トピック

明石鯛|そのブランド魚を明石で探した

本投稿にはプロモーションが含まれます。

みなさん鯛はお好きですか。「明石鯛」は全国的に有名なブランド魚です。明石で、その「明石鯛」を探しました。

真鯛の学名

顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目タイ科マダイ亜科マダイ属

長いですね。

日本では、「めでたい」お魚の代表的なものです。そのおめでたい真鯛の話題は別の投稿にも書いています。リンク先をご覧ください。

鯛の語源

「タイ」の語源は、たいら魚の「たいら(たひら)」が「タイ(タヒ)」になったと考えられています。これは、平安時代の法令集「延喜式(えんぎしき)」(927)に「鯛」のほかに「平魚」と書いてあることが理由です。

そして漢字では、魚へんに周と、まんべんなく調和が取れているという意味にもなります。まんべんなく調和がとれていて、どこでも(周=あまねく)見ることができる魚だということでしょうね。

明石では

僕は神戸市でも西の方に住んでいるので、明石はとても近いです。明石の鯛は有名で、「明石鯛」として知られています。明石では、親しみを込めて鯛のことを「お鯛さん」とも呼ぶのですよ。

明石の鯛はなぜ美味しいのか

「明石の魚は人間に例えると、美食家のスポーツマン。海峡の豊富なエサをたらふく食い、激しい潮に逆らって日々体を鍛えているから、身がきりっと引き締まり、脂乗りが良いのです」。

旬の明石で獲れた魚のみを食べさせてくれるお店『明石の魚 嵜』のご主人、山嵜清張さん、昨年水産庁から『お魚かたりべ』に任命された、正真正銘の魚のスペシャリストのお言葉。

明石観光協会のHP

「明石鯛」はどこで手に入るか

明石で真鯛を釣ろうと思ったら、岸からではそう釣れません。釣り船に乗って釣るしかないのですが、僕はまだこれはやっていません。

明石に近いからいつでも「明石鯛」が手に入るかと思いきや、周辺のスーパーでは全く見られません。明石の港はすぐそこ、近いのに、、、。「明石鯛」は料亭あたりに行っているのではないでしょうか。東京でも「明石鯛」で検索すると飲食店が探せます。これは築地経由ですね。

ちなみに地方から東京への一般的な魚の流通は以下のようになります。

  1. 漁業者(漁師)…魚を獲る
  2. 浜仲買商…漁業者から魚を買い付けて卸売市場(生産地)へ販売する
  3. 卸売市場(生産地)…築地の卸会社へ販売
  4. 卸売市場(築地)…仲卸商へ販売する
  5. 仲卸商…卸売市場内に持つ店舗で鮮魚小売商や飲食店(買出人)へ販売する
  6. 鮮魚小売商…飲食店へ販売する
  7. 飲食店…仕入れた魚を調理して消費者に提供する

長いプロセスですね。

せっかく明石の近くに住んでいるのだから、新鮮な「明石鯛」を食べたい!

本当に限られたところしか見ることができない「明石鯛」ですが、明石で見つけた魚屋さんにありました。

明石の魚屋さん

鮮魚・食料品店「むらかみ

住宅街の中にポツンと建っていて、一見、よろずやさんに見えます。ここは噂には聞いたことがあるのですが、どこにあるのかどんな店なのか知りませんでした。近くを歩いている人、何人かに「このあたりに魚屋さんがあると聞いたのですが、知っていますか?」とたずねてやっとたどり着けました。

中に入ると様々なものが売っています。

 

しかし店内の魚は

魚は明石裏港から来た新鮮なものばかり。イケスに生かしてあるものもあり、その場で捌いてくれます。

ここは知る人ぞ知るところです。地方発送もしていますよ。

イケスで生かしている鯛を「神経締め」してもらい、柵にしてもらいました。活け締めするのかなと思いきや、「おおっ!神経締めだ!」と思いました。魚の締め方はリンク先をご覧ください。

 

買ってきた柵は、その晩に刺身にして食べました。

身がコリコリしていていわゆる身が「活かって(いかって)」いました。死後硬直が始まるまでの状態を、身が「活かる(いかる)」と言い、締めることによってこの状態が長く続きます。

魚の棚商店街

明石の有名な商店街「魚の棚」(現地ではウオンタナと発音します)に行くと、様々な魚介類が売っています。中でも、明石の鯛、明石の穴子、明石のタコが有名で、遠くからそれらを求めて明石にくる人も多いです。

ここはTVなどでよく紹介され、観光地にもなっています。明石駅から歩いて3分。とても便利です。

魚の棚商店街のHP

 

クーラーボックスを持ち、買う気満々の筆者

「明石鯛」を買いました

活魚「松庄」さんで「明石鯛」を買いました。

明石で取れたものにこだわる魚屋さんです。看板娘のお二人、とても気さくで親切です!

「明石鯛」以外のものも売っています。

「昼あみ」というのは、明石独特のものなのですよ。

 

明石でとれた魚は、港のすぐそばで、「昼の市」で競りにかけられ、鮮魚店の店主が次々と競り落としていきます。
そして海から上がったばかりの魚やタコは生きたまま、大急ぎで魚の棚商店街のお店に運ばれ、昼過ぎにはイキのよい鮮魚が店頭に並びます。

明石「魚の棚」の公式HPより

 

「明石鯛」の写真撮らせていただきました。快く許可していただいて感謝です。この刺身を買って帰りました。夜、食べましたが、さすがに新鮮な「明石鯛」は美味しかったです!

関西は白身魚が好まれる

僕は関西に住むようになって、市場にマグロが少なく、そのかわりに白身の鯛、ヒラメ が多いことに気づきました。

関西地盤の水産商社、OUGホールディングスの谷川正俊社長によれば「マグロの売り上げは年間で1割に満たない」とのこと。代わりに数多く入荷するのが、主に西日本で水揚げされるタイやヒラメなどの白身魚だ。2010年の家計調査(総務省調べ)によると、近畿の2人以上世帯はタイを年間平均で1035グラム購入している。全国平均より4割多く、関東に比べると3倍だ。

島が多く、流れが速い瀬戸内海では明石ダイに代表される豊富な白身魚が水揚げされる。太平洋からの黒潮があまり入り込まないため、カツオやマグロといった赤身の回遊魚はほとんど見かけないという。

NIKKEI STYLE より

そして、関西の薄味の味付けにより、白身の魚が好まれるようです。なるほど。。。

真鯛ほど関東と関西で評価が分かれる魚はないかな、と感じています。関東では、締めてから時間をおいて身が柔らかいものが好まれます。関西は獲りたての身がコリコリしたものが好まれまれるのです。

東西での好みの違い

実際に関東の漁師さんが書いてあるブログも見ましたが、「生きたものを捌いて食べても身がゴリゴリしていて美味しくない」と書かれていました。「え〜!それが美味しいのに、、、」と感じました。

感覚が違うのですね。このあたりの東西の違いは別な投稿に書いていますので、この記事をご覧ください。

魚を美味しく食べるコツとは?|魚肉の時間的変化がポイントだ!なぜ同じ魚種なのに、刺身の味が違う時があるのだろうか?ポイントは魚肉の時間的変化だった。昔、経験上で知られていた方法が、近年科学的に分かってきた。...

以上、「明石鯛」に関する話題でした。

こちらの記事もオススメ!