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嗅覚と記憶の関係|その時あなたは何を思い出した?

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中華街を歩いていると、食材店に限らずお店から独特の匂いがすることがあります。多くは「八角」の匂いです。あの匂いを嗅いだだけで、中華料理を連想する人は多いと思います。あの独特な匂いが嫌いという人は、中華料理が苦手でしょうね。それだけ、中華文化圏には代表的な香りです。

逆に我々が八角の匂いを嗅いだ時に、「あ〜あの時に中国に行ったな」と、現地の街を連想することもあります。それだけ、「嗅覚」の記憶は鮮明なのです。

特別な感覚「嗅覚」

「嗅覚」以外の感覚はすべて視床と繋がっていますが、「嗅覚」は違うそうです。「嗅覚」の回路においては、一度鼻の受容器によって匂いが探知されると、その周辺で複雑なプロセスを経ますが、脳の「海馬」という記憶を処理する部位に接続されます。脳の記憶をつかさどる部分に直接届くのですね。

ちなみに、視覚、聴覚、味覚、触覚からの信号は、大脳皮質と呼ばれる脳の外側部分を通ってから、脳の内側にある「海馬」に届くのだそうです。

このように、「嗅覚」だけが、五感(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)の中で、直接、記憶をつかさどるところに届くのです。

海馬・記憶の短期保存場所

海馬は自分にとって有益なものなら選別して大脳に記憶します。強い信号ほどその記憶は長く残ります。そして、長期保存されやすいそうです。

海馬にダイレクトに届く「嗅覚」からの信号は、他の感覚よりも強いのですね。だから、記憶と結びつきやすいのです。

食べ物は匂いで覚えている

昔懐かしいカレーの味とか、どこのカレーは美味しいとか、それらはみな、味覚でなく「嗅覚」で記憶されているのですよ。

それだけ、「嗅覚」は我々に直接働きかけ、記憶に直結しているということですね。

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