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「イースターエッグ」はなぜあんな色、模様?

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イースターエッグ

春を祝うための鶏卵ですね。

イースターは春分に行われるキリスト教の祭り(一部の原理主義者などの宗派はイースターを祝わないです。聖書に記載がないからとされてるからなんですよ。)です。それは、もともとはヨーロッパにあった土俗信仰で、「太陽」の復活を祝う日でした。それが「神の御子」イエスの復活に変わったとしても、人々には違和感がなかったのです。スパルタ人のヒュアキンティア祭、ローマ人の死と再生の神アッティスの祭り、などと酷似していて、一部のキリスト教徒からも「異教の祭りと似ている」と非難されたほどでした。

大きな篝火を春分に焚く、イースター・ファイヤーとして教会に取り入れられたものもあります。現在でも、ドイツでは薪を高く積み上げて燃やしますが、これは悪霊を祓うという意味を持つのですよ。

野ウサギと卵

イースターに象徴的なものは、野ウサギと卵です。野ウサギは多産のために生命力を表し、卵は新しい生命を表していますね。それは、キリストとしてのイエスの死と復活を象徴しましているのです。

四旬節

イースターの前には「四旬節」という期間があります。四旬節とは「40日の期間」という意味です。古くから、復活祭に洗礼を受ける志願者の直前の準備期間と考えられてきました。イエスが荒れ野で40日間断食しました。それにならってその期間、つまり「40日の断食しよう!」という習慣が生まれたのです。この時期には肉、そして卵さえも食べることが禁じられていました。それゆえに、「食べられないんだったら、卵に色塗りして飾っちゃえ!」ということで、卵に色付けしたのです。

野ウサギがイースター・エッグを持ってくる?

聖書には野ウサギが卵を持ってくる話は、どこにも書いてありません。それは、イースター・バニーと呼ばれている伝承です。ドイツのルーテル派教会から広がったもので、大体、16世期から17世期に定着したものです。このウサギは、カラフルな卵やキャンディ、ときにはおもちゃをバスケットに入れて子供たちの家に届けるというものだそうです。

「良い子」にしているとお菓子をもらえるそうですよ。

祝日の前夜に子供たちに贈り物を届けるそうですが、どことなく「サンタクロース」に似ていますね。これが18世紀のアメリカに伝わり、イースター・バニーと呼ばれたそうです。

伝えたのは、やはりドイツ系、「ペンシルベニア・ダッチ」(またはペンシルベニア・ジャーマン。英語の”Dutch”はドイツ語の”Deutsch”に由来しています。古くはオランダ人ではなくドイツ人のことを指したようです。)と呼ばれる人たちです。現在でも古い生活習慣を守り生活するアーミッシュなどもそうですね。彼らは子供たちに「 Osterhase ( Oschter Haws ) 復活祭のウサギ」のお話を話して聞かせたんだそうです。

僕が米国フィラデルフィアに住んでいた1980年代、アーミッシュがよく市場に農産物を売りに来ていました。まさに、上記のような写真の感じで来るのですよ。(市場でアーミッシュから卵を買ったこともあります!)今でも、電気もガスもない生活をしているそうです。

ウサギの裁判官

このように「良い子」だったらお菓子をもらえるという話ですが、イースターの時期になるとうさぎが裁判官役となって、良い子を決めるという話があります。「犬のおまわりさん」って日本の歌がありますが、あんな優しそうなウサギが裁判官という発想はなかなか出てきませんね。

魔女がやってくる?

変わった習慣としてはスウェーデンのイースターのお祝いです。子どもたちが頬を赤く塗り、そばかすを付けて、スカーフを巻いて魔女の格好をします。それは「Påskkärring(ポスクシャーリング)」と呼ばれる魔女です。アメリカのハロウィンのようにお菓子をもらって歩きます。年間6000トンものお菓子が使われているようなので、大きな催しなんですね。これは比較的新しい習慣だと考えられています。

エーオストレ?

「Easter(イースター)」の語源はゲルマン系の女神「Eostre (エーオストレ)」からきていると考えられています。古代ドイツやイギリスではEostreに由来する名前がついたお祭が春にありました。春のお祭りは、場所を問わず色々なところで見られます。それをキリスト教側が取り入れ、イエスの復活の象徴としたのが現在のイースターですね。ここに至るまで、様々な教会側からの問題提議があったのですが、何しろ古くから人々の心の中にあったものですから、「そんなに好かれている催しだったら、いっそ教会側に取り入れた方が早いじゃないか!」となったのだと思います。

色は何色?

まず赤いイースター・エッグは血を象徴しています。キリストの血によってこの世界は救われるという発想ですね。東方教会の人たちはよくこの赤に卵を染めます。僕が活動するルーマニアにも赤いイースターエッグはたくさんありますよ。

緑に染める場合は、新しい芽吹きを意味します。長い冬から春が来た象徴ですね。以下のように、イースターエッグの色には様々な意味があるんですよ。

星:イエスキリスト・魔除け・厄除け

太陽:生命、情熱、成長、富

波・・・・富、永遠

木・・・・繁栄

麦・・・・豊穣

農耕器具:土の恵み(ときにすきは、結婚を意味する)

魚:キリスト教のシンボル(これは各地で共通)

ヘビ:魔除、永続性

カエル:春の慈雨・若さや美しさ・女性:

波:永遠

生命の木:子孫繁栄

麦の穂:豊穣

ついでにカーニバル

カーニバルとは、「謝肉祭」のことです。これは前に書いた四旬節の前に行われる通俗的なお祭り。簡単にいうと、「さようなら!お肉!」というお祭り。語源は、俗ラテン語 carnem(肉を)levare(取り除く)に由来してます。つまり、四旬節で肉を食べられないため(卵もです!)、「だったら、その前に大騒ぎようぜ!」というもの。

一つの説には古いゲルマン人の春の到来のお祭りからきているというものがあります。1週間、羽目を外した大騒ぎをして、その後に自分たちの大騒ぎを大きな藁人形に(責任)転嫁して、それを火あぶりにしてスッキリした気持ちで祭りを終えるというものです。

どっちにしても大騒ぎには変わりません。有名なものでは、ベネツィアのカーニバルとか、リオのカーニバル(これこそ大騒ぎですね)などあります。

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