている様子が動画に出ています。

作り方は簡単ですね。
冷めたら小分けして冷凍しておくと、いつでも使えて便利ですよ。

こちらでは、マンパの獲れる冬の時期にまとめて1年分作っておくそうです。

各家庭のキッチンには1年分のすすの具が冷凍されていて、親戚が集まった時や、お祝いの席、お客様の時になどに、すすを作っておもてなしするのだそうですよ。

この混ぜご飯がベースで、ここにお刺身を混ぜると「生魚( なまいお)のすす」、葉野菜を混ぜると「野菜のすす」、寒海苔を混ぜると「寒海苔のすす」になります。

私たちが作ったのはアカハタの刺身を使った「生魚( なまいお)のすす」です。

教えて下さったのは、塩釜さん。下甑島の鹿島で民宿「きくや」を営んでいらっしゃる素敵な方です。今回、「鹿島すす」の作り方を丁寧に教えてくださいました。

「鹿島すす」を作ってみよう!

では早速作っていきましょう。

「お刺身」用

アカハタの切り身を炙ります。

そしてアカハタを切ります。

アカハタ

アカハタは、インド太平洋の温帯から熱帯域にかけて広く分布する小型のハタです。僕はよく鹿児島の錦江湾で釣っていて馴染みのある魚です。

「すす」用

こちらはすす用なので細かく切ります。

温かいご飯にすすの具を混ぜ込みます。

細かく切ったアカハタを混ぜ込みます。

「鹿島すす」完成です!

アカハタのあら汁と、鰤の昆布巻きも一緒に頂きます。

「鹿島すす」を食べてみよう!

先ずは鹿島すす

お寿司と言っても酢飯ではないのでお酢の酸味はありません。すすの具は、醤油でしっかり味がついています。

マンパの出汁が良く効いているので旨みたっぷりです。アカハタの刺身が混ぜ込んであって、この一品だけでもご馳走ですね。

あら汁

あら汁は、魚のダシが良く効いています。

鹿児島県なので甘い麦味噌です。

甘くて素朴な味の麦味噌のお味噌汁は、ホッとする優しい味ですね。

鰤の昆布巻き

昆布がとろけるように柔らかく煮込んであって、

甘めの味付けとよく合います。鰤(ブリ)の旨味と良く合っていて、いくらでもおかわりしたくなる味です。

ごちそうさまでした!

「鹿島すす」まとめ

今回鹿島すすを教えて頂いて、色々学ぶことがありました。

マンパの取れる時期に1年分のすすの具を作っておき、保存しておく。というのも、甑島は海からいきなり断崖絶壁という地域が多く、農地を作りにくいため、年中野菜が手に入るわけではないのです。

そして、鹿児島県の一部ではあるものの、陸続きではなく、物流は船に頼るしかありません。しかも、天候によって船が出ないことも多いのです。そんな中で、どんな季節でも、美味しく食べられるように伝えられた郷土料理は、人々の知恵の賜物なのですね。

私たちが住んでいる地域では、マンパは手に入りにくいですが、他の魚でも作れますし、鰹の刺身の柵があれば簡単に作ることが出来ます。まとめてたくさん作っておけば忙しい時も重宝するに違いありませんね。

甑島はとても美しい島ですが、過疎が進み、廃校になった学校もあると聞きました。

その一方で、この島を気に入って都会から移住してこられる方もあり、おしゃれなカフェやお土産屋さんも見かけました。

文化的にも歴史的にもユニークで面白い島なので、これからも多くの方が訪れていらっしゃるといいなと思います。

「いお」という表現

塩釜さんが魚のことを「いお」と表現されました。古語が比較的多く残っている西日本では,「うお」(ないしは「いお」)が使われ,関東では,「さかな」が用いられているようです。この場合も、鹿児島は古い言葉がたくさん残っているので、魚を「いお」と呼んでいるのでしょうね。

甑島列島の情報

甑島列島はとても美しいところです。今回、甑島列島に行き、その景色に大変感動しました。

国定公園『長目の浜』海岸散策(長目の浜展望所・貝池・なまこ池)

太古から風波で崩れ、海流によって運ばれた礫(レキ)が堆積して出来た幅50メートル、長さ約4キロにわたって続く砂州です。
甑島を代表するビュースポットとも言えます。

東シナ海も見渡せる「田之尻展望所」

「瀬尾観音三滝」

高さ55mの滝は三段になって落ち、1番下の滝壺の近くには観音像が祀られています。
マイナスイオンが溢れる癒しのスポットです。

里武家屋敷跡

郷士(ごうし)の住居跡として玉石垣の武家屋敷通りがあり、当時を偲ばせています。江戸時代、郷士の住んでいた地域で、石垣をめぐらし、宅地はそれぞれ200坪余りの規模であったそうだ。当時の外城制度における郷土の生活と制度などを調べるにはとても大切な文化財になっています。

手打麓武家屋敷跡

手打集落のほぼ中央に、約700メートルに及ぶ旧武家屋敷の町並みがあります。住居のほとんどが改築されていますが、今も残る玉石積みの石垣や垣根など、静かなたたずまいの中に遠い昔を偲ばせてくれます。また、平家の落人が住まいを構えたとも伝えられています。

詳しい情報はこしきしま観光局をご覧ください。

甑島列島への行き方

上甑島・中甑島・下甑島の3つの島からなる甑島。主要都市から甑島までの交通アクセスは以下のようになります。

船は高速船とフェリーがあります。
航路や料金の情報は以下にあります。
以上、甑島の「鹿島すす」の話題でした。

\甑島のキビナゴ、大好きです!/

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