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北海道の牡蠣
北海道にも美味しい牡蠣があります。厚岸、仙鳳趾、サロマ湖などで取れる牡蠣は有名です。今回はその中でもポピュラーな厚岸の牡蠣をご紹介します。
私たちは2025年5月、北海道をドライブ旅行しました。
厚岸町
そこで、有名な厚岸町の牡蠣を食べたいと思い、さっそく向かいました。
厚岸町の名前の由来
厚岸(あっけし)とは変わった響きですよね。そこで、調べてみました。
町名の由来は諸説あるが、いずれもアイヌ語に基づいている。有力な説は市街地の西にある現在のアツケシ沼でアットウシの原料となるオヒョウニレの皮を剥いだことに由来する「アッケウシイ(at-ke-us-i)」(オヒョウニレの皮・剥ぐ・いつもする・所)、あるいは「アッケシト(at-kes-to)」〔オヒョウニレ・下の・沼〕から転じたものとされている。
このほか、アイヌ研究家のジョン・バチェラーが、「アッケシ」をカキの意とする説を挙げているが、町史では「一単語、一固有名詞が地名に転化する例はほとんど見あたらない、この説を採用したのは、厚岸のカキを宣伝するために用いたのではないだろうか」として否定している。
厚岸の語源(もう一つ)
厚岸は、アイヌ語の「アッケケシ(牡蠣の多いところという意味)」からきているそうで、昔から牡蠣の名産地です。こういう説もあります。
北海道の地名
北海道の地名は、その成り立ちによって「アイヌ語地名の音に漢字やカタカナを当てはめたもの(釧路、小樽など)」「アイヌ語地名の意味に合った漢字を使ったもの(滝川、浜中など)」「アイヌの人たちが呼んだ地名とは関係のないもの(函館、千歳など)」の3つに大きく分類できるようです。
もともとのアイヌ語の地名は、地形の特徴や土地の産物、そこでよく行われることなどから名付けられました。北海道の市町村名の約8割はアイヌ語に由来するものといわれているのですよ。
厚岸では牡蠣を一年中食べられる?
厚岸には海をまたぐ市街地の南北を繋ぐまちのシンボル「厚岸大橋」を境に、東に厚岸湖、西に厚岸湾があります。
その二つの場所の水温の違いを利用することで牡蠣の出荷のタイミングが調節できるのです。
厚岸大橋
厚岸町に到着すると赤い印象的な橋がありました。「厚岸大橋」です。さっそく、写真撮りました。

湖南地区と湖北地区を結ぶ長さ456.5mの厚岸大橋は、北海道で最初の海上橋として昭和47年9月に開通しました。
厚岸大橋ができる前の交通機関は、日本道路公団のフェリーボート『厚岸丸』で、それ以前は、町営の渡船で人などを輸送していました。しかし、冬期は流氷や結氷により欠航することも多く、また、昭和40年代に入ると自動車の保有台数が増加したため、フェリーでの輸送は限界に達していました。
海底地盤のボーリング調査で橋を架けることが可能と判明し、昭和44年から3年あまりの工期を経て橋が完成し、町の最大の願望が実現しました。 厚岸湖には牡蠣島(正式には弁天島)と小さな弁天神社があります。この神社の創建は定かではありませんが、寛政3年(1791年)の記録に残っており、文政3年(1820年)には祭典が行われたことも記録されています。
また、以前この島は面積が広く、保養館や料亭もありましたが、現在では地盤沈下で小さくなってしまいました。しかし、今でも弁天神社は厚岸の町を見守っています。
牡蠣の旬
一般的に牡蠣の旬は秋~冬ですよね。私たちの住む兵庫県も牡蠣は寒い時が旬です。厚岸産牡蠣が育つ「厚岸湖」は寒流の影響により夏でも海水温が上がりにくいのです。そのために牡蠣の成長をコントロールすることができます。そして、殺菌消毒などの徹底した品質管理を行っているため、一年中「生食用の牡蠣」を出荷することができるようですよ。
やり方としては「牡蠣の生産者が籠に入った牡蠣を海と湖を行き来させて育てる」方法です。
そして、厚岸湖は、厚岸湾から来る太平洋のミネラルと湖の北部に流れる別寒辺牛川からの湿原の養分を含んだ「汽水湖(淡水と塩水が混じり合う湖)」で、山と海のミネラルが多い湖らしいです。

厚岸の牡蠣
北海道にも美味しい牡蠣があります。厚岸、仙鳳趾、サロマ湖などで取れる牡蠣は有名です。
今回はその中でもポピュラーな厚岸の牡蠣をご紹介します。
エーウロコ
私たちが伺ったのはエーウロコです。
ここは厚岸漁業協同組合の直売店なので、地元の海産物がリーズナブルで手に入ります。
このエーウロコ、牡蠣だけではなく色々な魚や、シーフード、地元の食材の加工品などがたくさん販売されています。
特に驚いたのは、鮮魚の安いこと!新鮮な地魚が格安で手に入るのです。
今日がキャンプ場泊だったら絶対たくさん買ってます。残念。しかし、こんなに安くて良いのでしょうか?
牡蠣を買う
それでは早速牡蠣を買いましょう。

ここは、まず牡蠣を買い、自分で電子レンジ加熱して、店内のテーブルで頂くというシステムになっています。
牡蠣は3種類あって、カキえもん、マルえもん、弁天かきです。

サイズによって値段が変わります。
それぞれの特徴は以下の通り。
カキえもん

- 特徴:濃厚な旨みが特徴で、身が締まっている。
- 養殖方法:厚岸生まれ厚岸育ちで、小ぶりな身に味が凝縮されている
マルえもん

- 宮城県三陸生まれ、厚岸育ちで、プリッとした食感と旨みがしっかり味わえる ふるさとチョイス。
- 養殖方法:三陸からホタテに付着させた幼生を取り寄せ、厚岸で養殖。
弁天かき

- 特徴:ホタテの養殖技術を応用して養殖され、濃厚な味わいが特徴。
- 養殖方法:2014年に誕生したレアな存在で、ホタテの原盤に牡蠣の幼生を付着させて養殖。
- その他:1年程度養殖した後、カゴで養殖される。
厚岸の牡蠣、実食!
もちろん3種類とも頂いてみましょう。サイズは2Lで揃えました。
お店の方がお皿に乗せて、それぞれ牡蠣の種類がわかるように小さなメモを添えてくださいます。ラップして、電子レンジ加熱してみます。
蓋が開いたら大丈夫だそうです。出来ました。

あー、残念。カキえもんが縮んでしまいました~。

お味の方は、寒い海でじっくり育ったせいか、身が締まっていて塩味も濃いめですね。
クリーミーというよりも、しっかり身が詰まっているという感じです。
3種類それぞれの特徴は、やはりお店のポスターに書かれていた通りの感じです。
たくさん買って色んなお料理に使いたい所ですが、今日はホテル泊の為料理が出来ないので残念ですが諦めました。
おまけ
地元の人たちがどんな物を購入されているのか見てみると、みなさん真っ先にアサリを手に取っていらっしゃいました。
興味津々で見に行くと、大粒のアサリが袋詰めになって山積みされていました。

もちろん私も買いました。
アサリだったら車の冷蔵庫でしばらく保存出来るので大丈夫。

実は厚岸はアサリも有名です。厚岸のアサリはとても大粒で色はクリーム色です。
ちなみに名前はアサリえもんと言います。私たちが関西で見るアサリとは見た目が違いますね。
後日
アサリたっぷり味噌汁を作りました。
加熱しても身がほとんど縮みません。プリプリです。旨みたっぷりで、歯応えもバッチリ。
おまけのオマケ
エーウロコで、こんな物を見つけました。
牡蠣最中

えっ?牡蠣が入っているのかな?
牡蠣と餡子って合うの?
お店の方に聞いてみると牡蠣は入ってないそうで、形を牡蠣の形にしただけだそうです。原材料の中にも牡蠣は入っていませんでした。
厚岸町の写真

ちょうど、桜が満開でした。5月中旬です。

公園でエゾシカに出会いました。