今回作った「イカ炙り酒」/酒器は指宿長太郎焼
骨酒というものがあります。日本酒の楽しみ方の一つで、焼いた魚の骨に日本酒を注ぎ味わうものです。似ているものに、フグのヒレ酒もありますね。骨酒を作っていた時に、「これはスルメを使ったら美味しいのでは!」とハタと思ったのです。
\日本酒を多めに注ぎますので、僕は大きめの焼酎グラスを使っています/
タイトルに秘伝などと書いてありますが、実は簡単。他の人がこのお酒を作っているかと思いきや、あまり聞いたことがありません。(イカ徳利はよく聞きますね)お酒好きな人は一度試してみてください。ハマリますよ!
イカの旨味成分はたっぷり。グリシン、アラニン、プロリン、タウリン、リジン、ベタイン等のアミノ酸類、核酸関連物質(特にアデノシン一燐酸AMP)、糖類、トリメチルアミンオキサイド等です。
難しいことはさておき、美味しいものと美味しいものを合わせれば、美味しい×美味しい=「劇的に」美味しい!という単純な発想で炙りスルメのお酒を作ることを考えました。
何でうまくいかないの!?
お酒が焦げ臭い
スルメをそのまま使うのもいいのですが、ちょっと炙って使うと香りがさらに良くお酒が美味しくなります。その時によく失敗するのが「炙りすぎ」です。焦げた匂いが強くなってお酒の美味しさが損なわれるので注意が必要です。実際に僕の出身高校のクラスメートだった早渕君にこのお酒の作り方を勧めたら、案の定、、、初回は炙りすぎて焦がしてしまったと報告がありました。
そこで炙り方のコツを伝授します!
コツは、、、、
例えば、八代亜紀の歌う「舟唄」を口ずさみながらスルメをあぶると仮定しましょう。
フレーズ冒頭3小節目、4小節目の「肴はあぶったイカでいい〜」とワンフレーズ歌いながらスルメを片面炙ると必ず焼き過ぎになります。
この場合、「肴は炙った、、」でスルメを裏返し、「イカでいい〜」でさらにスルメの片面を焼くくらいで十分なのです。「いい〜」とフレーズの最後を伸ばしすぎないこともポイントですよ。
実際のタイミングをわかりたい人は以下を参考にどうぞ!
お酒が甘ったるい
甘口のお酒を選んでいませんか?このイカ炙り酒の場合、必ず「辛口」のお酒を選んでくださいね。廉価なもので十分です。間違っても美味しいからと「大吟醸」などを選ぶ必要はありません。「大吟醸」などは冷やしてそのもので楽しみましょう。
材料
スルメ:2切れから3切れ
お酒:辛口の廉価な日本酒 130cc(目安として書きましたが、好きなカップに1杯分)
できれば陶器のカップを用意する
作り方
1)スルメを炙ります ガスコンロでさっと時間をかけずに炙ります(コツは「何でうまくいかないの!?」で書きましたので、みてください。
2)陶器のカップの中にあぶったスルメを入れる
3)カップの中に日本酒を注ぐ
4)ラップして電子レンジにカップを入れて約1分温める(熱燗になります/ぬるめの燗が好きな人は温める時間を調整してください)
アドバイス
お酒の燗には様々な種類があります。温めて飲むお酒って世界的にも珍しいですね。ホットワインなどありますが、あまり飲まれているのを見たことありません。それに比べて、我々のお酒、日本酒の飲み方の基本として燗があることはとてもユニークだと思います。
以下は燗の種類です。たくさんありますね。温度の低いものにも名前は付いています。ちなみに「冷や」は常温のお酒なんですよ。冷たいお酒は「冷酒」ですね。
- 日向燗(ひなたかん、30~35度)
- 人肌燗(ひとはだかん、35~40度)
- ぬる燗(40~45度)
- 上燗(じょうかん、45~50度)
- あつ燗(50~55度)
- 飛びきり燗(55度以上)
お酒の温度の好みにもよりますが、電子レンジの温め時間も変わります。色々試してください。カップの種類によりますので、それも考慮して試してくださいね。
イカの香りが海を連想させる美味しいお酒、しみじみ飲んでください!
「しみじみ飲めばしみじみと〜思い出だけが行き過ぎる〜」
完成です!
大きめの焼酎グラスでどうぞ!