漢詩とお酒

漢詩とお酒|金仙「呑酒之十徳」

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金仙の「呑酒之十徳」

今日は金仙の「呑酒之十徳」です。まずは読んでみましょう。

呑一合 舌先打鼓(いちごう、のむに(以下同じ)したさき、つづみをうつ)
呑二合 咽喉鳴笛(のど、ふえをならす)
呑三合 胸打太鼓(むね、たいこをうつ)
呑四合 臍君大笑(さいくん、たいしょうす)
呑五合 紅唇唄歌(こうしん、うたをうたう)
呑六合 心充煩悶(こころみち、はんもんす)
呑七合 全身愉躍(ぜんしん、ゆやくす)
呑八合 壮絶快絶(そうぜつ、かいぜつ)
呑九合 豪傑眼中(ごうけつ、がんちゅうにあり)
呑一升 天下無敵(てんかに、てきなし)

漢詩の意味

呑一合 舌先打鼓・・・・舌先で味わいながら舌鼓みして飲む

呑二合 咽喉鳴笛・・・・笛の音のように喉をならすほど旨いなあ

呑三合 胸打太鼓・・・・太鼓を打つがごとく胸の鼓動が高くなった

呑四合 臍君大笑・・・・臍(へそ)が大笑いするほど気持ち良くなった

呑五合 紅唇唄歌・・・・唇はほんのり紅くなり歌いたくなる

呑六合 心充煩悶・・・・苦しいのだけれど心は幸せで一杯だ

呑七合 全身愉躍・・・・愉しい気分が絶頂で全身が踊りだすようになってきた

呑八合 壮絶快絶・・・・きわめて激しく、きわめて壮快な気分だ

呑九合 天下無敵・・・・私は天下無敵だ!

呑一升 豪傑眼中・・・・眼が豪傑 つまり目がすわってきた

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なぜお酒を飲むと楽しくなるか

お酒を飲むと、エタノールが脳に作用し、麻酔薬のように神経の働きを麻痺させるのですね。そのため、特に交感神経を働かせて緊張を維持しようとする脳からの指令が出にくくなります。交感神経の働きが鈍くなります。そして、心と体はリラックスし、会話もはずみ、楽しい気分になるのですね。

お酒を飲むと気分が高揚しますね。普段話すことが苦手な人が陽気になり会話をし始めるということがあります。これはお酒を飲むことでドーパミンが分泌されることが関係しています。 ドーパミンとは、幸せホルモンともいわれ、喜びを感じた時や達成感を味わったりした時に分泌されるホルモンです。

ドーパミンは神経伝達物質で、アドレナリン・ノルアドレナリンの前駆体です。簡単に言うとすると、「快感や多幸感を得る」、「意欲を作ったり感じたりする」、「運動調節に関連する」といった機能を担う脳内ホルモンのひとつなんですね。

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よく見るYouTubeです。

お酒にまつわる漢詩

かの有名な中国唐代の三大詩人、李白、杜甫、白楽天も大酒飲みと言われています。
そして、多くのお酒の詩を残していますよ。

有名な詩では、杜甫による李白の飲みっぷりを評した「飲中八仙歌」があります。他にも「酒飲みの歌」と題した、この一杯は百薬の長となるか、害となるか、といった様子を詠った詩もあります。

お酒はほどほどに

ほどほどの飲酒量とは、どの程度を指すのでしょうか。国の推進する「健康日本21」では、「節度ある適度な飲酒」を「純アルコール換算で1日平均20g程度」としています。

厚生労働省のHPです。

これは、例えば、ビール中瓶1本(500ml)、清酒1合(180ml)、焼酎コップ(小)1/2杯(70ml)、ワイングラス2杯(210ml)に該当するそうです。意外に少ないですね。

この漢詩の作者は相当な酒豪だとは思いますが、体に気をつけた方がいいですね。

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