塩麹は東北地方の伝統料理である三五八漬けを根源とする発酵食品です。
三五八漬け
田畑が多く新鮮な野菜がたくさん採れる二本松市周辺のエリアでは、野菜を使った郷土料理が根づいている。「三五八漬け」は、ご飯とこうじ、塩を混ぜた「三・五・八」の素に野菜を漬ける漬物。江戸時代からあるこうじ食品の一種であり、野菜を余すことなく使い切れるうえに、健康にも良いために、長く愛され続けている。
塩が三、こうじが五、米が八の割合で作られることからこの名が付いたとされているが、実際の割合は1:1:1だったという説もあるという。保存がきくため、忙しい田植えの時期のおかずとして重宝されていた。近年では野菜だけでなく、肉や魚介を漬けて楽しむ人も増えている。
農林水産省のHPより
塩麹には、食材のデンプンやタンパク質を糖とアミノ酸に分解して旨味が増すという嬉しい効果があります。
また、肉や魚を漬けると柔らかくジューシーに仕上がるなど有り難い調味料ですね。
しかも美容と健康に効果があると言われている発酵食品ですから、是非日常的に取り入れたいですよね。
私はヨーグルトメーカーで作りますが、常温でじっくり発酵させて作る事もできますよ。
塩麹に含まれる酵素の働き
塩麹には食材の美味しさを引き出す消化酵素が含まれています。それは、プロテアーゼ・アミラーゼ・リパーゼなどです。
プロテアーゼ
旨み成分が増す
その中でも、プロテアーゼは「タンパク質分解酵素」とも呼ばれ、お肉のたんぱく質を分解してくれることによってお肉がやわらかくなるという働きをします。パパイヤ・納豆・パイナップルなどにも含まれています。酵素がたんぱく質を分解する際に出るアミノ酸のおかげで、旨み成分がグンと増すのですよ。これは嬉しい働きですね。
タンパク質の吸収
タンパク質はそのままでは体内に吸収されません。
たんぱく質は分子がいくつも連なってできているのですが、この酵素の働きで、たんぱく質は、旨み成分であるアミノ酸になるんです。アミノ酸単位まで完全に分解し、体に必要なタンパク質のみ取り出す必要があり、そのサポートをしているのがプロテアーゼなのです。
アミラーゼ
アミラーゼは「炭水化物分解酵素」とも呼ばれています。ナス・キャベツ・しょうが・バナナなどに含まれています。アミラーゼは膵液や唾液に多く含まれており、炭水化物をマルトース・ブドウ糖・オリゴ糖に分解する働きがあります。
リパーゼ
リパーゼは「脂肪分解酵素」とも呼ばれています。トマト・セロリ・かぼちゃなどに含まれているのですよ。リパーゼは膵液や胃液に多く含まれています。そして、脂肪をグリセリンと脂肪酸に分解する働きがあります。分解された脂肪酸はエネルギーとして使われ、余った脂肪酸は体内に残ります。
材料
米麹:100g
塩:40g
水:150cc
作り方
全ての材料を混ぜて容器に入れる
60℃で6時間加熱する
取り出してよく混ぜる
アドバイス
冷蔵庫で保存できますが、使う度にスプーンなどで雑菌が入ると保存状態が悪くなるので、
ドレッシングなどを入れる容器などを使うと便利です。
肉、魚、野菜、何でも美味しくなる便利な調味料なので是非常備しておいてくださいね。