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トルコのインフレは深刻だ!|旅行ガイドブックの物価、為替レートは全くあてにならない

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2023年、1月、私たちはトルコ・イスタンブールに行きました。

そこで、目にしたものは驚異的なインフレです。僕が一人で2022年9月にイスタンブールに来た時と比べても、価格がすごく上がっています。

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このブログで食事やものの値段を書いても、すぐに物価は高騰していくためにほとんど参考になりません。知りたい方は、現時点での物価をインターネットでお調べください。

世界の物価がわかる NUMBEO 

2022年9月 スルタンアフメト・モスクにて

イスタンブール・カードが使えない!?

例えば、2022年9月に買ったイスタンブール・カードというものがあります。これは、日本の交通系ICカードのようなものです。日本のものとの違いは、複数人で使えることです。

この2022年9月に購入したイスタンブルカードを使って、私たち二人は2023年1月、イスタンブール旧市街のトラムに乗ろうと思いました。

カードに入金したお金、足りないんじゃない?

「まだ、お金がかなり残っていたし、2回分(二人分)は乗れるだろうな」と思っていましたか。ゲートで赤信号、「あれ?」と疑問に思い、近くの観光案内に言って聞くと「ハイパーインフレでカードに入ってるお金、足りないんじゃない?」と言われました。

調べてみると確かにそのようでした。

イスタンブールにはバス、メトロバス、地下鉄、路面電車、フェリーなど多くの公共交通機関があります。現金での乗車ができないため、公共交通機関での移動が多い方はICカード必要なのです。さっそく、100トルコリラをカードに入金しました。

イスタンブールの公共料金のサイト

イスタンブール公共交通機関の情報(英語)

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ガイドブックに書いてある料金はあてにならない

トルコでは、インフレ率がすごい上に、為替レートもどんどん変わっています。インフレに加え、トルコリラ安が進んでいるのです。

物価の変動

REUTERSより

YOYは前年比を指します。

CPIとは Consumer Prince Index を略した言葉で、日本語で「消費者物価指数(しょうひしゃぶっかしすう)」と呼びます。

ONE WEEK REPO とは、トルコ中央銀行の金融政策決定会合によって決められる主要政策金利(1週間レポ)です。政策金利をどの程度にするかという決定は、経済成長の見通しとインフレによるところが大きいとされています。

CORE CPI は、消費者物価指数(CPI)のうち、すべての対象商品によって算出される「総合指数」から生鮮食品を除いて計算された指数のことを示す通称です。

このように物価が上がっているので、ガイドブックに書いている様々なものの料金は全くあてにならないのです。

例えば、、、「2019 〜 20 地球の歩き方 イスタンブールとトルコの大地」これは、私たちが2023年1月の旅行のために購入したものです。コロナ禍にあってあまり新しいものは出ていません。そこでイスタンブール・スルタンアフメット地区にある「トルコ・イスラム美術博物館」の情報を見ると、25リラと書いてあります。2020年「イスタンブール 東西の歴史が織りなす魅惑都市」山本佳代子著では40リラ、しかし、2020年「るるぶ情報版」では、42リラ。実際にそれらのガイドブックを持って行った2023年1月は、100リラでした。

25TL (2019)→ 40TL(2020)→ 42TL(2020) → 100TL (2023)

4年で4倍です!これは混乱しますね。

動画をご覧ください/この動画かなり参考になります

これはすごいインフレだ

上記グラフを見てわかる通り、2022年の最終統計で示す前年比で73パーセントも上がっています。

つまり、日本でいうと、一年間で1000円のランチが1730円になっているという感じです。

日本でも様々ものの値上げが話題になっていますが、値上げ幅の大きさが格段に違います。1998年以来最悪のインフレ率なのです。

トルコで知り合った人々は皆同じように、「生活が大変になっていく」と言っていました。実は、実際のインフレ率は政府が発表する数字よりもっと高いといわれているのです。

インフレの原因は、、、

詳細は専門家に任せますが、トルコ経済の最近の落ち込みのきっかけとなったのは、大統領のレジェップ・タイイップ・エルドアンが2021年11月に発表した新たな経済計画だそうです。同大統領は経済を上向かせると約束したが、高インフレにもかかわらず、驚きの政策金利を引き下げを決定。過去20年間で最悪の通貨危機をトルコにもたらしたのです。

インフレを抑えるには、中央銀行による利上げが定石です。金融政策の常識を覆す決定に、世界の金融関係者は驚いたのです。

家賃が一番キツイらしい

トルコ人の友人に聞いたところ、家賃の値上げが一番キツイらしいです。トルコでは大家さんが毎年家賃を値上げできるという法律があります。なので、ほとんどの大家さんはこのインフレの中、毎年家賃の値上げをするのです。

家賃の値上げはその年のインフレ率を越えてはならないことになっています。しかし、このインフレの中では、ほぼ2倍近くに家賃を値上げされてしまいます。

しかし、新しい法律ができました。2023年7月までの期限で、家賃の値上げは25パーセントまでと定められました。大家はこれではたまらないと、今まで住んでいた住民を追い出して値上げだけではなく「新しい家賃」として3倍から4倍に賃料を設定したいのです。出て行ってほしい大家と出ていきたくない住人の間にトルコ全土で問題が生じています。両者が裁判沙汰にするケースもかなり増えているという話も聞きました。

良いニュースがある?

「良いニュースがある」。エルドアン大統領は4日、2023年上半期の公務員の賃金や年金を22年下半期比で30%引き上げると表明した。前日には25%増と発表したが、評判が悪いとみてわずか1日で上昇幅を拡大させた。

日本経済新聞より

最低賃金も

エルドアン大統領は最低賃金を上げました。このインフレの中、法律を変えたのです。以下は、トルコにおける最低賃金の推移です。

2022年1月 2826リラ → 4253リラ

2022年7月 4253リラ → 5500リラ

2023年1月 5500リラ → 8500リラ

インフレだとはいえ、これは、雇うほうも混乱しますね。

イスタンブール旧市街・ベアズィト地区の問屋街にて

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外国人旅行者にとっては

トルコリラの価値はどんどん下がっています。

2018年2月9日:1トルコリラ = 28.47円

2023年2月2日:1トルコリラ = 6.84円

外国人には買い物は楽か?

つまり、為替レート上でリラの価値は落ちていますから、使う都度に主要外貨(ユーロ、米ドル、日本円など)からちょこちょこ両替してトルコリラで買い物するとトルコリラ安のおかげで安く買い物できたりします。しかし、僕の去年買ったイスタンブール・カードのように、リラ建てのものを持っていると大損するわけです。

イスタンブールに移住しているご夫婦のYouTubeチャンネルでも実感できます。

以上、トルコのインフレーションの話題でした。トルコ旅行、そして私たちのトルコの記事を読むときに参考になさってください。

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