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「鶏」(ニワトリ)はジャングルから出てきたの!?|鶏の歴史を語る

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ニワトリはジャングルから出てきた

ニワトリの先祖は東南アジア、インドの亜熱帯に住む野鳥でした。

ニワトリ

紀元前7500年にはすでに我々が知っている東南アジアでは飼っていたと考えられるんです。それは紀元前7500年頃の中国の発掘物の中から、野鳥よりも大きい鳥の骨が見つかったからだです。新石器時代の彭頭山文化(ほうとうざん文化)と言われるもの。シュメールやエジプトには、紀元前1500年までには広がっています。古代は今のような卵を食用とするために飼っていたのではありません。エジプトなど、マダニや害虫をニワトリに食べさせて駆除するために飼っていました。そして、午前中に建築作業の多いピラミッド建設のために、時計の代わりとしてニワトリを使っていました。つまり、「コケコッコ~!」と朝を告げる鶏の声で皆一斉に起きるということですね。

体内時計により鳴くニワトリ

名古屋大学 WPI トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITbM)の吉村崇教授と新村 毅博士(日本学術振興会特別研究員)は、ニワトリの鳴のタイミングが体内時計に よって制御されていることを解明しました。これはとても興味深いです。周囲の環境によってより、ニワトリの「体内の時計」が朝の「コケコッコ~!」と生み出していたわけです。


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古事記では

天照大神が天岩戸に隠れた時に、まず最初に、ニワトリ、つまり長鳴鳥(ながなきどり)を鳴かせてみます。朝、ニワトリが「コケコッコ~」と鳴くと太陽が昇ってくる。すなわち、ニワトリの鳴き声には太陽を呼ぶ力があるのだ、と感じた古代人の試みです。試みは大変興味深いのですが、結果は残念なことに、天岩戸は開かず失敗してしまいます。ちなみに現在もニワトリを境内に放している神社があります。それはこの長鳴鳥から始まっているそうですよ。

聖書には

ペトロ、言っておくが、あなたは今日、鶏が鳴くまでに、三度わたしを知らないと言うだろう」。有名な「最後の晩餐」の後、イエスが言った言葉です。ここでも、ニワトリの鳴き声を朝が来る象徴として使っていますね。

万葉集にも

万葉集にもニワトリが朝を告げるという歌があります。

古くから鳴き声を朝の到来として使っていたんですね。

旭時等 鶏鳴成 縦恵也思 獨宿夜者 開者雖明

暁(あかとき)と、鶏(かけ)は、鳴くなり、よしゑやし、ひとり寝る夜は、明けば明けぬとも

「夜が明けるよ~」と鶏(にわとり)が鳴いています。(もう)どうとでもなるといい。一人きりで寝る夜が明けるなら明けるならで。

暁(あかとき): 夜半過ぎから明け方までのことです。

ギリシャでは

ギリシャには紀元前800年前にはすでにニワトリは伝わっているのが記録されています。ちょうどポリスの発生した時期だったので、文化的にも成熟していったと考えられる時期ですね。それまでは、ギリシャではウズラを食べていたんですよ。ギリシャではニワトリは「ペルシャ鳥」と呼ばれていたそうです。想像するに、ペルシャを経由して来たからでしょう。

展覧会用のニワトリ

そのあと、19世期に雌鶏(めんどり)ブームがアメリカに来ています。これは一般には知られざる歴史で、一部の人にしか記憶されていません。人々が興奮した Hen Fever 「ヘン・フィーヴァー」、つまり人々がニワトリに熱狂したそうなのです。

始まりは中国とイギリスの外交が始まり、イギリスのビクトリア女王に中国からのニワトリの贈り物が贈られたことです。彼女はすっかりそのエレガントなニワトリに魅了されたようです。それは大きく派手で、イギリスでそれまで見たことのない、中国品種のコーチン種です。上海で完成されて後イギリス、そしてアメリカへと輸出されました。それがヘン・フィーヴァーを作ります。この時代、ニワトリは東洋趣味のペットとして飼っていたんですね。

観賞用ニワトリブームの後

なんでもブームというものは去っていくものです。展覧会用のニワトリブームが去ったあと、観賞用のニワトリは影が薄くなり、卵用種と肉用種の4つの種類のニワトリが優勢になってきます。現在の卵用種、肉用種は、この4種類の純血種を先祖とする種類がほとんどだそうです。

一般の採卵鶏として有名なホワイト・レッグホーンはトスカーナからアメリカに輸入され、その後、優れた卵用種として現れます。コーニッシュ種はアジアの闘鶏種から派生したもので最高の肉用種として使われます。茶色の卵を産むプリマスロック種、そしてロートアイランドレッド種は、両用種として改良されました。

このように、20世期になると、人々の庭から鶏小屋が少なくなり、養鶏場が増えます。鶏肉、玉子の大量生産の始まりです。

日本では

平安時代の日本国現報善悪霊異記に、卵を煮て食べていた若者が「灰河地獄(けがじごく)」(仏教の地獄に伝わる八大地獄周囲に存在する小規模の地獄、鶏の子を焼き煮た者が落ちるとされ、熱い灰が川のように流れている)に落ち、爝火(かがりび)に焼き苦しめられる話がある。「善悪は必ず報いが来る」という思想の中で書かれた本だが、人々の中で、肉食の延長として卵食も恐れられていたということだろうと想像できます。いわゆるバチが当たるのが怖かったんですね。

その後、ポルトガル人、いわゆる南蛮人がカステラを美味しそうに食べているのを見て、「な〜んだ!美味しそうじゃないか!」ということで、少しづつ玉子食解禁になったそうです。

江戸時代の代表的な料理本「料理物語」(1863)には様々な玉子料理が書かれています。玉子は高級食材だった当時(1個現在の価格で約500円!ですよ)、たくさんのページが割かれています。その中で興味深いのが「卵ふわふわ」。卵スープのようなものです。1626年江戸時代初期、京都二条城にて徳川家光が後水尾天皇をもてなした献立(ですので高級料理だったことがわかります)、そして十返舎 一九の「東海道膝栗毛」にも登場します。近藤勇が好きだったという話は、21世紀、某ドラマにて話題作りのために創作された話なのです。史実では「ありません」。ご注意あれ。

卵を調理する

人類は火を使い出した時から卵を調理したに違いありません。昔は、春にたくさん捕れた卵の保存方法として、1年中食べられるようにするために、塩漬け、酢漬け(ピクルス)にしていました。帝政ローマのグルメ人であり、贅沢を好んだ料理人としても知られるマルクス・ガビウス・アピシウスは著述の中で様々な卵料理に触れています。「オーヴァ・フリクサ」、これは玉子焼きです。「エリクサ」はゆで卵。「エト・ハパラ」柔らかい卵。「パティーナ」塩味のキッシュ、または甘いカスタードのようなものかもしれません。

中世フランスではオムレツ、中世イギリスではカスタードソースをかけたポーチド・エッグが食べられていました。「近代フランス料理の父」エスコフィエは卵料理だけで、300種類以上も創作しています。

大量生産のニワトリ

初期に一人で10万羽の鶏を管理できましたが、今では、100万羽以上の産卵鶏を管理できるようになりました。しかし、これらの工業化を嫌う人たちが、放し飼い、や、有機飼育をしてそれらを特化したものにしています。ちなみに、近年ワイヤーでできたケージを連ねて幾段にも重ね、その中に鶏を収容する近代式の集約飼育方式、つまりバタリーケージはEUでは禁止されています。これは倫理上で問題視されていることです。

限定産卵と無限産卵

なぜニワトリが人間ととても近い存在になったのかというと、それは食肉用としてよりも、卵を産むことの価値の方が多かったからと考えられます。鳥の中には一定数の卵しか産まないものがあります。しかし、ニワトリは、巣の中に一定数の卵を蓄えるまで産み続けます。この繰り返しには限りがないので、とても重宝されたでしょう。ニワトリは1日1個ずつ卵を産み続けますから、無限の食料源を手に入れたことと同じと考えられますね。

特殊な例

古代からの記録にもあるように、闘鶏というものも行われてきました。東アジアではとても闘鶏が盛んです。日本の闘鶏の歴史は古く、平安時代には「鶏合わせ」という名で闘鶏がおこなわれていたとされています。これは闘鶏というより、ニワトリの観賞会のようなものと考えていいでしょう。江戸時代に軍鶏(シャモ)がタイより輸入されます。(シャモの語源はタイの旧呼称、シャムからきています)これが本格的な今でいう闘鶏の始まりになります。何度か禁止令が出ますが、人々が闘鶏賭博に熱狂したためでしょう。

現在のニワトリ

また鶏は採卵鶏あるいはブロイラー等として214.1億羽飼養されているので、人口1人当たりでは、2.9羽飼っていることとなります。

世界で一番鶏を飼っている国は中国。約53億羽。2位はインドネシア、3位はアメリカと続きます。こんなに鶏が世界中で飼われているのは、宗教上の縛りがないからです。ニワトリ数2位にあがっているインドネシアなどのイスラム教国でも問題ないですね。

このように人類にとって貴重な食料、鶏卵には様々な歴史があります。

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