お弁当

「ふつうの津軽の幕の内弁当」|青森・津軽地方の地方色豊かなお弁当

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おめでとう!世界遺産/北海道・北東北の縄文遺跡群

北海道、青森県、岩手県及び秋田県は、世界自然遺産「白神山地」や「知床」など、美しい自然が今なお色濃く残る、緑豊かなところです。北海道・北東北の縄文遺跡群は、この豊かな自然の恵みを受けながら1万年以上にわたり採集・漁労・狩猟により定住した縄文時代の人々の生活と精神文化を今に伝える貴重な文化遺産です。

北海道・北東北の縄文遺跡群HPより ユネスコのホームページ

この「ふつうの津軽の幕の内弁当」のパッケージにも書かれているように、2021年、第44回世界遺産委員会にて、この縄文遺跡群は世界遺産登録が決定しました。

ぜひ、一度訪れてみたいと思います!

これだけあるのですね。

今回食べた「ふつうの津軽の幕の内弁当」

パッケージは織物を意識しているように感じられます。この織物柄はなんだろう?

「つがる惣菜」に電話してこの「ふつうの津軽の幕の内弁当」のパッケージ柄を確認しました

この柄は、「津軽こぎん刺し」です。やはり、伝統工芸を主題にしていると感じました。

「津軽こぎん刺し」は生まれて約300年になるそうです。

「津軽こぎん刺し」は、青森県弘前市を中心とした津軽一帯の農家の女性達が、野生の麻で手織りした布を藍で染めた地布に、木綿の紡ぎ糸で一針一針丹念に綴り刺したものが始まりです。幾何学模様がきれいですね。

本州の最北に位置する津軽は、綿の栽培に適さず、藩では麻の栽培を奨励しました。

さらに、農民は木綿や高価な色染めの着物を着ることを禁じられたため、彼らは麻布を藍染したものしか身につけられなくなったのです。しかし、目の粗い麻生地は津軽地方の厳しい冬を過ごすのには向いていません。

そこで、冬でも麻布の衣類しか着られなかった時代には、布地の補強と保温を図って麻地の荒い織目を地刺しで刺し塞ぐ必要がありました。これが「刺しこぎん」といわれているものです。

麻の布は繊細で、作業着などに使うとすぐに擦り切れてしまうため、それを繕う意味もあったといいます。

この技術が農民の知恵と工夫によって次第に模様刺しへと進化し、今日「津軽こぎん刺し」として確立されたそうです。

パッケージからして、津軽を感じますね。

津軽のお米

このお米は「ふつうの津軽の幕の内弁当」にも使われています。おいしいですよ!

「ふつうの津軽の幕の内弁当」の津軽地方とは

 

青森ポータルサイトA-roomさんのブログより

漠然と知ってはいましたが青森ポータルサイトA-roomさんの投稿、津軽と南部の違いについて大変興味深く読みました。西を津軽地方、東を南部地方として、全く異なる文化が根強く残っているそうです。言葉も全然違うみたいですね。

そのほかにも、青森全般について、青森ポータルサイトA-roomさんの情報、かなり面白く読ませていただきました。大変、参考になりました。ありがとうございます!

広義の津軽地方は、弘前市を中心にした南部の「中弘南黒(ちゅうこうなんこく)地区」、五所川原市を中心とした北西部の「西北五(せいほくご)地区」、青森市を中心とした北東部の「東青(とうせい)地区」の3つの地区で構成されます。

この「ふつうの津軽の幕の内弁当」を作った「つがる惣菜」は、津軽地方の五所川原市にあります。

冬は雪深い

青森県庁HPより

冬は、冷たく湿った空気が奥羽山脈にぶつかり津軽地方にたくさん雪を降らせるようです。雪深いところです。

ちなみに青森県全域は、国が定める法制度上で、豪雪地帯。その中でも、津軽地方は豪雪地帯よりもっと雪が降る「特別豪雪地帯」が多いところです。

五所川原市

五所川原市(ごしょがわらし)は、日本東北地方最北部、津軽半島中南部に位置します。青森県西部に所在するです。

市浦村域は飛地となっていて、これにはちょっと驚きました!十三湖に面しているところですね。

これは、平成の大合併の影響です。2003年から2010年頃までの政策です。

現・五所川原市の名産に「しじみ」があると知り、「あれ?」と思いました。以前、旧・五所川原市に行ったことがあり、旧・五所川原市に「しじみ」の採れるようなところはなかったのにな、と思ったからです。現在は十三湖に面しているところも五所川原市ですね。

五所川原市のマークにも飛び地が入っていますよ。

「ふつうの津軽の幕の内弁当」を作っている会社

当社は(株)主婦の店の惣菜工場として、平成2年に設立され平成11年に(株)主婦の店整理と同時に個人会社として創業いたしました

つがる惣菜HPより

比較的新しい会社のようですね。

今回、パッケージの織柄についてと、ホームページ上の写真を引用しても可能かというお電話を「つがる惣菜」さんにしました。対応が大変丁寧でした。

ありがとうございます!

こういうちょっとした対応からも、お弁当に対して愛着わきますね。

JR東日本駅弁味の陣2021

「つがるの普通の幕の内弁当」は、10 回目となる JR 東日本の駅弁頂上決戦「駅弁味の陣 2021」で、「そそられ将軍」を受賞しました。これは、WEB 投票のうち、投票数が一番多かった駅弁ということです。

2020年は

つがる惣菜さんのお弁当は、JR東日本主催【駅弁味の陣2020】で【掛け紙賞】を受賞したそうです。

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「ふつうの津軽の幕の内弁当」のデータ

名称:「ふつうの津軽の幕の内弁当」

購入場所:東京駅「駅弁屋 祭」

栄養成分表示(一折当たり)

熱量:514kcal

たんぱく質:24.0g

脂質:8.1g

炭水化物:82.7g

食塩相当量:6.4g

#青森産のお米を使用しています

「ふつうの津軽の幕の内弁当」その他のデータ

価格:1.100円

社名:つがる惣菜

代表:下川原 伸彦

所在地:青森県五所川原市字一ッ谷540-11

Tel:0173-35-4820

「ふつうの津軽の幕の内弁当」は東京駅で買った

よく東京駅は利用します。駅構内を歩いていると新しいお店を見つけました。「駅弁屋 祭」です。

まさしくお祭りのような賑やかさ。毎日、200種類もの駅弁がそろえてあるようです。

日本各地の名物駅弁が200種類以上並びます。東京駅に居ながらにして全国の多彩な駅弁の味が楽しめます。肉・野菜から海の幸まで、各地の名物が駅弁につまっています。
選ぶのに迷ってしまうほどの圧倒的な品数を取り揃えてお待ちしています。

「駅弁屋 祭」のHPより

肉、魚、地方の特徴あるもの、などなど色々な種類分けがされていて、みているだけでも楽しいですよ。

詳しくは「駅弁屋 祭」の公式HPをご覧ください。

「ふつうの津軽の幕の内弁当」にはお品書きがついている!

素晴らしいです。「お品書き」がついてます。それも、お弁当内のお惣菜と位置は一緒なので、どの食材がどこか、とわかりやすいですね。

「ふつうの津軽の幕の内弁当」を実食!

ホッケ醤油漬け焼き:醤油の香りが高いと感じました。津軽ではよく食べられていると「お品書き」にありました。骨が太く多いので子供には危ないと感じましたが、ちゃんと注意書きもしてあります。ホッケは僕はあまり食べないのですが、これは美味しくいただきましたよ。

煮物:高野豆腐 ちょっと柔らかめです。

煮物:ゴボウ 柔らかいです。田舎っぽいと言ったらそうですが、それがまた特徴的だと感じました。

煮物:人参 甘いし柔らかいです。


ホタテの唐揚げ:想像していた(味が濃い)より味が薄いと感じました。上手に揚げてあります。ホタテは青森産だそうです。嬉しいですね。


ホタテ貝柱の黄身焼き:ホタテの旨味がたっぷりで楽しめます。とても美味しいと思ったら「自慢の一品」と書かれてました。さすがです!

イカメンチ:イカのゲソと野菜のメンチです、と書かれてます。イカと野菜を刻んで揚げたものですね。この方法のせいか、イカの味が強調されて美味しく感じました。「B級グルメです」、と書かれていましたが、珍しい料理だと思います。

揚げ物:たくさんの具が入っていてかき揚げ風

キュウリのからし漬け:好きな味です。香りがいいと思いました。

すしこ:かなり興味深いです。もち米と赤しそを使った発酵食品です。酸味がとても効いていて特徴的です。地方色が濃くこのお弁当の特徴を出していると思いました。ちょっと容器にくっついて食べづらいこともありました。

なすのしそ巻き:これも地方色を出しています。津軽の夏の一品(時期によって何が入っているか違うのでしょうか)。あまり食べたことがないです。かなり特徴があると感じました。

卵焼き:「太陽の輝き のだし巻き卵」だそうです。津軽半島産の高級卵を使ってあります。出汁がきいて卵そのものの味も美味しいと感じました。

菊おひたし:お弁当に彩りを添えています。菊は青森県の名産だそうです。

車窓とともに

総評 「ふつうの津軽の幕の内弁当」は僕らには全然「ふつう」じゃない!

数あるお弁当の中で「ふつう」という文言につられて買ってしまいました。しかし、僕には全然「ふつう」ではありません。

「ふつう」とは、津軽では家庭的なものかな、という意味にとらえました。しかし、津軽地方以外の人には、「ふつう」でなく「特別」なものですね。それがまたいいです。

この価格、1.100円でこの内容というのも驚きです。

お弁当の味は、概して素朴です。そこは、津軽の方々から見ると「ふつう」となるのかなと感じます。関西の味付けに慣れている僕は、「このお弁当味濃いのかな」と想像して買いましたが、そう感じませんでした。

1982年、東京からひとり急行列車に乗り、津軽地方に降りました。そのときに、お酒を飲もうとプラリと入った小さい居酒屋で、出されたお漬物のしょっぱさに驚いた記憶があります。

今は、違うのでしょうね。どちらかというと濃い味が好きな僕でも、このお弁当「ふつうの津軽の幕の内弁当」は、ちょっとあっさりしているな、と思う品もありました。

そして、この小さな箱の中に、よくこんなたくさんの種類のおかずを詰め込んでいるな、と感じました。

イチオシは「すしこ」です。これは、初めて食べました!

とにかく、津軽の味を味わえて嬉しく思ったお弁当でした。

「ふつうの津軽の幕の内弁当」の「ふつうの」の謎

どうしても、「ふつうの」という文言が気になって、「つがる惣菜」さんに電話しました。

「つがる惣菜」さんのお答えは

東京に津軽のお弁当を出す際に「津軽」色を出せないかと、提案を受けたそうです。

「津軽の食」というコンセプトですね。そこで、津軽で馴染み深い家庭でごく普通に食べられている食材で作ろうか、ということになったそうです。

ホッケ、やホタテ、イカ、すしこ、菊の花、卵焼き、など、各家庭でよく食べられていたそうですよ。

すしこ、には驚きました。ただし、「ホタテだけは昔は安かったのですが、価格が上がってしまって今はあまり家庭で見れなくなったかもしれない」と、「つがる惣菜」さんはおっしゃっていました。

「つがる惣菜」の下川原さんが丁寧に教えてくださいました。ありがとうございます!

「ふつうの津軽の幕の内弁当」、津軽の旅情を感じます。

津軽地方で人気の食材・しじみ

津軽半島の中ほど、岩木川が日本海に注ぐ地に十三湖と市浦村があります。十三湖が面積の1/5を占める市浦村は古くから美味しいしじみの名産地として知られています。

しじみは江戸時代から、近くの川や用水路で採れる貝として親しまれてきました。今でも全国の川や湖で生息しています。
しかし、十三湖のしじみは他と違って特においしいしじみとして有名です。十三湖は川の水と海の水が混ざり合う汽水湖です。川の水と海の水がほどよく混じり合う汽水湖はしじみの生育に 最適で、おいしいしじみが育つのです。

道の駅十三湖高原トーサムグリーンパークの公式HPより

五所川原のお米・つがるロマン

つがるロマンは、コシヒカリとあきたこまちを親にもつ、青森県のお米のエース。津軽平原に広がる田園。綺麗な水と太陽の光と澄んだ空気で育ったお米は最高です。

五所川原は全国有数の米どころ。水田面積率もダントツ高いですね!

「ふつうの津軽の幕の内弁当」のご飯にもこの「つがるロマン」は使われています。

美味しいです!

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